Bro2の暇つぶし

今更、フラジャイル

前回クールのドラマ、フラジャイルを第2話までみた。GW休みの特権で、深夜に目が覚めて、取り敢えず第1話をと見てみたら意外に面白かったので第2話まで見てしまった。
大学医学部で習う病理学は読んで字の通り病気の原因、病態生理、病理組織などを学ぶ。基本全ての病気が対象になり、範囲は膨大だ。組織病理アトラスという本があるが大部だし、正常組織は組織学という分野が扱う。こちらの本も大部だ。
医学で扱う検査は日々増えている。ドンドン新しい検査が加わる。薬も日々増えている。病気自体も毎年新しい病名が加わる。
木を見て森を見ず。という諺がある。病理組織学だけではなく、分析的な医学にはそういった傾向が有る様な気がして、特に病理学は余り熱心に勉強しなかった。病理組織学実習とかはスケッチが得意で好きだったが。
情報量が膨大になるに従って、人間の記憶量も増えればいいのだが、人間の能力には変化はない。従って専門化して、自分の専門領域の知識だけを持ち、専門外の知識には目をつむる。10年ちょっと前に医学部を卒業しての臨床実習が義務化されたが、これは医師に全ての臨床科を経験させようという配慮で、素晴らしいのだが、逆に木を見て森を見ずの傾向はひどくなっているような気がする。
フラジャイルを見ていると、救急での正診率は6割だそうだ。これを高いと見るか低いと見るかは意見の相違があるだろうが救急では病名よりも病態を重視する。急性の病態異常が是正されたら、安定してからじっくりと診断名を考えればいい。
しかし、最初の診立てが間違っていた為に亡くなってしまう人も多いのではないか?という疑問点にこの番組は目を向けさせた点が評価出来る。
東大の内科の教授、名前は忘れたが、その昔の〇〇内科と言っていた時代の教授が、定年退官する時の正診率は67%だったそうだ。色んな検査をして、カンファレンスをして、その結果がこれだ。大昔だから、病名も今よりはずっと少なかったはずなのだが。
多分その当時では未知の病気で、確定診断に到らなかった場合も多々含まれているのかもしれないから、一概に非難は出来ないが。
もしかしたらこの世に存在するのは病態だけで病気や病名というのは概念に過ぎないのでは?何てことを漢方や代替医療を勉強していると感じる。
進行ガンが食事療法で治ったという例などは、病態が是正されたからと考えれば説明が着くが、病理学的には説明が難しい。
フラジャイルを見てそんなことを考えた。
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