先日、あまり混んでいないちょっと遅めの電車で帰宅中のときのこと ――
僕は座席に座り集中して本を読んでいたのですが、「おぉ!」とか「うわぁ!」とかいう声が聞こえてきました。
またアホ共が騒いでるのかなと思ったけど、どうも様子が違う。
良く見ると、男の人の足が一本、ドアに挟まってました。体は外にあるのに。一体どうすればそう挟まるの?
といった、とても不思議な状況。
もちろん安全装置が働いていたのでしょう、電車は発車することはなかったのですが、ドアが開いてくれない。
一生懸命足を引っ張っても駄目で、見かねた中の乗客がドアをこじ開けるようにして粘っているとなんとか、ポロっと。
靴が脱げてしまいました。外の人は片足立ちの状態。何故か携帯電話を右耳に当てている。
電話なんてしてる場合じゃないと思ったんだけど、今考えればあれは照れ隠しだったんじゃないかと思う。
それで、今度は靴だけが挟まって、ドアが完全に閉まらない。なんだか、もういいじゃない、発車しても。という感じ。
でもね、靴を片方なくして家まで帰るのは大変。中の人と外の人が協力して、片や靴を押し込み、片や靴を引っ張ります。
10秒くらいそんな状態だったでしょうか。中の人がさらにもう一人ヘルプに入った瞬間、靴がズルッと押し出されました。
良かった!と思った瞬間、今度は一生懸命ドアを開こうとしていた外の人の指がドアの間に挟まっちゃって抜けない。
しっかり挟まっちゃってて、全く抜けない。
おいおいおい。僕はコントを観ていたのか?夢だったのか?
おいおいおい。僕はコントを観ていたのか?夢だったのか?