7日、社民党富山県連合が講演会を開き、富山県議会議員の田尻繁氏が「東日本大震災―震災がれきの広域処理問題を考える」と題して講演を行いました。この講演会には約160名が参加しました。
田尻氏は、富山広域圏クリーンセンターで震災がれきの焼却が予定されていることについて、「同施設のバグフィルターを製造する株式会社タクマに問い合わせたところ、放射性セシウムを燃やす実験はしておらず、外部に漏れ出す危険性がある」と指摘。
また、富山県が受け入れるとしている岩手県山田町の震災がれきについて、「5月に県が測定したときは、混ざり物のない木くずで放射性セシウムは不検出とされたが、8月末にあらためて同じ場所を視察した際、プラスチックや繊維、紙、泥などが混じってた。そのがれきを持ち帰り、放射能濃度を測定する株式会社八進で調べてもらったところ、放射性セシウムが1㎏あたり78.3ベクレル検出された」と報告(写真)。
この焼却灰が埋め立てられる富山市山本の処分場について、「富山市が10日に、この町内だけの説明会を完全非公開で行うとしている」ことを指摘。「山本の水は鍛治川を通り、老田地区の水田を流れ、射水市の富山新港に流れ込む。射水市に説明会を行う必要性を県議会で質したが、石井知事は説明を拒否した」と語りました。
田尻氏は、震災がれき広域処理の政府の目的について、「今後、老朽化した原発を廃炉にしなくてはいけないが、その大量の危険な廃棄物を持っていく場所は決まっていない。今回の広域処理の真の目的は、その原発のゴミを一般廃棄物の処理施設で処理するための実績づくりではないか。このままでは、やがて日本全土が放射能に汚染される」と警鐘を鳴らしました。
講演の模様はこちら(クリックで動画がご覧いただけます)
この後、富山県農協労執行委員長の川岸正徳氏が「東日本大震災ボランティアから見えてきたこと」と題して、富山県農協労がこれまで6回にわたって、宮城県の石巻市や南三陸町で、延べ100名、支援物資約2万点を提供して支援活動を行ってきたことについて報告しました。
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