店主のだらだら草子

スローライフを目指すi-sumi.com店主の気ままな日記

観光客の行かない京都の名跡3 唯一残る公家屋敷

2007年10月18日 | 京都
京都の濃~い情報、第3回目は「唯一残る公家屋敷 冷泉家」です。

御所の北側にあり、今出川通を烏丸通から少し東へ行ったところにあります。今出川通に面していますが、まわりは同志社大学にすっかり囲まれていて、同志社の校舎に埋もれているという印象がなきにしもあらずですが・・・


冷泉家はあの歌聖と仰がれる藤原定家の孫、冷泉為相を祖に持ち、歌道と蹴鞠の家として知られます。現存する建物は、唯一残る公家屋敷として国の重要文化財にも指定されています。

私が感心するのは、建物を維持してきたということもさることながら、公家の伝統行事を綿々と執り行ってこられたところにあります。
今でこそ補助もあるようですが、戦中戦後にはかなり厳しい時代があったと地元の新聞の連載か何かで読んだ覚えがあります。ただでさえ、伝統行事をしきたりどおり執り行うのは並大抵の努力じゃないと思います。

ウチの近くにもここまでじゃないけど古い格式のおうちがあって、そこのご主人にお話を聞く機会があったんですけど、「大変ですよ、お金も時間も」とおっしゃっていました。公家の伝統となればなおさらですね。

平成6年から平成12年にかけて修復工事がなされ瀟洒な風情になりましたが、それ以前はかなり傷んでいて、見るたびに国か市かの補助で何とかしてほしいなと思っていたものでした。


それから、冷泉家のすごいのは「時雨亭文庫」
ここには古写本、建築、年中行事などの文化遺産が保存され、今も国宝級・重文級のものが発見されています。

その詳細はこちらをご参考にしてください。
冷泉家時雨亭文庫所蔵文化財


今思っても残念なのは、昨年秋に行われた一般公開に行けなかったこと・・・
たしか平日の4~5日間だったと思いますが、仕事の都合で無理でした。
この記事を書きながら、次回があれば絶対行くぞと心に誓ってます。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
長い道のり (bulbul)
2007-10-19 04:08:04
 ここまで維持されてきたのは、政治に影響することもない家筋、それにやはり与えられた道をはずれることなく妙な欲にかられず地道に精進されてきた賜物なんでしょうね、今でも伝承されてきた行事を続けられてるそうですし、軽々しい側面をもった「現代」。学ぶべきことも多々ありそうです。
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私が以前勤務していた (fagus06)
2007-10-19 08:05:56
会社の女子社員が、この冷泉家の子息と結婚しました。
結婚後に何度か会って話を聞いたことがありますが、一般家庭とのギャップがあって「いろいろ大変」と言ってました。
もう長い間会っていませんが、彼女は元気にしているかな?
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名前だけは知っていますね。 (のこたん)
2007-10-19 19:49:02
 時々、テレビなどでも聞きますね。

 日本の古き良き文化を、もっと国などが中心になって大事にして欲しいですね。

 私達の納めた税金が、福祉や文化保持に使われるなら嬉しいですよね。(チョット、オーバーな表現になってしまいました。

 先日子供が、嵐山界隈と松尾大社・鈴虫寺へ行かせていただきました。
 「あれだけの物を、昔の人たちは機械も何も使わず創り上げたんだからすごいよね~~。」と言ってました。
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bulbulさま (scops)
2007-10-19 21:26:55
そのご苦労は大変なものだったらしいですよ。
公的な支援を受けられたのは最近だと記憶しています。
よくぞ、頑張ってこられました。
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fagus06さま (scops)
2007-10-19 21:28:45
これまたすごい情報ですね。
よくご結婚を決意されましたね。大変だと思います。

それにしても、京都は案外狭い・・・
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のこたんさま (scops)
2007-10-19 21:31:37
ご無沙汰しています。
時々お伺いしているのですが、なかなかコメントも残さずにすみません。

私も京都の良さがわかってきたのはここ10年余りでしょうか・・・
住んでいながら、今までもったいないことをしてきました。(笑)
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Unknown (愛知県民)
2021-09-02 17:10:07
藤原定家の子孫が伝統を引き継いでいる訳ですね。
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