こまちのさすけね亭

ひだまりを 拾って歩く お年寄り

『夏をゆく人々』

2016-01-23 | 徒然日記
★★★☆☆

2016年映画初めは、1982年 生まれのアリーチェ・ロルヴァケル監督脚本の『夏をゆく人々』。

ジェルソミーナの母親役アルバ・ロルヴァケルは実のお姉さんだそうです。

昨年見た『草原の実験』と『エール!』を足して2で割ったような作品でした。

イタリアのトスカーナで養蜂を営む家族の日常に「テレビ番組への出演」「更生プログラムでマルティンというドイツ人の14才の少年を預かる」という2つの非日常が突然舞い降りてきた夏を描いています。

せっかくだから夏に観たかったですが地方の宿命なのでやむを得ません。

4人姉妹の長女ジェルソミーナの目線で描かれています。

大自然と共に生きる父親を思春期の少女の視線で見ている構成が『草原の実験』と重なります。

家族ぐるみで農業を営んでいる点は『エール!』と重なります。

ストーリーはしっかりあるのですが、イマイチわかりにくい部分もありました。

居候のココの存在はその代表です。

公式サイトにストーリーのあらすじが全部載っているので、鑑賞後に読んでやっとわかり、作品の理解度も高まりました。

ネタバレになってしまうので鑑賞前には読まない方が良いと思いますが、ココが居候することになった経緯は公式サイトにも書かれていません。

地方にしては型破りなキャラなので、もしかしたらマルティンと同じような感じで引き取ったのでしょうか。

この作品において象徴的なのはラクダです。

ジェルソミーナが小さい頃欲しかったもの、今では……。

エンディングテーマは現代的すぎて違和感を覚えました。

これだけはセンスがないと断言できます。

インストかシンプルな曲だったら浮くことはなかったのでは?

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