【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

2chの佐々木スレに投稿されたssの保管庫です

佐々木スレ5-54 15498回目の8月31日

2007-04-30 | エンドレスエイトss

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 16:49:46 ID:rBunm1Yh
高一の、15498回目の8月31日、と言えば説明は不要であろう。
そう、SOS団全員で俺の家で夏休みの宿題をやったあの日の事だ。

「キョン、何か読ませてもらうわよ」
学校の課題など7月中にすっかり終わらせ本日最もやる事を持たないハルヒがそう言って
俺の本棚を物色し始めた。勝手に何でも読みやがれ、俺は猛烈に忙しい。
「へぇー、そんな事言っていいのかしらねー?」
なに――
振り返った俺の視線の先、A3版くらいのハードカバーを覗き込んでいるハルヒの姿。
「待てハルヒ、そいつは危険過ぎる! お前の為だ、やめるんだ!」
「あたしの為? ハハーン、あんたには昔騙されたからね。そんなの通じないわ。
 それにもう遅いわよ、見ちゃってるもの」
食らえ! と言わんばかりの表情でハルヒが俺たちに突き付けたその1ページは
アルバム編集委員どもの陰謀により、俺と佐々木とのツーショット写真で埋められていたのだ!
「だっ……だから見るなって言ったのに……」
恥ずかしくて顔から火が出そうだぜ。当時ですら同級生どもの格好の餌にされていたというのに
今またこうして辱めを受けるとは、何たる失態だ、俺よ。
「どう見てもこれはカップルとしか思えませんね。本当にありがとうございました」
相変わらずの微笑を貼り付けた表情でしれっと言ってのける古泉。ちくしょう、表に出ろ。
「わあ、キョン君の中学時代ですか? 見せて見せて」
あ、朝比奈さん、あなたまで――
「ふふ、隣の女の子、かわいいですね。中学時代のキョン君の彼女さんですか?」
だからそれは――ん、何か今ハルヒがビクっとしたような、気のせいか?
「――いや、ただの友達ですよ」
俺としては本当の事だ。あいつとは男女の立場ではなく友達として付き合っていたし、
あいつの方でもそれは同様だっただろう。
俺達の間で友情や信頼関係はあったが、恋愛感情を表す事はお互いに無かったしな。
「ふーん……でも、ただの友達じゃないですよね」
俺の顔を覗き込みながら朝比奈さんが尋ねてきた。どうしてそんな事を?
「すごく嬉しそうな表情をしていたもの、『友達』だって言った時のキョン君」


―――― 一方その頃。

ああ、キョン――やっぱりキミは素晴らしい、僕の大切な人だ。
キョンとのツーショット特集――くく、当時のアルバム委員を懐柔した成果はあったようだね。
卒業式の時のスナップショットも散々撮ってもらったし。
これは体育祭の二人三脚のか、よく見たらキョン、キミ顔を赤くしているじゃないか。
もしかしたら僕に女を感じていてくれたのかな? くっくっくっ

――キョン……キミに会いたいよ。キミと話をしたいよ……グスッ

「(トントントン)ちょっといい? お遣い行ってきてくれないかしら?」
「ははっはいいいぃぃいいぃいぃぃっ?!」

佐々木スレ5-49 小ネタ

2007-04-30 | その他

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 15:34:59 ID:1jzIXaWW
みくる『敵、現れました。強敵ですけど先制攻撃が可能です』
キョンフェロモン発動!
みくる『あ、敵ダウンしました!』
佐々木「今がチャンスだ!キョン!総攻撃の合図を!」
キョン「いくぞ!」
佐々木「うん!」
ハルヒ「…わ、わかったわ…」
谷口「……wawawa…」
ドカズコバキボコ…
みくる『涼宮さん!谷口さん!股関押さえてないでちゃんと参加してください!』
WIN!
谷口「テレッテッテ~!谷口はレベルアップ~」
佐々木「役に立ってないのに…」
キョン「昨日のフェロモンコーヒー美味しかったな。今日も飲みに行くか!」

どうみても最近ハマってるP3の影響を受けてます。

佐々木スレ5-43 「佐々木さんならだいじょーぶ」

2007-04-30 | その他佐々木×キョン

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 15:13:39 ID:1jzIXaWW
『佐々木さんならだいじょーぶ』

医学的には全く説明のしようがないが最近のキョンからは凄まじいフェロモンが出ているらしい。
らしい、というのも僕はそのフェロモンを感じはしないし、異変も起こらない。
しかしそのフェロモンが厄介なものだ。キョンと半径3メートル以内に存在する人間は男女問わずに絶頂を迎える。
「キョ…ンさぁんんんっ!お、お願いですからぁ…ぁああんっ…あ、あたしと、へいさくふぅっ!閉鎖空間に…イッて…ください…」
ほら、また一人…橘京子もダウンした。橘さんはこれで58回目かな?
藤原さんは耐えているらしい。ただ、目が虚ろになった直後に変な臭いが漂ってくるのは何だろうか。
九曜さんはパンツに手を入れている。ここまでくるともうどうでもいい。
「なあ佐々木、最近こいつら変じゃないか?」
全く、変なのはキミの方だよ…とは言わない。
「さあ?どうしたんだろうね。暑さにでもやられたのではないだろうか。ところでそちらの集団の方はどうだい?」
するとキョンは苦虫を噛み潰したような顔をしてこんな事を言う。
「実は俺以外の4人もこいつらみたいに最近おかしいんだ」
うん、その原因はキミだから。きっと狭い教室かどこかで活動しているんだろう?
なぜ僕がキョンのフェロモンに対して如何なる反応もしないのかというと、やはり中学3年時に過ごした1年間にあるんだろう。家に居るとき以外は常に一緒だった。つまりは抗体みたいなモノが出来ているんだろうと推測する。
「今日なんかハルヒの髪の毛にゴミが付いていたのを取っただけだぜ?それだけで涎垂らされながらビクビクされちゃさすがの俺もショックだ」
「そうか。それは災難だったね」
バタン!
音がした方を振り向くとウェイトレスが震えながら地に伏せていた。今日これで4人目のウェイトレスだ。髪の毛が綺麗な黄緑色をしているけど、床につけると汚れてしまうじゃないか。
「はぁぁぁ…」
キョンは大きな溜め息をつく。
「今日はこれで194人目だな。地球温暖化の問題もなかなか深刻だ」
僕にとってはキミの方が大問題さ。
でも…
みんなキミから絶頂を受けているんだろう?
ちょっとだけジェラシーを感じちゃうよ…
バタン!
先ほどのウェイトレスとは違う床に倒れ伏す少女。
髪は蒼く、手には物々しいナイフが握られていた。

佐々木スレ5-36 キョン分不足

2007-04-30 | その他

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 14:55:08 ID:nznsb2Ct
佐「いかん…」
パ「あ?」
佐「キョン分が不足してきた」
パ「キョンぶん?」
佐「そうだ。キョン分だ」

パ「それは…糖分とか塩分とかみたいなものか?」
佐「その通りだ。独りでいると減ってくる。キョン分が足りなくなると、
  疲労や集中力・思考力の低下等の症状が現れる」
パ「キョン分は…キョンとかいう奴と会うと補充されたりするのか?」
佐「はっはっは。当たり前だろう」

パ「おい。こいつ…もうダメだろ」
橘「しっかりして下さい!」

佐「きょん…会いたいなぁ」

佐々木スレ5-27 小ネタ

2007-04-30 | その他

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 14:14:56 ID:aMoTD+kR
佐々木「キョン…また会えるかな?いや会える気がするよ。
     その時は僕も仲間……くっくっ、なんでもない。じゃあね」


29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 14:18:56 ID:7nH82uV4
>>27
キョン「俺がそう易々とお前を逃がすと思うのか?
    知らなかったのか? キョンからは逃げられない!」


33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 14:46:39 ID:6pgaITVj
>>27
つまり、驚愕はこうなる↓わけか。

キョン「さ、佐々木!!
佐々木「まにあった! このまま帰ったんじゃ かっこうわるいままれきしにのこってしまうからね!
ハルヒ「ふっ…… なにをごちゃごちゃと…… あんたからしまつしてやる!
佐々木「じょうとうだわ! この佐々木様が…… たおせるかしら?! キョン! キミの妹さん…… 可愛かったよ!
キョン「……佐々木……

佐々木「九曜さん! 恋でもして、すこしは女らしくなりなさい
九曜「……

佐々木「藤原! いつまでも植物をいたわるやさしさをわすれないことだね
パンジー「……

佐々木「橘さん! あなたとは一度…… 1対1で勝負したかったわ! いい仲間をもったわね
橘「……佐々木さん……

ハルヒ「死ね!
佐々木「それは! こっちのセリフだわ!!


38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 15:03:09 ID:aMoTD+kR
佐々木「朝比奈さん!あなたのメイドはとても綺麗でしたよ」
朝比奈「佐々木さん…」
>>33

佐々木「長門さん!恋でもしてちょっとは女らしくしたらどうだい?」
長門「……」
佐々木「涼宮さん!何時までもキョンをいたわる優しい心を忘れないで」
ハルヒ「佐々木さん」
佐々木「キョン…キミとはもう一度話しがしたかったよ」
キョン「佐々木……」

橘「ごちゃごちゃうるさいのです!死ぬのです!」

佐々木「それは!こっちのセリフだよ!」

佐々木「ふんもっふ!」-ニ三●<アッー!

ちゅど~ん





キ・ハ・み・長「こいずみぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

佐々木「てへっ☆」

佐々木スレ5-22 寝取られ萌え

2007-04-30 | 佐々木×キョン×ハルヒ

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 14:05:46 ID:7nH82uV4
「キョン……実はあたし寝取られ萌えなのよ」

その日は何故か朝比奈さんも長門も古泉もいなかった。
お互い俺とハルヒしかいない団活動に意味を見出せなかったらしく、ハルヒが俺に入れさせた味も素っ気も無い茶をぐぴりと飲み干すと、敢え無くこの日はお開きとなった。
……それだけならば、何も問題はない。
問題は、今この瞬間から始まった。下校途中、二人きり、突然のカミングアウト。
寝取られ萌え? こいつは何を言っているんだ。引くぞ。
そして両頬に手で覆うな。恍惚とした表情をやめてくれ。耳まで赤いぞ。
ハルヒが「あの時駐輪場であんたが……」やら、「佐々木さんに親友って……」やらとほざいていたが、ゴニョゴニョとした声だったのでよく分からなかった。
しかし何故佐々木の名が今ここで飛び出す。薄々想像はつくがまさかお前まで誤解してるんじゃないだろうな。
などと俺が考えていると、ハルヒは制服の内側に手を突っ込み、胸の辺りを弄りだした。おい! それはマズいだろう。ここは公共の場だ。
そういうことは一人でベッドの上でしなさい。俺はハルヒの肩をわし掴みにする。
切なげな声が聞こえる。目の焦点が合っていない。どうしちまったんだこいつは。
「ばかぁっ……じゃましない、で……」
馬鹿はお前だ。間違いないぜ。
「あんたがぁ……んっ、さ、ささきさんとなかよくしてるの、みてるとぉ……んぁ、なんだか、ムズムズってぇ……」
「それは○○萌えというよりも性癖というのでないかい?」
俺はそう口にしようとしたが、道の陰から見慣れた感覚のある自称親友が現れ、俺のセリフをものの見事に奪っていった。ちなみに○○の読みは『まるまる』だ。ホニャララではない。
「佐々木……」
俺には何が何だか分からない。分からないまま、佐々木が俺の下顎にすらり細い指を伸ばし、うっとりとした熱に浮かされた瞳で俺を見てくる。
「キョン、涼宮さんなんかとは比較対象にもならないほどに、キミを愛しているよ」
うっすらと瞼のおろされたその顔は扇情的と形容されるものであり、俺は眉に塗りつける筈だったツバを飲み込んでしまう。
「ん……んんぅ……あ、やぁ……」
佐々木の威圧に満ち満ちた文句にハルヒが一層指の動きを激しくする。

路上、自慰に浸るハルヒ、そのオカズである俺と佐々木のキスシーン。
嬌声が通学路に響き、滑りのある佐々木の舌が俺のものと絡み合う。


「……佐々木さん、キョンをよろしくね。腑抜けでフラクラで意気地のないヤツだけど、根はいいヤツだから……」
「涼宮さん……」
夕日をバックに手を硬く握り合う女二人の解読不能な友情劇を眺めつつ、俺はここからが本番なのだと気合を入れる。
何せ俺はまだ昇り始めたばかりだからな、この長い長い寝取られ男坂をよ……
――――○――――――――――――――――――――――
  。0
「という夢を見たんだ」
「そうなのかい、キョン。結婚しようか」

大したオチも佐々木分もなく終わる。

佐々木スレ5-11 >>1乙

2007-04-30 | >>1乙

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 13:48:28 ID:aKmhGK83
>>1
「とりあえずは、まずはスレ立てお疲れ様、いやここはスラングを使って乙というべきかな。
しかし、驚くべきはこの速度だね。僕がこの世界に現われて丁度30日、30日で4000レスだ
から単純計算で1日約130の書き込みが行なわれたわけだ。もちろん、休日、今日は俗に
言うGWの3日目だからということを差し引いても、これはなかなかのモノだと思うんだ。
読み手によって僕の印象は大きく変わることだろうけど、このスレの内容も僕に対する愛
があるものであることを望むよ。僕は平均以下の凡人だからね、過度の賞賛にはなれて
いないし、気恥ずかしいばかりなんだが、それでも自分が嫌われるよりかはずいぶんと
マシだからね。タイトルロールな上に絶対無敵のヒロインが相手だが、登場してしまった
以上、僕はただ負ける気もキョンを座して奪われる気もないんだ。だから、このスレッド
でも支援をよろしく頼むよ。すべてのオチがつくまで、ね」

今日の佐々木さんはちょっと強気なようです。

佐々木スレ4-991 小ネタ

2007-04-30 | その他

991 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 13:28:36 ID:qFNO7Dso
 「さあキョン、残りを埋めて次へ行こうじゃないか」
 「いや待ってくれ佐々木。俺にそこまで求められても困る」
 「何を言ってるんだキョン。もう残りが10レスを切っているんだ」
 「レス? いきなり何を言い出すんだ佐々木?」
 「ああいや、気にしないでくれ。気が急いてしまったようだ」
 「とりあえずこれの解き方を教えてくれ」
 「ふむ、この問題はだね……」



 *さあキョン、残り(の解答欄)を埋めて次(の問題集)へ行こうじゃないか

佐々木スレ4-961 【変な女】佐々木とくっくっ part5【涼宮ハルヒの嫁】

2007-04-30 | その他

956 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 11:29:07 ID:D2BOxpZe
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part5【変な女】

こんな感じのはどうだろう?


957 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 11:30:07 ID:S8HZsJHG
【変な女】佐々木とくっくっ part5【俺の嫁】


958 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 11:31:08 ID:D2BOxpZe
>>957
いやいやいや、せめて【涼宮ハルヒ】は入れないと


959 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 11:32:49 ID:LkzrsEWc
そういやいつの間にか変わっていたな
くっくっの方が佐々木のイメージとしてすぐに出てくるので、俺もこのままで。
変な女ってのも前からの伏線になってたし、スレタイにも入りきるしいいと思うな。


961 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 11:34:58 ID:JC6iX2sZ
>957-958の意見を採り入れると
【変な女】佐々木とくっくっ part5【涼宮ハルヒの嫁】


976 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 12:22:06 ID:Sfl7+r0l
>>961

「それでその、SOS団ではいつもキョンと仲良くしてもらっているわけですね」
「そんなんじゃないわよ、待ち合わせにはいつも遅れてくるし大して役にも立たないし、
未だに役職なしのヒラ団員よ。あー、団長としては頭の痛い存在よね」
「くっくっ、いかにもキョンらしいですね」
「あなたこそ、中学の時あいつとはよろしくやってたんじゃないの?噂にはいろいろ聞
くけど」
「いやいや、時々彼の勉強を見てやってた以外は、特にないですよ」
「ふーん?」
「本当に。彼以外の同級生とも何もなかったし。恋は人を盲目にさせると言いますね。
常に理性的かつ論理的たらんとする精神活動において、恋愛感情などというものは正常
な判断を狂わせる不確定要素、思考に対するノイズに過ぎません。よりありていに述べ
るならば、恋愛感情などというものは精神的な病の一種である」
「…へ、へぇ。同じようなことを考える人がいるものね」
「と、思ってたのですが」
「ん?」


977 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 12:22:47 ID:Sfl7+r0l
「あなたの団やあなたの噂を聞くに、面白い精神構…失礼、面白い人たちがいるものだ
なあと。対極は引かれ合うというように、あなたがたの動向に興味を持ったのは確かで、
特にその中心人物はどのような人だろうかと」
「…それはどうも」
「そして最初にあの駅前でお目にかかったときに瞬時に理解したのですが、ああ、他の
何をおいても私は、この人のことを知りたい、この人の全てを知りたい」
「…」
「これは恋愛感情と言っていいのかも知れません」
「ちょ、佐々木さん、でもでもでも」
「いいえ、結局病を患ったのであれば、最早私たちの身体的性別など取るに足らないど
うでも良い事…ううん、もしかしたら同性だからかも。はぁ、だめだぁ、混乱してきた」
「…」
「普通の人間には興味がないんですよね?」
「う、うん」
「涼宮さん、私とつきあってください」



こ、こうですか!


986 :埋めネタ:2007/04/30(月) 13:04:48 ID:qFNO7Dso
 「こんなことになってしまって……残念だよ、キョン」
 「待て、落ち着け! とにかくその物騒なものをしまえって!
  んで俺にも分かるように説明してくれ」
 「君がいる限り僕の望みが叶うことはないんだ」
 「望み?」
 「そう、キョンがいる限り涼宮さんは僕のものにはならない。
  きみという存在がいる限り彼女は誰のものにもならないだろう。
  キョン。親友と言ったあの言葉に偽りはない。
  けれどキョン、僕はきみの存在を許せない!」

佐々木スレ4-937 「佐々木えーカップ」 「佐々木でぃーカップ」

2007-04-30 | 胸関連

937 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 09:47:06 ID:1jzIXaWW
『佐々木えーカップ』

男『なあ…背中になんか柔らかいのが当たってるんだけど…』
女『当ててんのよ!』

こ、これだ!この手を使えばきっとキョンもムラッときちゃうよね?うんっ!今度2人乗りした時にでも試してみよう!

グイッグイッ
ほらっキョン!どうだい?
グイッグイッ
ムラッと来るだろう?
グイッグイッ
襲ってきてもいいんだよ?
グイッグイッギュッ!
優しくしてね…
「なあ、佐々木…」
き、きた!
「いい加減、骨を押し付けるの止めてくれないか?」
「………」
orz


938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 09:48:32 ID:1jzIXaWW
『佐々木でぃーカップ』

男『なあ…背中になんか柔らかいのが当たってるんだけど…』
女『当ててんのよ!』

こ、これだ!この手を使えばきっとキョンもムラッときちゃうよね?うんっ!今度2人乗りした時にでも試してみよう!

グイッグイッ
ほらっキョン!どうだい?
グイッグイッ
ムラッと来るだろう?
グイッグイッ
襲ってきてもいいんだよ?
グイッグイッギュッ!
優しくしてね…
「なあ、佐々木…」
き、きた!
「なんか、せ、背中に柔らかいものが当たってるんだが…」
「当てているんだ」
「そ、うか…」
ギュッギュッギュ~
あと一押しだよね?
ギュッギュッギュ~
あ、今日ブラしてなかった…
「なあ、佐々木…」
き、きた!
「背中に当たってる柔らかい部分の真ん中が硬くなってきたんだが…」
え?ウソ?
ゴソゴソ…
!!!
「た、起ってるんだよ…」
「そ、そうか…」
・・・
「…俺んち来るか?」
「…うん。優しく頼むよ…」

佐々木スレ4-910 次スレの季節

2007-04-30 | その他

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 01:08:41 ID:zmt3rJqi
フィーバーが来ている所で、流れを止めるようなことを言うのはあれなんだが、
そろそろ次スレの季節じゃないか?


911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 01:14:13 ID:khtKec1r
>>910
次スレはまだ早いだろww


913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 01:23:11 ID:zmt3rJqi
 「全く、何を暢気なことを言っているんだい>>910。 ←(※管理人注 >>911の間違いか)
  そんなことだから夏休みの終盤に宿題をまとめてやる羽目になるんじゃないか。
  君はもっと普段から先手先手を打つ癖をつけたほうがいい。
  そうでないと、僕のように後悔することになってしまうよ?
  え? 何に後悔しているのかって?
  何、最高の聞き手を失ってしまった、ただそれだけの話さ」

ごめん、勢いで書いた。反省はして(ry

佐々木スレ4-901 「ポーカーフェイス」

2007-04-30 | その他佐々木×キョン

901 :ポーカーフェイス 1/4:2007/04/30(月) 00:45:50 ID:nznsb2Ct
いきま~す。アニメ、ゲーム等の台詞を拝借してる箇所あり。


「涼宮さんは、キミにとってどういう存在なんだい?」

 私用で街まで出てきたら偶然佐々木と出会い、春休み最後の日と同様、四方山話に花
を咲かせていると佐々木がこんな質問をしてきた。
 どんな、ね。前にも同じような事を考えた覚えがあるが、あれは夢の中の話だったはず
だ。佐々木に対してハルヒはハルヒであってハルヒでしかないっちゅうトートロジー的誤魔
化しは通用せんだろうな。

「トートロジーか。むつかしい言葉を知っているね」
「お前に教えてもらったんだ。中学の…いつだったかは忘れたけどな」
「そうだったかい?光栄だよ。僕の拙い言の葉を未だ記憶に留めて置いてくれているなん
てね」

 おそらく語彙力においては佐々木より遥かに劣るであろう俺には佐々木の言葉が拙かっ
たどうかはいまいち判別しかねるが、実際こいつから教えられた事は結構多いんだ。俺と
佐々木は会話するというよりは、俺が佐々木の言葉に聞き入っている感じだった。佐々木
の話はすんなり聞けるのに、あの終日無害スマイル野郎の話は聞くのが時折億劫になる
んだよな。

 …話が逸れてるな。さて、ハルヒは俺にとっていかなる存在か。
 ハルヒはもはや北高の関係者で知らぬ者は居ないというほどの有名人。北高ならずとも、
宇宙、未来、謎の組織にまで一目置かれている変態パワーの持ち主、であるらしい。
 では俺にとってはどうなのか。”あいつ”の存在を、俺はどう認識しているのか?
 思考がループしてやがる。これじゃあの時と同じだ。何、そんなに難しく必要はなかった
んだ。俺は素直に思ったこと言った。

「ハルヒは、お前も知っての通りよく分からん力の持ち主らしい。でもだからって捻くれた奴っ
て訳じゃないんだぜ?まぁ初めて会った時はそうだったかもしれんが、最近はだいぶ丸く
なってきててな。クラスの連中とも結構話すようになってる。SOS団なんていう集まりを作っ
ては皆でバカ騒ぎしたり、生徒会にたて突いたり、色々と行動力がある奴なんだよ。わが
ままで自分勝手で、やることなすこと全てが常軌を逸してるな。いや、別に非難してるんじゃ
なくてな。そりゃあ、いつも振り回されるのは俺なんだがな。もぅ慣れちまった。今では逆に
目を付けてないと何しでかすか分かったもんじゃねぇ。古泉も朝比奈さんも長門も、ハルヒ
に意見する事を一向に覚えねんだよ。全く、少しはこっちの身にも…どうした?」

 佐々木は、声帯をわずかに振るわせるだけ独特の笑い声を上げていた。この笑い方は
こいつの中学の頃から変わっていないものの一つだ。しかし、どこが笑うような所が?俺
は何かおかしな事を言ったか?

「くく。いやキョン。キミが涼宮さんについて話す時は実に明々としていて、瞳も輝いている
ように見えたものだからね」

 そうなのか?自分ではそんなつもりは毛頭ない。愚痴を言ってるつもりだったのだが。

「僕が言うのだから間違いはないさ。僕はこれでもキミの表情、気持ちを読み取る事に関
しては優れた観察眼を持っていると自負しているのだよ。くっくっ、キミのあんな顔は中学
三年の時、キミと最も会話したであろう僕ですら見た事がない。よぉく分かった。キミが涼
宮さんの事をいかに好きであるか、がね」

 ”好き”って。おいおい、何を言い出すんだ。


902 :ポーカーフェイス 1/4:2007/04/30(月) 00:47:53 ID:nznsb2Ct
「以前、キミに質問をした事があったろう?『愉快な高校生活をつつがなく送れているか』と
いうね。キミはその時、『面白いとさえ思っている』と言ったんだ。覚えているかい?キミが
そのように思えるのは、他ならぬ涼宮さんのおかげではないのかな」

 それは認めるが、だからって俺は別にハルヒが好きな訳じゃねぇ。

「ほぅ?では嫌いなのかな?」

 佐々木。そんな小学生みたいな意地悪な質問はやめろよ。お前らしくもない。

「好きか嫌いか、そのどちらかでないといけないのか」
「そうだよ。男と女の間柄はね」

 お前、前に恋愛感情なんてのは精神病の一種だとか言ってなかったか?

「それはあくまで、僕がそう考えていただけの事さ。他人の恋愛観にまで口出しする趣味
はないよ」

そう考えてい”た”?

「…そう。過去形なんだ。今の僕は当時の僕と違う恋愛観を持っている。世界の変容はイ
コール、価値観の変容だと前に言ったね。実を言うと、あれは僕の経験則なんだよ。ある
事に気付いてしまったが為に、世界がまるで色褪せたかのように見えてしまう事もある」

 いつの間にか佐々木は俺から目を逸らしていた。佐々木の話を聞く時にセットで付いて
くるあの輝くような瞳は、俺の目には届いていない。
 色褪せた世界。俺は古泉や橘が見せた、ハルヒと佐々木の閉鎖空間を思い出していた。
両者とも見た目は違えど、明らかに通常の空間とは異質と言える場所。佐々木には、世
界があのように素っ気なく見えているというのだろうか。

「一体、何に気付いたんだよ。世界が色褪せたかのように見えちまう程の」

 佐々木は視線を虚空へと固定したまま答えた。

「キミに話したところで、どうにかなるとは思えない」

 俺がこの台詞にかなりショックを受けた事を白状せねばなるまい。そりゃあ中学の頃、佐々木の
話に目から鱗を落としまくってたのは他ならぬ俺だ。いつも佐々木の言う事にいちいち感銘を受
けはしたものの、俺自身は気の利いた事はあんまり言えなかった。それでも佐々木は、例え俺が
馬鹿な質問をしようとあの笑みを浮かべてそつなく答えてくれたんだ。
 それが今は、まるで突き放すかのような態度だ。佐々木は俺の様子に気付いたのか、皮肉な笑
みを口元のみに湛えながら言った。

「…失敬。僕とした事が、キミに当たるような真似をしてしまった。許して欲しい。でもね、本当にキ
ミに話してもどうにもならない事なんだよ。これは僕自身の驕りと怠慢とによって生じた言わば必
然だ。キミがかなり”鈍い”なんて事は理解していたはずなのに」

 佐々木はしばし何かを考える素振りを見せた後、

「キョン。人は若い時、時間が無限にあると錯覚するものだ。でも実際はそうじゃない」

熱心な高校教師が言いそうな事を言い出した。


904 :ポーカーフェイス 3/4:2007/04/30(月) 00:49:14 ID:nznsb2Ct
「今の高校生活が楽しいと思えるのは何よりだよ。しかし、キミの所属するSOS団だって、いつま
でも存続し続けられる訳じゃない。だから、現在の楽しさ、愉快さにかまけていると本当に大切な
ものを見失い、ひいては誰かにとられてしまう可能性もあるんだよ。キミにはそんな経験をして欲
しくはない」

 佐々木の顔つきは真剣そのものだった。佐々木は真面目に話をしているのだ。ならば俺も真摯
な態度で聞かねばなるまい。
 佐々木は俺の事を心配してくれているようだ。昔も俺の成績を気に掛けてくれたもんだっけ。解
らない問題があれば、丁寧に解説してくれてさ。何だかな、今思うと随分と懐かしい気がする。
 


 俺と佐々木は暫く無言で歩き、俺が自転車を置いてる駐輪場に着いた。

「自転車で来たんだな。キョンは」
「ん?お前は歩きか?」
「いや、バスで来たのだよ」

 あの迂遠な道のりを往くバスか。俺は中学の頃の塾の帰り道、一人でバスに乗り込む佐々木を
思い出しながら言った。

「何なら、乗るか?」

 後ろの荷台を示しながら尋ねる。佐々木の目にふと輝きが戻ったように見えたのは、多分気の
せいだ。佐々木は少しばかり考える素振りを見せた後、

「遠慮しておくよ。今、そこに座るべきは、きっと他の誰かであろうからね」

くく、と最後に付け足してそう答えた。

「…なぁ佐々木。こんな事言うと笑われるだろうけどさ、中学ん時、お前に言えなかった事がある
んだ」
「ほぅ。何かな?」

 佐々木は首を傾げながら俺の目を覗き込んでくる。ホント変わらねぇな、そういう仕草とかさ。

「俺…さ。昔、お前の事、好きだったんだぜ」
「…………………ぇ……?」

 佐々木は絶句し、俺の言う事が何一つ理解できないとでも言わんかのような顔をして、大きな
瞳を見開いていた。そりゃあそんな反応もされるだろう。いきなり何を言い出すのかと思えば、愛
の告白と来た日にゃあ俺だってこんな顔になるさ。

「…く…くっくっくく…くくぁっはっははははは!あっはははは!!」

 佐々木は腹を抱えて笑い出した。見事な笑いっぷりだ。「腹を抱えて笑う」というのをここまで見
事にやってのける輩もそうはいまい。しかし佐々木が―あの佐々木が―ここまで声を大にして大
笑いするとは予測できなんだ。てっきり失笑されるものだとばかり思っていたからな。

「くふっ…くっくっ…キョン。前言を撤回させて欲しい…くくっ…キミの気持ちを読み取る事には自
信があるとか何とか言ったが、それは僕の思い上がりだったようだ。はは、キミはとんだポーカー
フェイスだ。くくく」

 佐々木は笑いをこらえながら言ったが、我慢出来なくなったのかまた笑い出した。


905 :ポーカーフェイス 4/4:2007/04/30(月) 00:50:42 ID:nznsb2Ct
 『お前、佐々木とはそんなんじゃないとか言ったろ?』『あれは嘘かい!』とかいう非難の声が聞
こえた気がするので言い訳をさせてもらう。佐々木は見ての通り整った容姿をしており、加えて俺
なんかより遥かに頭も良い。男子相手には男のような口調で話すこいつの特徴も、俺にはむしろ
気兼ねなく話せる要因となり、同じ学習塾に通ってて自転車の後ろにこいつを乗せては色々と話
すのは、正直楽しかった。他の女子とは話さなかった訳じゃあないが、そんな風に楽しいと思える
のは佐々木と話してる時だけだった。こんな気持ちを世間一般では恋とか言うんじゃないのか?
 
 『言い訳になってねぇ!』まぁ待てよ。話は最後まで聞け。確かに、俺は佐々木が好きだった。で
もそんな感情は俺だけが持ってても仕方がないだろ?俺が一方的にそういう類の好意を抱いて
ても、当の佐々木にその気がなきゃ意味がないさ。クラスの男子どもから聞いた話では、佐々木
は告白されても毎度、『申し訳ないけど、鄭重にお断りさせてもらうよ』と、いつもの調子でさっぱり
と断っていたという。恋愛なんて精神病とまで言うのを耳にした俺が、告白するなんて決意出来る
わけもなく、ただただ時間だけが過ぎていったのさ。

 『恋愛体験あるじゃんか…それならその話を文芸部の会誌に載せろよ』いや、それはさ、神の見
えざる力が働いたんよ。それに照れくさいだろ?自分の実らなかった恋話なんざ。…逆に聞かせ
てもらうが、俺の―”俺の”だぞ?―片思いの切ない気持ちを綴った文章なんて読みたいか?

 
 …って佐々木。お前はまだ笑ってるんかい。いくらなんでも笑いすぎだろ。笑いすぎで涙出てる
じゃねえか。

「っはははは、え? ああ、すまない…くくく…おかしいな。笑いが止まらないよ……涙も…くくくふっ
ふっふ…」

 数秒後、佐々木はようやく落ち着き、ハンカチで涙を拭きながら笑いすぎた事に対する侘びの
言葉を述べた。まぁ、別にいいけどな。

「キョン、こんなに笑ったのは久しぶり…いや、ひょっとしたら生まれて初めてかもしれない」
「お前、あんな風にも笑えたんだな」
「僕自身驚いている。礼を言うよ。おかげで色々と吹っ切れた」

 佐々木の瞳は、今までとは違う輝きを帯びていた。あんな話で元気が出たなら何よりだ。

「…キョン。確認させてもらうが、『昔は好きだった』のであって、今はそうじゃないんだな?」

 今、はな。いや、でも友達、親友としては好きだぜ?

「くく。そうかい。今はそうじゃないからこそ言えた訳か…」

 そうだな。今も好きだったら流石に言えねぇよ。情けない事に。

「意外と根性なしなんだな」
「ほっとけ」
「くっくっくっ」



   終

いいオチなんて思い浮かばないのさ

佐々木スレ4-881 「夜の学校」(1)

2007-04-30 | その他佐々木×キョン

881 :夜の学校 1/7:2007/04/30(月) 00:15:37 ID:aKmhGK83
「夜の学校」

 あれは、第一回裏SOS団とのミーティングというか宣戦布告というかが行なわれた日
の夕刻のこと。ちなみに裏SOS団というのは、極私的な体内空間、すなわち俺にのみ
有効な彼らの名称である。橘たちは適切な名称を俺に告げなかったし、とりあえずそう
呼ぶことにした。長門ではないが、命名することで見えることも、見えなくなるものもあ
るだろうが、敵性団体にはまず呼称が必要だからな。

 夕食を終え、風呂も済まし、あとは明日、月曜日の平日強制ハイキングに備え、睡眠と
いきたいところなのだが、いかんせん、久々の非現実空間への移動によって、頭の中の
回線が変な繋がり方でもしてしまったのか、目が冴えて一向に眠くはならなかった。
まいったね、まったく。
 枕元に置かれた携帯電話兼目覚まし時計が、コール音を鳴らしたのはそんな時だ。
古泉や長門から連絡があるかもしれないと思い、携帯への注意を怠らなかった俺は、
半コールで電話を取った。取った瞬間、見慣れない11桁の番号がディスプレイされていた
ことに気がついたが、通話ボタンはすでに押していた。

「夜分に申し訳ないね……もしもし?」
 佐々木だった。お前にこの番号を教えた記憶はないんだがな。
「挨拶もそこそこに連れないことを言うね、キミは」
 こんばんは。思い出したとばかりに返した挨拶に佐々木は、くつくつといつもの笑みを漏らす。
「ちなみに、番号はキミに連絡を取る関係で、橘さんが教えてくれたよ。昨日は自宅に
連絡したのは、そのことを伝えるのがいやだったからだ」
 俺の頭の上に浮かんだ疑問符を見ていたかのように、佐々木は疑念を解いていく。
「携帯の番号を伝えた記憶のない昔の女から、突然に電話が掛かってきたら、キミは警戒
するだろう。それに、自分の携帯に番号を登録していない人間からの電話には出ないように
している人も多いと聞く。そして問題は内容だ。留守番電話に吹き込んだのでは無視され
かねない誘いであったからね。直接、話したかったんだ……キミと」
 否応なく佐々木との関係が変化していることに俺は気がつかざるを得なかった。俺は
佐々木を敵として認識しているのだろうか、旧友が連絡を寄越してくれたことに、まった
く喜びを感じられないってのは……結構、来る物だな。佐々木を土俵に上げてしまった
橘一党に対して、昏い気持ちが浮かぶのは避けられなかった。
「……それで、一体何の用だ? お互い、明日は学校だろう。夜更かしは身体に毒だぜ」
 だから、言葉には刺が潜んだ。自分の情けなさに涙が出そうになる。佐々木は巻き込ま
れただけじゃないか、被害者だ。お前には責任はない、ないはずだ。
 その時、こつんと窓に何かが当たった音がした。携帯を右手に窓の外を見下ろす。
そこには、昼にあった時と同じ格好の佐々木が立っていた。
「これから、出てこれらないか、話がしたいんだ。ふたりだけで」
 わかった。短くそう告げて、あわただしく寝間着を脱ぐ。脱ぎ捨てていた服を身につける。
なんだよ、なんなんだよ、一体。なぁ佐々木、なんでお前はそんな今にも泣きそうな顔を
しているんだ。足音を忍ばせて、階段を下り、慎重に玄関を空け、俺は夜気の中に出た。
 春とはいえ、夜は少し冷えるな。


882 :夜の学校 2/7:2007/04/30(月) 00:17:29 ID:aKmhGK83
「すまないね、こんな時間に、親御さんには見つからなかったかい」
 俺の姿を確認した佐々木は、小走りにやってきた。頭を振って、応える。
「で、佐々木、話って?」
 そう尋ねる。佐々木は俺から視線を外すと、
「少し歩かないか、久しぶりに」
とつぶやいた。
 こんな佐々木は見たことがないように思えた。我がSOS団の団長サマと違って、
コイツはいつだって、論理的で冷静な判断と行動を常としていた。友人として、佐々木の
そういう所は嫌いではなかった。だが、昼間のこともある。佐々木だって、迷ったり戸惑う
ことだってあるはずだ。
 ほう、とひとつため息をつき、駅方面に進路を取る。こんな時間でもやっている喫茶店
には何軒か心当たりがあった。一年にわたる不思議探索と称したフィールドワークの
数少ない成果だ。
「いや、キョン、そっちじゃない。こっちにいかないか」
 佐々木が指示したのは、かつて一年と少し前まで毎朝、移動していたコース。つまり、
俺の出身中学校への通学路だった。
「こっちには、なんにも店なんかないぜ、知ってるだろ」
 そんな俺の声を無視して、佐々木はさっさと歩き出した。ふう、どうして俺の知っている
神様はこう人の話を聞かないかね。まぁ、いいさ、佐々木には佐々木の目的、考えがある
のだろう。アイツの計画に乗ってやろうじゃないか。
「この道を歩くのも一年以上ぶりだな。キミはどうなんだい、キョン」
 俺も同じようなもんさ、一日が判で押したように決まり切ったスケジュールで行動する人間
は関係ない場所にはなかなか足を向けない物だ。俺たちと、あの学校との縁は切れてしまっ
たんだ。「そうだね、卒業するということはそういうことだ。いつだって、来ることができる、そう
思っていたのだけれどね」
 仕方のないことさ。日常の日々の忙しさの中に、思い出は勝手に埋没してしまう。
 それが生きるってことだろう。
「ああ、その通りさ。月日は百代の過客にして、光陰は矢のごとしさ」
 命短し、恋せよ乙女ってか。
 茶化した俺に合わせるように、佐々木はククッといつもの微笑みを浮かべた。
「まったくだ。まったくだよ、キョン。さぁ、ついた」
 そう言って、佐々木は振り返った。
住宅街を抜けると、視界は突然に開ける。そこには、俺たちの通った中学校があった。
 中空には春の朧月。
 青い月光に照らされた佐々木は、なぜだが、現実感がなかった。


883 :夜の学校 3/7:2007/04/30(月) 00:19:32 ID:aKmhGK83
 それでだな、佐々木よ。お前はここまで俺を連れ出して、何をしたかったのだ。
 と学校の外壁に沿って一面ほど移動した後に佐々木の背中に問いかけた。
「いやぁ、やはり物事というのは物語のようにうまくは行かない物だね。フェンスに入れ
そうな破れ目のひとつもあるかと思っていたのだが」
 ん? なんだよ、学校に入りたかったのか? そんなら早くそう言えっての。
 俺は佐々木と連れだって、裏門を目指した。裏門の横の所には代々受け継がれた男子
生徒御用達の抜け道があるのだ。
 スカート引っかけないように気を付けてな。
 後ろを行く佐々木に声を掛けながら、校舎裏に降り立った。
「ちょ、ちょっと高いな」
 躊躇する佐々木の声が聞こえる。
そうか、女の子にはちょっと厳しかったかな、そう思い振り返る。
「あっ、ちょっ……振り返っては行けないぞ、キョン」
 慌てて、回れ右、マイクロミニの女の子を下から見上げてはイケナイ。とりあえず、
佐々木の両手で隠されたシークレットエリアは見えなかった、ことにしておこう。
 ほら夜だしな。
 そうはいっても、ここまで来た以上、降りられないというわけにもいくまい。スカートを
ちゃんと押さえておくように伝えた俺は、両手を壁について、中腰の姿勢を取る。
「ほら、俺の肩を踏んで飛び降りろ」
 こうすれば、1m弱、女の子でも、飛び降りられない高さじゃない。
「すまないね、靴を脱ぐから、少し、目をつむっていてくれたまえ」
 俺の伏せた頭の斜め上で、ごそごそと動く気配がする。
 別に、そのまま踏んで貰っても一向に構わんがね。
「そうなのかい。キミにそのような特殊な性癖があるとは思いもよらなかった」
 こらこら、何を言っているんだ。俺を勝手に……。
「こら、頭を上げるなよ、恥ずかしいじゃないか」
 ぎゅむっと、俺の肩に佐々木の右足が置かれたのが分かる。一応言っておくが、
体重を掛けずに、軽く飛んでくれ。
「ああ、了解だ」
 ぎゅっと一瞬、肩に体重が掛かり、気配で、佐々木が飛んだのがわかる。
「きゃ」
 そして、続く悲鳴は佐々木が転んだことを俺に知らせてくれた。
 おいおい、大丈夫か?
「自身の運動不足を感じてしまったよ、体育の授業だけでは不足なようだ」
 差し出した手に掴まって立ち上がりながら、佐々木はそんなことを言っていた。
 やれやれ、まったくだぜ、足をひねったりしていないか?
「うむ、大丈夫なようだ。少し腕を貸してくれ、靴を履くから」
 あいよ、お安いご用だ。俺に掴まったまま佐々木は片足立ちで靴を履く。
「さ、体育館の方に回ろう、そこが目的地さ」


                                    「夜の学校」(2)に続く

佐々木スレ4-881 「夜の学校」(2)

2007-04-30 | その他佐々木×キョン

885 :夜の学校 4/7:2007/04/30(月) 00:23:10 ID:aKmhGK83
 体育館までは特に話はしなかった。考えてみれば、夜の学校に不法侵入なんて、在学中
にはしたことはなかったな。夜の人気のない建築物は、昼間には見せない顔を見せる。明日
の朝には、後輩たちがやって来て、ここも騒がしくなるだろうに、今の校舎は廃墟、あるいは
巨大な生物の死体を思わせた。
「やっとついたね、思わぬ大冒険だ」
 俺たちふたりはカマボコ型の体育館を見上げていた。しかし、どうして学校の体育館と
いうのはそろってこんな形をしているのかね。
「その構造上、体育館には柱が作れないからね。構造力学的にはドーム型の屋根を持つの
は理に適っているよ。そしてバスケットボールにしろバレーボールにしろ、球技の多くは長方形
のコートを使用するからね。自然体育館は長方形でドーム型の屋根を持つ建築物となる。
有り体に言えば、カマボコ型だ」
 お前の講釈を聞くのも、久方ぶりだ。聞き慣れない感じがするのは、今の俺にも講釈好き
の友人がいるからだろうか。
「例の古泉さん、かい。橘さんと同じく自称超能力者の」
 ああ、お前と話が合うような物知りだぜ。
「ふふ、あの春物のジャケットがよく似合っていた二枚目だね。ただ、話が合うかは分か
らないな。僕がこういう話をするのは、キミに対して、だけ、だから」
 ん、そうだったか? 記憶を探るが該当するものは思い至らなかった。
「女子の友人相手にこんな話をする機会もその気もないよ、それくらい想像するまでもな
いだろう。そして、男子には僕は微妙に敬遠されていたからね、まぁ嫌われてはいなかっ
たが、こういう話をする相手でもなかったということさ」
 そういうもんかね、適当な相づちを俺は打っていた。
「そういうものさ。キミは得難い聞き手だったよ、この一年で、それはよくわかった。
キミはキミ自身を平々凡々たる人類の代表のように思っているかもしれないが、僕にとって
はそうではなかった。それを理解できただけでも、この一年は意味があったのかもしれない」
 なんだか、気恥ずかしくなるな。俺はそんな風に評価されるのは苦手なんだよ。
こちとら、保証書付きの一般人なんだ。
「そのキミがカギなのだと、聞いたよ。涼宮さんの、そして世界の」
 そんなことまで話していたのか、だけど、世界ってのは大げさすぎるぜ。
「涼宮さんが世界の創造者なのかもしれない、それは本来では僕の役割であった、とそう聞かされた」
 信じるのか、そんな戯言にもなっていないような言葉を。
「さてね、判断するには材料が足らなすぎるよ。ただ、今日わかったことがある。キミだ、
キミはその話を聞いても、笑うことはなかった。それどころか、怒っていた、ねぇキョン、
それはなぜなんだろう。ああ、答える必要はない、もうわかっている。キミが信じている
のだ、涼宮さんの力はあるのだろう、ん、これは正確ではないな。現代の物理法則を
越えた出来事をキミは体験している、だから橘さんの言葉を無碍にできなかったのだ。
そして涼宮さんの軽んじる彼女の発言に怒りを覚えていたのだ」
 ぐうの音も出ないというのはこういうことだろうか。
 佐々木は相変わらず、確かな観察眼を持っていた。
 そこまで言い切られちゃな、弁解も言い訳も無駄なことなのだろう。
 だから、俺は沈黙した。
「キョン、キミの意見を聞かせてくれ。僕は僕のものだというその力をどうすべきなのだろうね」
 こうなった以上、これはお前の問題だよ、佐々木。そして、その質問には昼間に答えて
いるはずだ。
「そう、だね。うん、実のところ、僕にはそんな力はいらない。僕は目立たず、ひっそり
と生きて生活できればそれで十分だ。ただ……」
 ただ? ただ、何だって言うんだ。


887 :夜の学校 5/7:2007/04/30(月) 00:27:05 ID:aKmhGK83
「ただ……、そこにはキミがいなんだ、キョン。キミがいない。去年、卒業式の後、
キミとここで別れた。半年間は気がつかなかった、日々の忙しさにかまけているフリを
して、そのことから目をそらして、気がつかないフリをしてた。残りの半年間は、あきら
めようとした。仕方のないことだから、と。自分からキミに連絡を取ることはできなかった。
 何を言っていいかわからなかったから、寂しいと伝えてそれが何になるのか、わからな
かった。春先にキミの噂を聞いた、何か変人と一緒に連んでいると、それがとても可愛い
女の子だって、僕とキミはもう終わってしまったのかって、終わるも何も始まってもいな
かったんだ。だけど、そんなのはただの言い訳だ。恋愛感情なんて意味のない物だと
思っていた。中学の頃の僕は十分に満たされていた、そう、キミがいたからだ。僕らには
恋は必要なかった。僕にはキミがいて、キミには僕がいた。それで十分だった。
 そうだろう、キョン。ああ、キミは優しい人なんだな、恥ずかしがる必要はないよ。
それは美徳なのだから、まぁもっともそれを悪徳と見る哲学もあるけどね。
 ああ、すまない。話がそれたね。ついつい逃げそうになるよ、僕はいつもより饒舌だろう」
 佐々木の告白を前に俺は圧倒されていた。そして、申し訳なさが胸に染みた。すまない、
佐々木。俺は、自分の不思議ライフに一所懸命で、お前のことを思い出すことすらほとん
どなかったのだ。
「いいんだ、キョン。これは僕の感情だ。いま、僕は本来の僕のポリシーとは180度、
違うことをしている。こんなのは僕じゃあない。だけど、聞いていて」
 佐々木は寂しげで、その上でとてもそう艶やかな笑顔を見せた。こんな風にも笑うのだな。
俺はそんなことを思いながら、佐々木の告白をただ聞いていた。
「……夏休みにキミの姿をみた。涼宮さんたちと楽しげに街を歩くキミを、キミの横で
涼宮さんはとても綺麗な笑みを浮かべていた。青春を謳歌するとはこういうことなのだろう。
素直にそう思った。そして、どうして僕はキミの横にいないのか、そう思ったんだ。
 今思うと、僕が僕の感情の正体に気がついたのはその時だった。ああ、あの夏の日は
ずいぶん遠く感じるよ。何十年も何百年も前のような気すらする」
 お前が俺たちを見たのが、何回目かは知らないが、実際に何百年も前のことだったの
かもしれないな。去年の夏は特別に長かったんだ。
「秋に北高の文化祭に行こうかとも思った。だけど、キミに会って、話すことなど何も
なかった。キミの心がわからない。キミになんというか、古い友達のように扱われる
ことが怖かった。勇気がでなかったんだ」
 その前と後はともかくとして、文化祭の最中は極めて暇だったんだがな。
 まぁ、今年はどうなるかはさっぱりだが。招待状は送るとしよう。
「ありがとう。必ずよらせてもらうよ、日程が分かったら、教えてくれ。きっちり予定に入れておくから」
 そんな大層な物じゃないぜ。
「映画を撮ったと聞いたよ、ちなみに僕の趣味のひとつは映画鑑賞なのだ、特に低予算の
娯楽映画が大好きだ。もっとも自主製作映画まで守備範囲にしているわけではないが、
知っている人間がメガホンを取っているというなら話は別さ……おっと、また話がずれて
いるね。ふふ、やはりキミは聞き上手だ」
 お前が何を話したいかはわからなくもないが、やっぱり、その恥ずかしいな。
 身が持たないとはこういう気持ちをいうのかね。
「恥ずかしいのは僕も一緒だ。ただ、それ以上に一年分、キミに告げたい言葉は貯まって
いるのさ。もうすぐ終わるから、おしまいまで黙って聞きたまえ」
 はいはい、仰せのままに。佐々木に続きをうながす。


889 :夜の学校 6/7:2007/04/30(月) 00:32:36 ID:aKmhGK83
「……正月に年賀状をくれたね、ありがとう。ちなみに切手シートが当たったので、
キミへの手紙にはそれを使わせてもらうよ。僕は忘れられたわけじゃない、そのことが
とても嬉しかった。こう言っては何だが、僕は平静を装うのが、その得意でね。僕には
深い絶望はいらない、だから高い歓喜もいらない。そう思っていたのだが、人生ままなら
ないものだ。特定個人からの私信がこれほど嬉しく感じられる物なのかと、とても驚いた。
 二月のね、バレンタインの時も、さんざん迷ったんだ。僕は意気地なしだ。結局、渡す
こともできず、自分で食べた。あんなにしょっぱいチョコレートは味わったことがなかったな。
そう思えば、キミに渡さなかったのは正解なのかもしれない。しかしだね、キミも悪いのだぜ、
バレンタインの近辺はほとんど家にいなかったじゃないか」
 ああ、あの一週間も記録的に忙しかったな、そんなことを思い出していた。
「きっと、涼宮さんは素敵なチョコを渡してくれたのだろうね、ああ、いい。そんな
のろけ話を聞かせないでくれたまえ。そんな言葉を聞いたら、どうにかなってし
まいそうだ。そうそう、橘さんたちと出会ったのはそんな頃だった」
 そうか、あの一週間、そして誘拐未遂事件は、さまざまな意味で転機だったのだな。
俺の知らない所でさまざまな事象が動いているのだ。
「最初は、なんというか、戸惑った。だけど、キミのことを聞いた。キミが唯一、涼宮ハルヒ
に選ばれた人間なのだ、と。一般人、どこにでもいるようなキミという個人が涼宮ハルヒ
に選ばれたのがわからない、と聞いた」
 そう、その謎は今だってわからない。この世で何が分からないって、その事が、
俺がなぜ選ばれたのか、それが一番の謎なのだ。
「僕にはわかる、キミがなぜ涼宮ハルヒに選ばれたのか。涼宮さんも同じなんだ、僕と。
共に同じ目線で、世界を見てくれる人がいるなら、世界は輝かしい物になる、丁度一年前の
僕にとって、世界がそうであったように。そして、現在の僕の世界が色あせているのが
その証拠だ。世界の変容とは価値観の、物の見方によるものだ、そうキミに告げたね。
三月の終わり頃に」
 あの日の佐々木から、そんな言葉を聞いていたような気もするが、正直、確かにといえ
るほど覚えてはいなかった。
「自分だけじゃダメなんだ。ひとりの世界では、人間は生きては行けないんだ。キョン、
聞いてくれ。僕にとって、キミはそういう存在だ。こんな気持ちになるなんて、こんな感情
があるなんて、僕は知らなかった、知りたくもなかった。でも、知ってしまった。僕の世界
は変わってしまった。そう、キミがいないからだ。キミは僕の世界にとって欠かざる一片、
マスターピースだった」
 泣き叫ぶように、雨のように、佐々木はそう俺に、言葉を投げかけた。俺は石になって
しまったかのように、固まっていた。なんて、言ったらいい、こんな姿の佐々木なんて知
りたくなかった。こんな言葉は聞きたくなかった。だけど、すがりつくような佐々木の瞳は、
中坊の頃によく見た輝きに満ちていた。そうだ、佐々木はいつだって、瞳を輝かせていた。
受験勉強だって、日々の生活だって、楽しそうだった。
 それは俺といたからなのか、お前の世界に、俺は必要な物だったのか。
「キョン、聞いてくれ。僕はキミと共にいたい。この気持ちが恋だと言うなら、僕はキミに
恋している、この気持ちが愛だというのなら、僕はキミを愛しているのだ。僕はキミと共
にいたい、キミと同じ目線で、同じ物を見て、同じ言葉を聞きたい。だから、僕は……
キミと僕の間にある障害はすべてクリアする。そのために力が必要なら、手に入れてみせる」
 一体、お前は俺に何を望んでいるんだ。俺はお前に何をしてやれるのだろう。
「別にして欲しいことなどない。だって、僕の望みは、キミと共に在ることなのだから。
敢えて言うなら、そうだね、差し当たって、僕の気持ちがキミにとって、嫌悪の対象では
ないのなら、僕を抱きしめて欲しい、安心させて欲しいんだ、僕がひとりではないことを……」
 その言葉が終わる前に俺は思わず、佐々木を抱きしめていた。腕の中にある佐々木の
両肩は、小鳥のように震えていた。そうか、怖かったんだな。
 佐々木の心臓の音を感じる。なぜだか、そうしているのがとても自然だった。
「人間というのは強欲なものなのだなぁ。まったく救いがたいというものだ」
 いきなり、なんだよ。


890 :夜の学校 7/7:2007/04/30(月) 00:35:23 ID:aKmhGK83
「欲求と幸福には限界がないということさ。そうだね、第一段階をクリアしたら、即座に
さまざまな欲望と希望と願望がポップアップしてきた、だからね、キョン、メアドを交換
しよう。キミに対する言葉を僕に溜め込んでしまう前に解消するのに、それはとても便利
な機械となるはずなのだ」
 俺の腕の中で、佐々木はそういって微笑んだ。見えてなかったが、その位はよくわかる
のさ、俺のような鈍感な人間にもな。


 その後のことは、特に記すことでもない。俺が寝不足になったのと、携帯電話の会社に
プラン変更を依頼したくらいだ。
 ほら、月曜、それからその後も、いろいろあったからさ。こういうことを伝えるような
状況じゃなかったろ。
「まぁ、言い訳はその程度でいいでしょう。僕はこのことについて、あなたに対して、
怒りをぶつけても構わない立場である。そう認識していますが、その辺りをあなたは
どうお考えですか?」
 涼しい顔をして、意味不明な抗議をする二枚目フェイスに俺は言ってやった。
 なんで、お前に俺の恋愛関係に文句を言われなきゃならんのだ。お前は馬に蹴られたい
のか、ってね。
 そんな訳で、その日、高校に入って俺は初めてマジな殴り合いのケンカをした。
 結果は俺判定で俺の判定勝ちという所だ。
 ただ、ご丁寧にナース服を着て、おろおろと、傷の手当てをする朝比奈さんに対しては、
申し訳ない気持ちで一杯になった。ケンカ両成敗だし、お互いにその理由については何も
言わなかったからな。
 長門は、俺の顔を一瞥した後、読んでいた文庫本にそのまま視線を落とした。
 長門にしては珍しくそれはティーン向けの小説、いわゆるライトノベルだった。
 ちなみに、ハルヒは「バッカじゃない」と一言で俺たちを切って捨て、窓の外を見ていた。
その日は、結局俺と目を合わそうとはしなかったな。
 やれやれ、いいさ。
 俺は俺の世界を盛り上げるために戦い続けるだけの話だ。まぁ、どんな時にも、一緒に
いてくれるヤツがいるってのは心強いもんだね。
 あ、メールが来てるな。


891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 00:36:19 ID:aKmhGK83
 以上、おしまい。支援ありがとう。
分岐がたのSSって難しいね。


915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 01:51:37 ID:I4H2wX4l
>>891
古泉と殴り合いをしてる、ってのも斬新でいいな。
しかし、個人的にはハルヒの方が好きなんだが、これで佐々木教に転んでしまった。どうしてくれる。
謝罪と賠償を(ry


916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 02:01:55 ID:zmt3rJqi
>>915
お前も入信してしまったのか……


917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/30(月) 02:07:29 ID:aKmhGK83
>>915
 だが、私は謝らない。

「僕を神として崇めるというのはどうかと思うが、それがキミがキョンのパートナー
としての僕が、涼宮さんよりも相応しいという意味での発言であるのなら、とても
嬉しく思うよ。ただ、如何せんね、ドラマツルギーで言えば、僕は横恋慕をしてい
るようなモノだしね。僕の敗北は戦わずして、決定的さ。だけど、そのことなら、
いみじくもこのスレの住人なら百も承知というものだろう。ああ、いいんだ。僕は
僕自身に関する欲望も希薄なタチでね。ただ、キョンとの間の友情だけはキチン
と復活させておきたいのさ。そういう意味では、僕はキョンに対して、とても複雑で
そして特別な立場を要求している。その一助にキミがなってくれるというのは、
とても、そうとても心強いよ」
 そう言って佐々木はくつくつと、咽の奥から不可思議な笑みを漏らした。

 って、俺の中の佐々木シミュレータがなんか言ってた。

佐々木スレ4-871 小ネタ

2007-04-30 | 佐々木×キョン×ハルヒ

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/29(日) 23:52:11 ID:W24tr8W/
誰かが言っていた虫ネタ、今日も今日とて
脳細胞を太陽破壊光線で頭をやられてゆく日常
地球温暖化もついにここまできたかと思わせる一瞬である
突然ではあるが何故になにやら
作者の都合か勝手か知らないが
手元には二枚のチケットがあった
もちろんと言っていい程までに時間に遅れた俺は
もちろんと言っていい程までに見事に時間より早く着いている佐々木は喉を鳴らしながら苦笑した
佐「珍しいことをするじゃないかい?キョン、たまにはこんなのも悪くないよ?所でどんな映画を見に行くんだい?」

水色の紙面にかかれた
上映時刻民主主義が崩壊した地球の未来地球連邦昆虫型宇宙人の出てくるアレ
アラクニドなんとかだったか?
もっとも日常の家庭にこんなものがいたら全速力で逃げ出すね俺は
上映時間が近い
急いで席に着かねばなるまい
佐「キョン?僕はね…君の…親友のつもりだ俗な言い方をすればマブダチと呼ばれることだろうね」

ああっそうだな

佐「もちろん小説が原作の作品になら興味も湧くと思ったのだろうしアクション物なら外れがないと推測したのだろうね?、キョンの事だから」


「だから…その…扉をくぐり視界に映る映像を今すぐ断絶するか趣向を変える事を推奨するよ」

すまん聞いていなかった

佐々木の額には
なんだかよくわからない
透明な液体が吹き出している
少し暑かったのだろうか?佐
「…………キョン!聞いているのかい?」
席に座ると久しき感覚に襲われた
意識が朦朧として眠い
ここは絶好の………

「やっやだっキョン?キョン!助けてっイヤぁぁ」

佐「キョン?僕の親友のキョン!起きてくれっお願いだっキョン?、きゃあぁ」
心なしか脳ミソがぷらぷらする

佐「嫌だ嫌だよっストローがっ嫌あぁぁあ脳ミソが脳ミソがぁあぁ」
佐「脳ミソが…………………………ノウミソゥ」
どうやら寝てしまったようだ
なにやら寝ている間はゾンビの出てくる夢を見たような気もするが…ここは気にしないでおくとする
映画はラストを迎えているようだ
小説ではパワードスーツを着ていたとかゆうツッコミは今回は全力で遠慮したい何故か
お互い寝てしまったようなので
佐々木を起こすと
今回の事を詫びる意味でもまた別の形でサプライズをすべきだと感じた1日だった

携帯だから改こうが悪くてすまん