【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

2chの佐々木スレに投稿されたssの保管庫です

佐々木スレ3-205 佐々木×キョン

2007-04-17 | プールss

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/17(火) 23:00:48 ID:/wlv2G8f
水着SS・・・否、プールサイドSSに便乗。
のつもりで考えていたが、今日は帰宅が遅すぎて残念賞。でもとりあえず投下。
佐々木スレの繁栄を祈って、ね。

俺は、クラスメイトたちが泳ぐプールを見下ろしていた。
女子ならスク水、男子は…海パンとでもいうのだろうか。スクールパンツ?
まぁ、どうでもいい。

「やあキョン、また佐々木さんを見ているのかい?」
またってなんだ。そもそも佐々木を見る理由がない。
「そう?じゃあ誰を見ていたのかな」
寄るなよ暑苦しい。ただでさえ蒸し暑い場所にいるんだ、
これ以上夏に嫌な思い出を残させないでくれ。

「それに俺はプールを見ていたんだ。誰を見ていたわけじゃない」
「ふぅん」

今は夏真っ盛り、暑くて堪らない午後の体育の授業。
それに参加していない俺と国木田は、
愚かにも水着セットを忘れた罰として体育館掃除をさせられていた。
誰もが想像つくだろうが、体育館の中は死ぬほど暑くなるものだ。
俺達は汗水垂らしながら延々とモップがけ作業に勤しんでいた。


そんなとき、つまり暑くて堪らないときは、開放されて微かに風の吹く窓際で黄
昏れるといい。
実に風流だと思わないか。

「キョーン、また佐々木さんを見ているのかーい?」
わざわざ体育館の端からご苦労なこった。
せっせとモップをかける国木田に、嫌々ながらも答える。
「暑いから涼んでんだよー!」
「どーだーかねー」
…なんて野郎だ。


体育館は以外と広い。
男二人でダラダラとモップをかけおわる頃には
授業も終わりに近付いた時間だった。

「終わったな」
「あぁ、結構頑張ったじゃないかキョン」
「ほっとけ」
俺と国木田は、クラスメイトたちがプールから退散する頃には既にモップを片付
け終わっており、
わざわざ待っていることもないだろうと一足先に教室へ戻ることにした。

「あー、キョン」
「どうした」
「悪いんだけどさ、僕は先に戻るよ」
俺も教室に戻るところなのだが。
「いやぁ、今週は給食当番で」
言って国木田は小走りで駆け出した。やれやれ。


206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/17(火) 23:02:19 ID:/wlv2G8f
「キョン」
「あ?」
振り向くと佐々木が立っていた。
「よう、早かったじゃないか」
「女子は更衣室が近いからね」
髪の毛をタオルで拭いながら佐々木は近付いて来た。

「乾かしてから来たらどうだ?」
「いや、更衣室は着替え終われば直ぐに退室するのが礼儀だろう?」
「そうかねぇ」
「そうさ」
佐々木はもう気が済んだのか、タオルを水泳バッグに仕舞った。

「それにしても…校舎内は暑いね」
「夏、だからな。っていうか佐々木は泳いで来たばかりだろ?」
「ん、それはそうだけど。やっぱり暑いものは暑いよ」
佐々木はそう言うと、夏祭りとプリントされた団扇を取り出して仰ぎ出した。
いま流行りのマイウチワだ。
「夏祭りか、かき氷でも食えば涼めるだろうなぁ」
「夏祭り…キョンは誰かと行くのかな?」
「そう…だなぁ、予定には無いが」
「成る程、もしよかったら…」
「でも妹を連れていくことになるだろうな」

一応、完。
佐々木と妹の遭遇、ササキョン夏祭りSSは神職人の方々にお願い。っていうかよ
ろしく。


番外ネタ
「マズイ」
水着を忘れちまった。
カバンをひっくり返すまでもなく、百パーセント持って来ていなかった。
どうするか。
ちらりと佐々木に視線を送る。

「要るかい」
「着ねえよ」
誰がスク水なんて穿くか。そもそも人に水着をかすもんじゃないぜ。

「なんならブルマはどうだい?これなら…なんとかごまかせるかもしれない」
「ありえん」


ていうか番外編を書きたいがためだけに以下略。
携帯打ちをPCから貼り付けてるから、長すぎだったらマジすんません。

佐々木スレ3-114 「プールサイドの二人」

2007-04-17 | プールss

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/17(火) 02:33:52 ID:qDgOpWlo

 中学最後の水泳の授業というのは、俗な言い方をするならば、中学最後の目の保養
とでも言うべき物なのである。自由時間となり、水と戯れるクラスメイトたちを余所に、俺
と佐々木は、プールサイドでなんとなく並んで立っていた。
 さて、白魚のような、というのはこういう時に使う形容詞だろう。そのくらい、初めて見る
佐々木の肌は白く、そしてそんな姿に改めて佐々木は女の子なのであると、認識してい
て当然であるはずのことを、俺はさらに認識していた。
 だからなのだろう。いつしか、会話はとぎれていた。
 だが、別段、沈黙が息苦しくなるような関係ではなかったから、並んで、夏を感じさせ始
めた風に吹かれていた。プールサイドの金網に背を預けたまま、佐々木は、どこかを見つ
めるような、どこも見ていないような、そんな眠たい瞳をしていた。
 見つめていたのに気がついたのか、瞳の焦点が戻る。
「すまない、何か言っただろうか?」
 んにゃ、お前があんまりにもぼーっとしてるようだったから、ちょっとな。
「そうかい。僕はそんなにぼうっとしていたかい。すこし、考え事をしていてね。
ねぇキョン、キミは一期一会という言葉をどう思う?」
 なんだ、藪から棒に。そんなの時間を大切にってことだろう。まぁわかっちゃいるけど、
なかなかこれが、な。
「さすがはキョンだな。実に適切な返答をしてくれる。僕は一期一会という言葉をチャンスは
一度きりという風に捉えているんだ」
 ほう、それはなかなか野心的な表現だな。確かに、出会いが一度しかないって考えるの
なら、そういう風に捉えることもできるだろうな。
「キョン、キミの場合、出会いは一度じゃない、ということかな」
 生きていれば、チャンスはあるさ。生きているんだからな。うまくいくこともあるだろう。
もちろん、失敗することもあるだろうな。だけど、出会うことはいつだってある。同じ出会いが
ないだけさ。同じ時間を繰り返すことはないのだから。そうだろ。
「そうだな、確かにそうだ。僕は失敗できないと捉えていたということか」
 ん? ああ、そういう考え方もあるのか。そりゃ、佐々木、お前が何だってこなせすぎる
所為だな。俺を見てみろよ、何やったってうまくなんかいかない。凡人中の凡人だぜ。
 そんな人間が14年も人生やってると、一度や二度の失敗で後がないなんていちいち
思ってはいられないのだ。
 たとえば、お前は知らないだろうが、夏休みの宿題は夏休み中にやらなくてもいいのだよ。
「ほう、それは面白い意見だね、拝聴させてくれるかい?」
 俺は休み明けの時間割から、宿題の提出に最大一週間くらいの猶予があることを解説した。
 それを聞いた佐々木は、いつものように真似できない笑い声をたて、皮肉めいた瞳で俺を見た。
そこにはさっきまでの佐々木にはなかった輝きがあった。まるで、夏の海のような輝きが。
「ありがとうキョン。僕は夏休みの宿題は七月中に終えて、後顧の憂いなく八月を楽しむ派
だったのだが、キミのようなやり方に転向するのも悪くはないな」
 そうなのか? じゃあ、夏期講習の時にでも宿題を写させろ。300円あげるから、マクドか
吉牛くらいならおごってやるから。


116 :プールサイドのふたり2/2:2007/04/17(火) 02:37:56 ID:qDgOpWlo
「キョン」
 そう言って、佐々木は俺を冬の日本海のような瞳でじっと見つめた。
くっ普段饒舌なヤツが沈黙で責めると迫力が違うな。
 わかってるよ、自分の力でやらなければ身に付かないってんだろ。
お前は俺のお母さんか。
「まったく、その減らず口をどうにかしたまえよ。ご母堂が愚痴をこぼすわけだ」
 おいおい、佐々木よ。お前はいつの間にお袋の茶飲み友達になっているんだ。
お前だけは俺の味方だと思っていたのに。
「くくく、僕はいつだってキミの味方さ。ご母堂へのフォローの言葉を考えるだけで、
作文能力が大分上がったような気がするけど、ね」
 そういえば、最近折りに触れては
「そんなんじゃ、佐々木さんと同じ学校に行けないわよ」
なんて言うのだが。アレはお前の仕業だな。大体、佐々木がどうして俺なんぞと
進路を同じくしなければならないのか、まったくもって理解に苦しむ。
「そ、そうかい。まだ、夏休み前だし、キミにだって進路ぐらい考えているんだろ」
 まぁ、どっか公立に引っかかればいいさ。そうだな、家からの距離でいうなら、
市立とか北高くらいか。もっとも市立じゃ全然ひっかからないか。
「試験なんてテクニックと勉強の仕方でカバーできる部分が大きいんだ。ちゃんと
研鑽すれば、大丈夫さ」
 本当にお前は俺の母親か。
「いや、失礼。僕としたことが、出過ぎた真似をしてしまったようだ。許してくれたまえ。
高校受験だってキミの人生の選択だ。僕のような人間が口を出すべきじゃあなかった」
 おいおい、そんな風にマジに言うような話題か、これが。
 いつもみたいにいじめっ子ぽく、笑っていろよ。
「いやだな、キミはそんな風に僕をみているのかい?」
 イヤ何、ごく稀に、ですよ、佐々木さん。
「さて、泳ぐかな。自由時間が終わってしまう。どうだい、一勝負といかないか」
 佐々木はそういって、金網に預けていた体重を両の足に移して、水泳帽を被り直した。
その姿を見ながら、俺は片手を振って断わった。
 勝てない勝負をやる趣味はない。
「そうかい。チャンスはいくつもあるんだろ、もしかしたら勝てるかもしれないぞ。
勝負には不思議の勝ちあり、不思議の負けなしというらしいじゃないか」
 勘弁してくれ、過大評価されるのには慣れてないんだ。
 その気になってしまうじゃないか。
 佐々木は苦笑を浮かべて飛び込み台へと向かっていった。
 佐々木はスムーズに両手両足を回転させる、理想的なクロールってヤツだ。
水泳部に入っておくべきだったな。水泳で推薦を得ていたかもしらんぜ。
 俺はこんな風に見ているだけでいいよ。
 美しい物は鑑賞するためにあるのだよ、うん。

佐々木スレ3-104 プールサイドに佇む佐々木

2007-04-16 | プールss

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/17(火) 01:11:16 ID:zhGznGFa
俺は中学校のプールサイドに佇む佐々木の水着姿を思い出した。
確かに女だったよな、こいつは。
他の女子と比べれば明らかに傾斜のない体だが、所謂スクール水着を着ているから女なのだろう

「どうしたんだいキョン?僕に見惚れてしまったのかい?」

あぁすまない。人はどうしてここまで不公平を背負って生まれてきたのかを
俺なりに考えていたんだ

「キョンは妙なことを妙な時間に考えるんだね」

そう言うと佐々木は俺の背後に回り込んでってぇぇ!おい、なにをしている!

「これでどうだい?これでも僕は不幸の星の下に生まれてきたのかな?」

あの、佐々木さん?当たっていますけど?

「もちろん当てているのさ」




SS初めて書いたけど、反省はしていない