【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

2chの佐々木スレに投稿されたssの保管庫です

佐々木スレ4-366 小ネタ

2007-04-26 | その他

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 14:08:55 ID:4xiMHnb2
「フン!くだらんなあ~、一対一の決闘なんてなあ~っ
この橘京子の目的はあくまでも『佐々木』!
あくまでも『佐々木に力を宿らせる』こと!!
古泉一樹のような超能力者になるつもりもなければ
ロマンチストでもない……どんな手をつかおうが……最終的に…
キョンを手に入れればよかろうなのだァァァァッ!!」


367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 14:39:57 ID:Z0PI7TIr
この佐々木が、金やちやほやされるために
世界改変能力を手に入れようとしていると思っていたのかァーーーーッ!!
ぼくは、『キョンに好かれるため』に能力を手に入れる!
『キョンに好かれるため』ただそれだけのためだ。
単純なただひとつの理由だが、それ以外はどうでもいいのだ!


368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 14:53:42 ID:98U+MgpN
「告白成功ですかァ~ッ?」
NO!NO!NO!
「告白…失敗ですかァ~ッ?」
NO!NO!NO!
「も、もしかしてスルーされましたかァァ~~ッ!?」

「YES!YES!YES!Oh my GOD」


369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 15:16:36 ID:WuA2JLsh
橘「涼宮さんがキョン君を離さない?それは無理やり取ろうとするからなのです。
逆に考えるのです。あげちゃってもいいさ、と考えるのです。」


370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 15:18:50 ID:N8IGQ4Ld
なにこのジョジョスレ……(;´Д`)


「今の僕の心境を正確且つ端的に表すなら、最高にハイってやつだよ、キョン」


371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 15:30:15 ID:qN5E2YsA
「フラグクラッシャーはフラグを見つけると台詞の最後にクエスチョンマークが浮き出る」
 冗談だろ佐々木?
「ああウソだよ。だが…間抜けは見つかったようだね」


372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 15:45:00 ID:oN/sLnTR
橘「(世界改変能力を)とった!『涼宮ハルヒ』シリーズ、完!」


373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 16:07:51 ID:7ITlaPL0
キョン「『SOS団の活動に参加する』『佐々木も守る』「両方」やらなくっちゃあ
    ならないってのが「俺」のつらいところだな 覚悟はいいか? 俺はできてる」

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 16:12:48 ID:XIJdYNTp
>>373
そこで異世界人が登場して別世界のキョンを連れてきて作業分担ですよ

佐々木スレ4-351 佐々木の呼び出し

2007-04-26 | その他佐々木×キョン

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 12:12:50 ID:KKt5JVZ+
「キョン…急に呼び出してすまないね」
「明日じゃ駄目だったのか?」
「明日はSOS団の活動があるんだろう?」
「それは、そうだが」
「僕はね、キョン……もう見ていられないんだ。キミが振り回されて、疲れて、変わっていくのを…」
「佐々木?どういう事だ?」
「明日のSOS団の活動でも、キミは涼宮さんに振り回されるんだろう」
「ん、まぁ、そうなるだろうな。だが、俺は嫌々参加している訳じゃあないぞ」
「キョン…キミがそんな事を言うなんてね……可哀相に……」
「お、おい、佐々木。どうしたんだ?何かいつもと違うぞ」
「僕はいつも通りだよ。変わったのはキョンの方さ。いや、変えられたのかな」
「佐々木……何を言って……」
「今のキョンはSOS団、いや、涼宮ハルヒ無しの生活なんて考えられないだろう?
 いつでも、どこでも、ハルヒハルヒハルヒハルヒハルヒ!!……ごめんね、もっとはやく僕が
 気づいていれば、キョンもこうはならなかったのに……でも、安心してくれ。僕がこれ以上
 キョンを変えさせないよ」
「さ……佐々木…お前……何かおかしいぞ」
「そうなんだ。簡単な事だったんだ……。変わっていくのなら、変えられていくのなら、
 それを止めればよかったんだ。そうすればキミは余計な事を考えずに、ずっと僕の
 隣にいられたんだ……だから、僕がキミの時間を止めてあげる事にしたよ……」
「お、おい、ナイフなんかしまえ!冗談は止めろ!!!ぐぁっ!」
「くっくっ、痛いのは最初だけさ……キョン、すぐに楽になるよ」
「そ…そんな……なんで、こんな事を……ハ、ハルヒ……」
「まだ、彼女の名前を呼ぶのかい?可哀相なキョン……最後まで彼女の事しか考えられなくされて
 しまっていたんだね……でも、もう彼女の事は考えなくていいんだよ。これからは僕がずっと一緒さ……
 ……大好きだよ、キョン……」






佐々木「という夢を見たんだ。キョン」
キョン「嫌な夢だな……で、なんでお前はナイフを持っているんだ?そして俺は何故、お前の閉鎖空間にいる?」
佐々木「くっくっくっ……大好きだよ……キョン…」


352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 12:19:57 ID:Ix4YhzbV
>>351
「残念だがね、ナイフ持った奴を前にするのは慣れちまってるのさ。
そろそろ3回目が来そうだと思ってたところだ」


354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 12:47:18 ID:KKt5JVZ+
>>352

そこで問題だ!この閉鎖空間でどうやってあの攻撃をかわすか?

3択―ひとつだけ選びなさい

答え①ハンサムキョンは突如反撃のアイデアがひらめく
答え②長門がきて助けてくれる
答え③かわせない。現実は非情である


355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 12:55:24 ID:Ix4YhzbV
>>354
キョン「バカなッ!」
佐々木「消えたはずの! TFEIの長門有希に情報結合を解除され」
キョン「消滅したはずのッ!」
????「チッ♪チッ♪」
キョン「朝倉涼子!」
朝倉「YES I AM!」
ドドドドドド


356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 12:58:09 ID:tgLrvTxI
④助けに来たのは朝倉。ナイフを持った少女同士の熱い戦いが今……あれ? なんで二人ともこっちを見t(ry


358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 13:07:41 ID:/YkXrxup
>>355-356
喜緑江美里「同時にお二人がナイフを刺して、より深く刺した方のものというのはどうでしょう?」


359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 13:08:50 ID:KKt5JVZ+
>>355
キョン「今…感じる感覚は……おれは「白」の中にいるということだ…
    佐々木は「黒」! SOS団は「白」!
    「黒」と「白」がはっきり別れて感じられるぜ!
    傷ついた体でも勇気が湧いてくる 「正しいことの白」の中におれはいるッ!」


360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 13:29:46 ID:2ZEUxaSG
>>354
⑤ズキュゥゥゥーン!!
で佐々木の動きを止m(ry

佐々木スレ4-346 佐々木×キョン

2007-04-26 | その他中学時代ss

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 06:26:14 ID:E634kv3k
思春期の人間なら当然にありえるような問題について佐々木がどう対処し、処理してきたか。
あるいは現在どう対処し処理しているかについてキョンが尋ねる。
という電波を受信し損なったんだ。

性的な意味で。


――俺がその質問を発したとたん、佐々木は松田優作よろしく缶コーヒー製の毒霧を吐いた。
口を拭おうともせず固まったままの彼女を見て、俺はようやく己の無邪気さと無神経さと愚かさに気付いたのだが――


348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 07:27:19 ID:qN5E2YsA
佐々木はそれから数秒後にようやく再び動き出したが、
その動きはくじらに間接を溶かされたピノキオからも同情を買うようなぎこちなさだった。
そして軍曹に命令されて、人生初の人形劇を嫌々演じさせられている新兵の人形のような身振り手振りを添えながら、
主語や述語が抜けていたり代名詞と関係詞が明らかに間違っていたりする、
NOVAに通い始めたばかりの金星人ような宇宙的規模の講義を説き始めた。
その講義は控えめに言っても、俺にとっては木星人口衛星の軌道を計算するための理論を語れているに等しく、
時に難解極まる佐々木の講釈の中でも、過去最大級に難解かつ複雑な物であり、
さらにはその独特な金星後も相まった怪奇で珍妙なものであった。
当然、常日頃の惰眠によって100倍まで増えきった海草と酷似したような俺の脳では、佐々木の弁説の一割を理解出来たかも定かでない。
曰くそういった『解決策』についての講釈とは、飽くまで不特定多数の集団の中で語ることが出来るものであって、
特定の個人とそうした性癖を暴露しあうと言うことは大変に遺憾であり、避けるべきだとかなんとか、わけがわからんぞ。

結局その講釈の後、佐々木は体調の不良がぶり返してきたと宣うと、
カルト映画「肉の蝋人形」の興行成績よろしく、全く奮わない動作で綿毛のように保健室へと消えてしまった。
しかし、体調不良というのは実に納得のいく答えが最後に出たのではないだろうか。
―――思えば今日の佐々木は朝から様子がおかしかった。
午前中、なにやら潤んだ目でこちらを見つめていた時も、昨夜の寝不足を理由にしていたし、
右手をじっと眺めていたかと思うと、さりげなくこちらに目線をよこしてくるのだ。
佐々木が変わっているのはいつものことだが、ああもおかしな様子というのは今までになかった。
何が原因で佐々木はおかしくなっているのか。
じっと手を見る。寝不足である。疲れている。体調が悪い。
ひょっとして佐々木の家は大変に貧しく、佐々木は日夜の安眠も取れないほどに過酷な労働に就いていて、
寝不足が元で体調を崩したものの、働けど働けど全く楽にならない生活を儚んで、じっと手を見ていたのではないだろうか。

………俺は立ち上がり、廊下へと歩き出した。
そして、大変に馬鹿馬鹿しく失礼な妄想を胴太貫でばっさりと切り捨てると、
今日のところは体調の悪いという友人にせめてもの差し入れをしてやろうと、購買部へと足を向けたのであった。



で、その三十分ぐらいあとに佐々木は100Mを5秒で失踪したかのような晴れ晴れとした顔で戻ってきた。
体調はすでに回復したらしく、心配した俺はまったく馬鹿をした気分である。



問1.佐々木はなぜ寝不足だったのか、適切と思われる理由を次の中から選びなさい。
問2.佐々木が右手とキョンを交互に眺めていた理由を示している部分を本文中から書き抜きなさい。
問3.佐々木はなぜ保健室から帰ってきたとき晴れ晴れとした顔をしていたのか、適切と思われる理由を次の中から選びなさい。
問4.『じっと手を見る』という有名な文節を持つ詩を書いた詩人の名前を次の中から選びなさい。

佐々木スレ4-318 「佐々木の告白」 「涼宮ハルヒの告白」

2007-04-26 | その他

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 01:44:08 ID:8MScdeJA
「佐々木の告白」

「は~~い、それじゃあ、ここに寝てくださいね」
 彼女は普段とは明らかに違う、猫なで声でそういった。
「なによ、その口調。ちょっとキモいんだけど」
 茶化しながらも、整えられたソファに横になる。
 リラックスのために焚かれた香炉からはラベンダーの香り。
「時を越えるんなら、やっぱラベンダーでしょ」
 彼女はそういって微笑んだ。ああ、キミは形から入るクチだったっけ。
 あの映画の原田知世は可憐だったねぇ。
「そんな古い映画よく知ってるわね」
 それが映画だと分かるキミもかなりの物だ。映画鑑賞は私の趣味のひとつだ。
 まだ付き合って日の浅い彼女には伝えていなかったかもしれない。
 胸一杯に、ラベンダーの香りを吸い込み、心を落ち着かせる。習い覚えた技術は使って
みたくなるもの、心理療法を学んだ彼女は、その実践相手として私を選択したというわけだ。
心理療法や催眠療法それ自体に興味を覚えた私はその口車に敢えて乗ってみることにした。
そろそろ思い出に埋没した思春期の自分を振り返るのも悪くはないだろう。
 彼女が何を知りたいのか、そんなことにはすぐに気がついたが、それを口にしないのも友情だろう。
 催眠導入のための決まり文句を彼女が祝詞か呪文のように唱えはじめた。
「ぷっ、なによ、それ~、チョー笑う」
「う、るっさいわね~、決まりなのよ。そういう風に言えってマニュアルなの」
 どうやら恥ずかしかったらしい。声には照れが多分に混じっていた。
「それにしたって、あ、ダメ、腹いてぇ」
 とりあえず、もう少しからかう。こういう彼女も見ていて楽しい。
「黙って集中して、呼吸を整えて」
 軽く怒気が混じったので、からかうのは終了。
 彼女がつむじを曲げて、ここまでやって来て中途半端に終わられるのは勘弁だ。
「あ~、ハイハイ」
 彼女の弁明と呪文の続きを耳の奥で聞きながら、私の思考は、あの頃を思い返していた。
「ねぇ、どんな子だったの?」
 要領のいい子だったよ。十になるかならざるかの頃には、親に逆らう無為さを理解していた。
 親の信頼を買って、その範囲で好きに行動するのが得だと口に出すぐらいには賢い子供だった。
「”僕”を使い始めたのは?」
 確か、小学校の六年生か、中学の一年生の頃だったよ。たぶん、中一の時だな。
 自分に恋愛感情を向ける人間がいると知った時からだ。
「そんなので、バリアになったの?」
 とりあえずは。それでもたまに告白を受けることがあってね。その時は断わることにしていた。
相手が誰であっても。
「へぇ“彼”も?」
 彼からはそんなアプローチはなかったな。残念ながら。
「残念だった?」
 いいや、別に。恋愛感情なぞ精神のかかる疾病のひとつに過ぎない! 
なんて彼には告げていたからね。
「可愛いわね」
 まったくもってその通り。その頃の私には恋愛は必要なものではなかった。たぶん、
彼にも。だから、彼と私の間には友情だけがあった。まぁ、それでもね。寂しさを感じる
ことはあったんだ。
「ふぅん、“彼“のことを教えて」
 とらえどころのない男の子だった。平然と漫然と日々を過ごしている、どこにでもいそ
うな中学生に見えた、一見ね。だけど、すぐに分かった。彼を支配していたのは彼自身
も認識していない不満だった。あの世代の人間なら誰しもそんな不満を抱えているもの
さ。だだ、彼は平均以上に賢くて、平均以上に鈍感な少年だった。
 他の人間が世界と自分との折り合いを見つけていく中で、彼は留まり続けていた。彼の
意識は彼の不満が解消されることなどあり得ないことを知っており、彼の無意識は彼が
普通の物に対して、普通以上の興味を示すことを許さなかった。
 だから、僕らは惹かれあった。僕は性差を超えた友情はあり得るのだという証明を求め
ていて、彼は非日常の香りを求めていた。僕は“普通“ではなかったから、彼から普通以
上の興味を惹いたんだ。
「お似合いのふたりってわけだ」


319 :佐々木の告白 2/2:2007/04/26(木) 01:46:24 ID:8MScdeJA
 まったくもってそのとおり。僕らはよいコンビだった。信じられるかな?
 あの頃の少年と少女が一番ふれあっていたのが、異性の友人で、しかも両者の間には
恋愛感情がなかったなんて。
「ふつー、信じない」
 だろうね、それが普通だ。僕らの周囲は僕らが恋人同士なのだと考えていた。
 理解も共感もするつもりのない彼らに、いちいち否定したり、意味のない弁解をするの
にも疲れたので、そういうことにしておいたくらいだ。
「なんで、彼と別れることにしたの」
 志望が合わなかったから。彼の学力に合わせる気もなかったしね。彼と疎遠になること
に寂しさを感じないでもなかったが、ほら、さっきも言っただろう。恋愛感情はなかったんだ
よ、私の意識下ではね。
「なるほど、イモ引いちゃったわけね」
 まったくもってそのとおり。彼のような成功例もあるし、高校でも、友人を作れるだろ
うとタカをくくっていたのが失敗だった。彼は“変なヤツ“だったのだ。
「高校時代はどうだったの?」
 集団の中で生きる術を学んだよ、中学では学ばなかったからね。周りから求められる
役割があり、その役を演じきれるのならば、己など意味を持たないのだ、ということを知り、
役割に殉じ、実践した三年間だったね。これはこれで、なかなか得難い経験だった。いろ
いろな役を演じたよ、そう神とかね。
「ユニークね」
 鼻に届く香りが減った、意識が覚醒していく。
 さてと、そろそろいいよね。選手交代だ。
「はいはい、お手柔らかにお願いね」
 ソファーから身を起こし、彼女と身体を入れ替える。香油を足し、新しい香をくべる。
 深呼吸し、彼女が息を整えるのを待った。
「さて、ハルヒ、キミはどんな子だった?」



332 :涼宮ハルヒの告白 1/2:2007/04/26(木) 03:17:20 ID:8MScdeJA
「涼宮ハルヒの告白」

 私は、目の前に寝ている女性、涼宮ハルヒに対して、大きな興味を持っている。
 彼女は私がこれまで出会ったさまざまな人々(その中には自称宇宙人や自称超能力者、
自称未来人なんて変人たちもいたが)の中でも飛びっきりにユニークな存在だった。
 彼女がもつ、傲岸不遜さ、尊大さ、そしてそれに見合った美しさと聡明さを併せ持つ超人。

 涼宮ハルヒ。

 何が彼女を形作ったのか、知りたくないといえば嘘になる。彼女の誘いに乗って恥ずかしい
過去話をしたのも、この瞬間のためなのだ。

「さて、ハルヒ、キミはどんな子だった?」
 バカで頭でっかちなガキだったわ。今思い返しても、恥ずかしくて穴を掘りたくなるわね。
 もし、タイムマシンがあって、過去に戻れるなら真っ先に修正するわ。
「不思議探索を始めたのはなぜ?」
 この世には、絶対に普通じゃないことがあって、そこには普通じゃない人たちが毎日を
スリリングに過ごしているって信じてたから。日本の人口が一億二千万、世界人口なら
約67億。それだけの人生があるなら、あたしの人生は67億分の一のレアな人生でな
けりゃ嘘だわ。
「すごい自信ね」
 それこそ子供の頃から、やろうと思ってできないことなんかなかったわ。できないのなら、
力が足りないか、やり方が悪いのよ。まぁ、問題に対するアプローチの方法だったら、常に
十通り以上考えながら行動していたから、あたし以外の人にはあたしは努力もせずに、軽々
と障害を越えていくように思えてたでしょうね。気分がいいから、そう思わせておくことにしてた。
「そりゃ、敵も多かったろうね」
 敵は多かったわね。でも、あたしは敵を選んでいたし、勝てないケンカを売る趣味もなかった
からね。ああ、もちろん降りかかる火の粉は千倍返しに切って捨てたわよ。恩は倍返し、恨みは
三倍返しがあたしのモットーだから。
「味方はいなかったの?」
 SOS団ができるまではいなかったわね。小学校の頃のツレとは、疎遠になっちゃったし、
中学時代は悪い意味で目立ってたし、小学校の頃のことが軽いトラウマだったのよね。
「小学校のこと?」
 いま、思えばあたしが悪いんだけど。自分の人生が生活が平凡でつまらないって小学生の
あたしは思いこんでた。だから、”本来は”普通じゃないあたしの友達は普通じゃダメなんだって。
そう思ったのよ、だから、ね。
 あ~、やばいマジ自己嫌悪きた。だから、いつの間にか友達はいなくなってた。裏切ったのは
あたしの方。でも、その頃のあたしはそうは思わなかった。あたしを理解できず、受け入れない
のは彼らが”普通”だからだって、そう思ったのよ。
「なんで、SOS団を作ったの?」
 涼宮ハルヒはココでございってのぼりを立てても、誰も来ないどころか敬遠して離れていくっ
てのは中学三年間で学んだほとんど唯一のことだったからね。高校に入って身の回りの環境
が変われば、何かが変わるかなって期待はしてたんだ。
 けど、まぁそんな物はGW明けにはゴミ箱に直行してたわね。
 まぁ、そん時にね、出会ったのよ。


333 :涼宮ハルヒの告白 2/2:2007/04/26(木) 03:20:43 ID:8MScdeJA
「そうか、”彼”が転機だったのね」
 まぁ、前の席に座ってた背だけはでかいヤツって印象だったからね。黒板見るのに
邪魔だなって、その程度。クラス分けの初日に、自己紹介とかあったはずなんだけど、
印象にも残ってなかったわ。
「キミの自己紹介が印象的にすぎる」
 誰から聞いたの? そんなこと。まぁ、その時点では、なんていうの。
 あたし、王子様のお迎えを待ってるお姫様みたいな電波キャラだったからね。
 うっわ、はっずかしい。
「ククッ、そう卑下するもんじゃないよ」
 笑うな。探して見つける、から自分で作るに発想が変わったのが、その瞬間から
だったのよ。いわゆる宗教的回心、コペルニクス転回があったってわけ。
 それで大分、気分が楽になったのよね。
「気分がラク?」
 ヘンな視点を持てばヘンなものを見つけられる、そう思い、そう行動してた。
必ずある、あたしの前にそれがないだけ、ってのがあたしの出発点だったからさ。
で、三年掛けていろんなアプローチしたけど、それはあたしの前に現われなかった。
だったら、あたしが不思議を作ればいいのよ。あたしがやろうと思ってできないこと
なんかなかった。だったら、不思議を作ることだってできるはずじゃない。
「なるほど。ファインドではなくてクリエイト、その発想はなかったってヤツね」
 それからは面白かったわ。いろんなことがあった一年だった。充実しすぎて、
気がついたら、一年経ってたってくらいにね。
 たとえばさ……。

「それは素直にうらやましい一年ね」
 でしょ、でしょ。あ、お香切れたわね。じゃ、これで終了。
「ちょ、ちょっとまって、肝心なこと聞いてない」
 あら、なんのことかしらね。あたしはあなたの質問に真摯に答えただけよ。
「ずるい、涼宮さん。まだ、彼とのこと聞いてない」
 あ~~あ~~、聞こえませ~~ん。
 質問タイムはおわりよ。自分の浅はかさを呪いなさい。
 それにね、聞くチャンスなら、いくらでもあるわ。

「佐々木、これからの一年はあんたにも付き合って貰うわ。これは決定事項よ」

佐々木スレ4-306 佐々木×キョン×ハルヒ(病院にて)

2007-04-26 | 佐々木×キョン×ハルヒ

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/25(水) 23:31:01 ID:vlA+0K5R
キョンが大事故起こして入院し昏睡状態に陥った。そしてハルヒは入院している
キョンの傍でずっと看病していた。そこにキョンの入院を知った佐々木がキョンの
病室に見舞いにやって来て、ハルヒとかち合う展開を妄想した。


306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 01:09:49 ID:Xn6hCqGt
>>304
すまん、どうやら今更過ぎたようだ。
というわけで>>276のネタをメインにした小ネタというか即興SSを投下する。
3レス予定。消失のあのワンシーンを見直してからどうぞ。


 シャリシャリ。
 耳に涼しい音が届いている。
 俺は深海の底からようやく浮上しつつある意識の端っこで考えていた。

 自転車、夕方、交差点、軽トラ、横断歩道のハルヒ、そして荷台の佐々木。
 断片的ではあるが俺の記憶に残っている最新のイメージだ。
 いや、若干正確さに欠けるな。
 気を失う前の最後の瞬間は目の前に広がった軽トラのバンパーってところか?
 後ろに乗ってた佐々木は無事だったかな。
 というかあそこでハルヒが呼びかけてこなけりゃ避けれてたんじゃないか?
 俺が目を開けた時、最初に思っていたのはそんなことだった。

 「おや? ようやくお目覚めですか」
 ってまたお前か。なんか前にもこんなことなかったか。
 「意識はハッキリとしているようですね」
 首を動かして辺りを見回す。古泉の手元には皮が一本につながっている剥きかけのりんごが一つ。
 さっきのはそれの音か。にしてもワンパターンだなお前も。
 「どれくらい経ってる?」
 「目覚めて最初の質問がそれですか? 今回はちゃんと覚えているんでしょうね?」
 いいからさっさと言え。とりあえず佐々木と2ケツしているところをハルヒに見られて、
 その直後に軽トラに接触したことまでは覚えてるぞ。
 「でしたら大丈夫そうですね。まさしくその通りですから。
  ちなみに、診断の結果は脳震盪で今は事故のあった日の深夜です」
 まだその日ってことは思いのほか軽症だったみたいだな。
 「ええ、本当に。軽トラックの方が免許取立ての方で、
  安全運転というほか表現のない遅さで走行していたのが幸いでした」
 なんだ、やけに詳しいな。というかまるで見ていたかのような言い方だな。
 「それは当然でしょう。あなたが涼宮さんを放ってデートしている間、
  涼宮さんのご機嫌取りに必死でしたからね」
 何がご機嫌取りだ。ハルヒ共々ストーカーじみたことをしやがって。
 まあそれも良しとしてやる。その代わり、もう一つ聞いていいか。
 「僕に答えられることでしたら。ただ、手短にお願いします。
  あなたが目覚めたことを医師に伝えに行かねばなりませんので」
 ならその前に答えろ。
 俺は先ほど辺りを見渡してからずっと気になってはいたがあえてスルーしていた質問を出すことにした。
 「そこで二人仲良く寝てるのはどういうことだ?」
 そう、俺が横になってるベッドに仲良く並んで突っ伏している我らが団長様と自称我が親友。
 なんとなく想像はできるが自分でその答えを出したくはないという葛藤の末、
 しぶしぶ説明大好きスマイル野郎こと古泉に聞いてみたというわけだ。
 「あなたもつくづく罪な人だ。涼宮さんの方は前回のこともありますから言うまでもないと思いますが、
  あなたのお友達の方はご自分も軽いケガをされていましたがかすり傷程度のものでした。
  それで診察が終わってからずっと付き添いをされていたというわけですよ」
 団長たるもの団員の心配をするのも仕事のうちだったか?
 ってそうじゃない。俺が聞いたのはどうして2人がそろってベッドサイドに突っ伏してるかということだ。
 「もし本気で聞いているのなら全国の男性諸氏を敵に回す発言ですね」
 ふん、とりあえずお前なら敵に回しても構わないぜ?
 「その発言、防犯カメラに残りますよ?」
 ごめんなさい俺が悪かったです。ほんとすみません。
 ……さて、いい加減古泉との漫才にも飽きたし、話を進めるとしよう。
 ハルヒの方は簡単だ。前回も寝袋まで用意して付き添ってくれたくらいだからな。
 今回もそのパターンで疲れて眠っちまっているだけだろう。
 問題は佐々木の方だ。
 自分も被害者というかケガ人だというのに俺の付き添いとは、呆れたお人好しだなこいつも。


307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 01:10:57 ID:Xn6hCqGt

 「…………ぉが?」「…………ぅむぅ?」
 結局俺の取った選択肢はこうだ。2人まとめて起こしてみた。
 「あ!?」
 今回は寝袋に入っていないせいか動きがスムーズだ。
 ハルヒの方は頬をつねっているのが俺だと分かるや否や俺の右腕を振り払って飛び起きた。
 「ちょ、こらぁキョン! 起きるなら起きるっていいなさいよね!」
 だから無理だろそれ。
 「ハルヒ」
 「何よっ」
 「ヨダレを拭け」
 頬と眉をぴくぴくさせながらハルヒは慌てて口元を拭い……そこでようやく気づいたらしい。
 「ってあんたまた同じネタを! ひっかけようたってそうはいかないんだからね!!」
 腕を組み、怒ったような表情でこちらを睨めつけてはいるが口元に若干笑みが浮かんでいるのが分かる。
 あまりにも予想通りというかいつも通りなハルヒの反応が心地良く、
 また自然だったために俺もハルヒもすっかりと失念していた。
 そう、俺が取った選択肢が何だったかを。ハルヒと一緒に寝ていたのが誰だったのかを。
 「ふむ、ところでいつまで握ったままなのかな? キョン」
 ハルヒとは対照的に、振り払うどころかされるがままになっていた佐々木。
 そのせいで俺の左手は佐々木の頬を握りっぱなしになっていたのだ。
 こいつの頬っぺた意外と柔らかいんだなぁ……ってそんなことを考えてる場合じゃない。
 「ちょっといつまでやってんのよ!」
 気づいたときには俺が手放すのを上回るスピードでハルヒによって左腕も振り払われていた。
 「おや残念」と佐々木。
 何が残念だ。お前もされるがままじゃなくて何か反応しろよ。
 だが、こんなのは序の口だ。こいつはさらに爆弾を投下してくれた。
 まず、佐々木の発言に片眉をぴくぴくとさせながらハルヒがのたもうた。
 「佐々木さんだったわね。キョンも気が付いたし、あなただって一応ケガ人なんだから今日はもういいわよ。
  後はあたしが付き添うから」
 俺としてはもう付き添いはいいから一人にして欲しいのだがね。
 そんな俺の意見は完全スルーで佐々木が続ける――そうここで爆弾を投下してくるのは予想外だった。
 「涼宮さんのほうこそお疲れでしょうし、後は僕が付き添いますよ。
  それに、彼には大事な話もあるし……」
 大事な話? なんだそれは?
 「キョン、改めて聞くまでもないが君は男で僕は女だ。まずそこまではいいかな?」
 いいもなにも、それこそ今更聞くまでもないだろうに。
 ハルヒの方も突然何言い出すんだこいつといった風で頭上に?マークを浮かべている。
 「キョン、道路交通法では事故のときの責任は運転者が負うものなんだ」
 まあ、たしかに助手席や後部座席のやつに責任を取れというのも無茶な話だな。だがそれがどう関係するんだ?
 「自転車は軽車両あつかいだ。ということは今回の事故の責任はキョンが取るというわけだ」
 相変わらず回りくどい。なんとなく言いたいことは分かるがそれが最初の発言とどうつながるんだ?
 ハルヒを倣って俺が頭上に?マークを浮かべながら小首を傾げると、くっくっというあの笑い声が聞こえてきた。
 「相変わらずだな、キョン。涼宮さんの方が何倍も聡明だよ」
 片手で口元を押さえながら言う佐々木に促されハルヒのほうを見れば、そこには酸欠の金魚がいた。
 顔を真っ赤にし、全身をわなわなとふるわせながら口をぱくぱくと……ってどうなってんだ?
 「傷物にしてくれた責任は取ってもらわないとね」
 その瞬間俺の思考回路は完全にショートしてしまっていた。
 病室には咽喉を鳴らして笑う佐々木と、ただ口をぱくぱくするだけ何も言えない俺とハルヒ。
 え、何これ? どういうこと?


308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/26(木) 01:13:09 ID:Xn6hCqGt

 次の日のことだ。
 登校するや否や古泉に拉致られた。
 目にはくっきりと隈が浮かび、幽鬼を思わせる悲壮な表情で迫ってくる。
 「あなたは僕たちを殺す気ですか?」
 そう言うがな、あれは不可抗力ってやつだろう……多分。
 あの後病室でどんなやり取りがあったかは読者諸氏のご想像におまかせする。
 というか俺自身、そのことでこれからハルヒ団長もとい裁判官の証人喚問を受けねばならんからな。
 全く、やれやれだ。


 追記
 一つ不可解なことがある。
 硬直する俺とハルヒを尻目に佐々木が最後に言ったあの言葉。
 「涼宮さんだけしてるっていうのは不公平だと思わないかい?」
 どうしてお前があの閉鎖空間でのことを知ってるんだ?
 というかさっきお前の顔が目の前にあったのは気のせいか?
 一瞬記憶が飛んでいるのはどうしてだろうね?


はい、以上だ。
ネタ振りから投下まで2時間弱の即興品なんで文句は勘弁してくれorz
あと、誤字脱字も勘弁な。俺には修羅場は無理があったよ(T-T)

佐々木スレ4-294 佐々木×キョン

2007-04-26 | その他佐々木×キョン

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/25(水) 23:54:14 ID:0rYApbyx
1.橘とキョンがアクシデントで急接近。それを見ていた佐々木。
 「キミは女の子らしい子の方が好みだったのかな?これはちょっとばかり意外だったね」

2.キョンが長門を甘やかしていると、リボンを付けた佐々木に遭遇。
「ふうん。つまりああいう庇護欲を満たしてくれるような子が好きなわけだ。言っておくけど、僕にそれを期待しないでくれよ」

3.ハルヒとキョンがイチャついていると、リボンを付け可愛らしい服を着た佐々木に遭遇。
「彼女なかなかスタイルが良いね。……僕とはまさに正反対ってところかな」

4.みくるとキョンがイチャついていると、リボンを付け露出度の高い服を着た佐々木に遭遇。
「……………随分鼻の下を伸ばしてたじゃないか。あんなキミは初めて見た。正直言って二度と見たくはないね」

5.古泉とキョンがだべっていると、見慣れた服を着た佐々木に遭遇。
「見損なった!まさかキミがそこまでろくでなしだなんて!」

6.最終的にキョンが無自覚のまま佐々木を籠絡し、二人で仲良く自転車に乗って帰る。

佐々木スレ4-245 佐々木×キョン

2007-04-26 | その他中学時代ss

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/25(水) 22:57:39 ID:Xa3y+nGt
ある日の放課後、佐々木の下駄箱に一通の手紙が入っていた。
詳しい内容は受け取り人によって伏せられたが、ラブレターで間違いないだろう。
「すまない、キョン。用事ができた」
「ああ。俺は校門にいるからな」
このやり取りは初めてではない。
最初は挙動不審になってしまったものだが、もう慣れた。
当事者の佐々木が落ち着いてるのに俺が取り乱すだけ馬鹿らしい。
断られる運命にある差出人と、わざわざ時間と労力を割かねばならない佐々木に同情するのみだ。
30分ほどして戻ってきた佐々木は平素と変わりなかった。
「待たせて申し訳ない」
「いや、ご苦労さん」
物言わぬ自転車と一緒に待っているのは退屈だが、大して気にしていない。
「またか?」
「ああ。僕の噂は有名だろうにね」
佐々木は軽く肩をすくめた。演技がかっているが妙に似合う。
気取った仕草が文句なしに似合う美少女だ。
頭はいいし、料理はできるし、性格はかなり個性的だが我侭でもない。
これで彼氏がいないのが不思議である。
まあ、いない理由は俺も大変よくわかっているのだが。
いくら奇矯な口調と性格が許容範囲という男がいても、本人が恋愛に興味ないのではどうしようもない。
「俺もお前の主義は知っているが、付き合おうとは思わないのか?」
佐々木は黙して俺を見つめた。
黒い瞳は何故か様々な色が混じったビー玉を連想させた。濁っているのに透明だ。
「……さてね」
曖昧な返答に俺は度肝を抜かれた。だって、あの佐々木だぞ?
てっきり拒絶と長い説明が返って来ると思っていた。
半年以上一緒にいてそんな素振りは見せなかった。
いつも興味がなさそうで、俺には無意味だと語ってさえくれた。
まさか心変わりでもしたのか?


247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/25(水) 23:00:54 ID:Xa3y+nGt

「どうするんだ?」
「考え中だ。最近、僕も色々思うことがある」
「……そうか……」
意外だ。意外すぎる。
本来なら普通の女の子が悩み煩うことなんだが、佐々木は今まで3秒も考慮せずに切って捨てていた。
その切捨てぶりは傍で見ている俺のほうが気の毒に思うくらいだった。
豹変ぶりが気になるが、まあ、佐々木も女の子だってことだろうか……。
「お前なら、その言葉遣いと面白い考察を止めれば相手は選り取りみどりだ。
青春を謳歌するのに困りはしない。俺が保障する。普通に学校生活を送るのも楽しいと思うぜ」
俺は祝福めいた言葉を口にした。嘘じゃない。
本心からだったと保障する。
だが……
初めて感じる、妙な焦りが生まれていた。
…なんだこれは?
――佐々木に彼氏ができるのが嫌だと思うなんて。
俺との友情は失われないと断言してくれるだろうが、優先順位は落ちるかもしれない。
他の男と話して、他の男と過ごし、他の男に笑いかける。
彼氏ができればそれが当然だろう。
別におかしくはないと思うんだよ。
密かに佐々木に人気があるのは知っていた。
あいつが望みさえすれば、恋人なんて簡単にできるだろうってことも。
でも俺はすっかり油断していた。そんなことはきっとないと勝手に信じていたのだ。
…だから驚いたんだろう。
変な反発は思うべきじゃない。
あいつが普通に楽しく、残った中学生活を満喫できるなら素晴らしいことだ。
しつこいが、俺は確かに本心から思っている。


258 :続き :2007/04/25(水) 23:16:17 ID:Xa3y+nGt

げげっ、まさか俺が小学生以下の最低気分でいたのが伝わったのか?
佐々木に知られたくないことの上位だってのに。
「今のでわかったよ。僕らは似たもの同士だってことがね」
「……はっきり説明してくれ」
「キミの深層意識はもう自覚しているはずだ。おそらく僕のことも。
キミは簡単に繋げられる未来を自ら破壊している」
佐々木は俺を通り越して、何か別のものを見ていた。
「残念だな、キョン。出会う時期が違っていればきっと変わっていたのだろうね。
でも僕らはこの時に出会ってしまった。礎になるしかない時期に……」
俺は黙って聞いていた。
佐々木の言ってることはわからない。だが口を挟めなかった。
もしかしたら、彼女の言う深層意識とやらが理解していたのかもしれない。
「とりあえず言っておこう。
僕は現在、誰かに恋をするつもりはないし、付き合う気もない」
「……考え中って言ってなかったか?」
「軽いジョークだ」
軽くねーよと俺は反射的に突っ込んだ。
俺の奇妙な焦燥や、それを発生させたことによる自己嫌悪はどうなる。
だが佐々木にそれを教えるわけにもいかず、ガマンするしかない。


261 :続き :2007/04/25(水) 23:17:55 ID:Xa3y+nGt

ジト目で佐々木を見ていると、彼女は透明な笑みを浮かべた。
「今のキミは間違いなく理解しないだろうが、数年後のキミへ言葉を贈ろう」
先の長い話だな。
「僕らは恋を必要としていなかった。それだけだ」
俺にはやはり謎の言葉だった。
くく、と独特の笑い声をもらした彼女を俺は黙って見ていた。
大切な日常が返ってきた気分だった。
……俺はこの期に及んでも、それが友情だけで成るものだと信じていた。

ずっと先の未来。
彼女に再会してしばらく経ってから、俺は言葉の意味をようやく理解することになる――


663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 19:17:04 ID:jV6gDuQP
今日気づいた。>>245からの話、中断したせいか途中のキョン葛藤シーンを投下し忘れている
それも入れて、中学で恋人まで発展したIFの話として書き直す予定
今書いてるものが未だ終わる気配がないので早くて来月だけど

佐々木スレ4-216 小ネタ

2007-04-26 | その他佐々木×キョン

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/25(水) 20:08:43 ID:R4QoxVhh
橘「ふふふ・・・キョンさん、いまさら佐々木さんに告白しようと最早手遅れですよ。
  佐々木さんは一人遊びの虜なのです!
  昨日は閉鎖空間の至る箇所にピンク色のキョンという言葉が浮かび上がってまs」
佐々木「わーっ! わーっ! わーっ! それ言っちゃだめぇーっ!」