goo blog サービス終了のお知らせ 

法律・司法試験研究室

法律・司法試験について考察します。

ソクラテスメソッドの効果

2008年10月14日 | 学習
ソクラティックメソッド、ラングデルメソッドなどと呼ぶ人もいる。
双方向授業、対話形式の授業などと訳されることもある。

だが、ハッキリした定義は聞いたことがない。そのせいか、ソクラテスメソッドを謳った授業の中にも、さまざまな形態があり、どれがソクラテスメソッドの真の姿なのかはよく分からない。

しかし、わが明治大学法科大学院の授業の中で、何人かの先生方が行っていた方法が最も理想的と思われたので、その方法と効果について述べる。

理想的なソクラテスメソッドは、①教師が学生に対して発問をし、②学生がそれに対して答え、③すぐに正答が出ない場合には、正答できるように教師が誘導するという方法で行われる。

①②については、どの教師にも共通認識があるようだ。しかし、③を実践している教師は、案外少ない。

①②だけでも、一定の教育効果はあると思われる。なぜなら、これにより学生は能動的にならざるを得ず、知識を能動的に用いる訓練となるからである。

しかし、最も重要なのは、③である。
なぜなら、③によって学生は正答を口頭で言わされることになり、知識の定着が図られる効果があるし、教師の誘導は教師の思考過程そのものであり普段見えない教師の思考過程を見ることができるという効果があるからである。
さらに、これが最も本質的なのかもしれないが、教師がヒントや誘導によって学生を助けることにより、教師に対する学生の信頼感が格段に増すという効果があることも、③を重要とする理由である。

教師を信頼した学生は、以前よりも真剣に学ぶようになるだろう。

最新の画像もっと見る