今日の新聞で、豊田泰光さんがスピードについてコラムで書いていました。
登場人物は、管理人と同世代の最年長投手・山本昌、先日亡くなった尾崎行雄、大物新人・大谷翔平です。
どういうことかと言えば、スピードガンで測る球速と、打者が体感する球速は違うという話です。山本昌は年をとったからではなく、元々球は遅かったです。それでも、若い頃から三振をとっていましたし、今でもそうです。130kmの球でも速くみえるからこそ、今でも現役でやっていられるのです。
私は尾崎行雄さんのプレーをリアルタイムで見たことはありませんが、往年の選手たちは、口々に「速かった」、「160kmは出ていた」などと言います。豊田さん曰く、「人を食ったような二段モーションなので速く見えた」ということのようです。
そして、大谷投手ですが、155km前後の球を投げますが、なかなか勝つことも出来ませんし、バッタバッタと三振を取るにも至りません。つまり、スピードガンは155kmを表示していても、打者にはそのように見えないということです。
他にも、立教大で長嶋と同期だった南海・杉浦、阪急・米田などの速球の例が出されていましたが、生きた球は、単にスピードガンの球速では語れないということですね。
初速と終速の違いもあるでしょうし、ボールの回転もあるでしょうし、投手のフォームもあります。いかに生きたボールを投げられるかということですね。そういう意味では、今年の楽天の田中将大投手は、何か生きたボールを投げるコツをつかんだようです。
今までは、スラーダーも多投していましたが、ストレートを力一杯投げ込んでは雄叫びというのがトレードマークでしたが、今年は同じストレートでもだいぶ緩急がついているようです。本当に一流の投手は、指先の感覚が非常に繊細だと言いますが、田中投手もその域に達しつつあるようですね。
散ドラはもちろんそんなレベルではありません。力いっぱいストライクを投げ込むこと。まずは、これを目標にがんばりましょう!