Une petite esquisse

日々の雑事の中で考えたこと、感じたことを徒然に書き綴ります。

あなたの知らない台湾(2)

2019年02月11日 | 旅の情報
奮起湖 (フエンチーフー)まぼろしの湖 (1)

 
 台鉄嘉儀駅前のバス停から奮起湖行のバスに乗って約2時間、途中霧が発生し、ほとんど視界がさえぎられる、
「今日、奮起湖は見えないな」と思いつつ、バスが奮起湖に近づくにつれ、すっきりと霧が晴れてきた。
バスが奮起湖に着くと、帰りのバスの時刻を確認してから、まずは腹ごしらえ、鐡路餐廳の奮起湖駅で「しし肉弁当」を食べる、
台鉄弁当と比べて、彩り鮮やか、山猪の肉はしっとり、しなやかでコクがあり美味しい。
以前、コンビニで食べた「奮起湖弁当」とは似て、似ざるモノ、「これが名物の奮起湖弁当か」としばしば感慨に耽る。
街を散策していると、奮起湖大飯店の前に「奮起湖弁当」の大きな看板が目に付く、
「アレ、奮起湖で食べる弁当が奮起湖弁当か?それとも奮起湖大飯店で食べる弁当のみが奮起湖弁当か?」としばし悩む。
さて奮起湖は何処?と地図を捜すが、どこにも湖はないことに気付く。
後で知ったことだが奮起湖という「湖」は存在せず、窪地が雲や霧に覆われた様子が遠くから見ると、
「みずうみ」に見えることから奮起湖と名付けられたらしい。
「九份」を台湾のモンサンミッシェルと例える人がいるが、二つの街を比べると、なるほどと頷ける共通点がある。
奮起湖老街が「南台湾の九份」と例える人がいるが、奮起湖老街と九份の共通点は何なのか?疑問に思う。
九份とは規模や雰囲気からして比較の対象にはなり得ない、奮起湖老街は南台湾の「九份」にはなり得ない。
ガイドブックや人の伝聞を鵜呑みにせず自身の眼で確認をすることが大切であろう。
次回、奮起湖に行った折には、奮起湖大飯店の奮起湖弁当を食べたいと思う。



鐡路餐廳「奮起湖駅」


彩り鮮やかな「しし肉弁当」


奮起湖から見た風景


閑散とした奮起湖老街、どこが「南台湾の九份」なの?


これが本当の、森林鉄道「奮起湖駅」


奮起湖大飯店の前の奮起湖弁当の看板


データ:
台鉄嘉儀駅前から奮起湖への行き方

 台鉄嘉儀駅前のバス停→ 奮起湖
   07:05   08:45
  ★09:35   11:30
   12:05   14:00
   15:05   16:45

 奮起湖→     台鉄嘉儀駅前バス停
   11:00   11:45
  ★15:10   16:50
   17:00   18:40


奮起湖から阿里山への行き方

   奮起湖→     阿里山
   11:30   12:30
  ★12:50   14:10  
   14:00   15:00


阿里山から台鉄嘉儀駅前への行き方

   阿里山→    台鉄嘉儀駅
   14:40   17:10
   15:10   17:40
  ★15:40   18:10
  ★16:40   18:40
  ★17:10   19:40

※ 地球の歩き方「台湾編」で「『南台湾の九份』と呼ばれている老街があり・・・」との記載があるが、「九份」は原宿の竹下通りのような
人込みで、片や「奮起湖老街」は閑散としている。どのような共通点があるのか?地球の歩き方の編集者の方には説明をお願いしたい。
奮起湖北側遊歩道の展望台の脇に案内表示板があったが、展望台から眺める奮起湖集落の眺望がどうも九份の風景に似ているらしい。


九份の老街


展望台脇の案内表示板(部分)


展望台からの眺望が九份の風景に似ているらしい

「九份の老街」と「奮起湖老街」には何の共通点もない事を強調しておきたい。
九份に行ったこともなければ、奮起湖に行ったこともない編集者が何らかの資料をもとにガイドブックを書いている、直接観察したわけ
でもないので当然トンチンカンな間違いをする。せめてガイドブックに一行の文章でも書くなら、「自分で当地に足を運び」、「自分の眼で観察して」、
「自分の責任のもとに」執筆をすべきだと考える。歴史学の研究と同じようにガイドブックの記載記事は「実証的」であるべきだ。