Yale大学免疫学教室の岩崎明子教授らによる報告です。男性でCOVID-19が重症化しやすいことが知られていますが、そのメカニズムはよくわかっていません。彼らは血中interferon-I/II/III濃度には男女差はありませんでしたが、ベースラインでのinterleukin-8, 18濃度そして縦断でみたCCL5濃度が男性で高値であること、またCD38, HLA-DR陽性の活性化T細胞(とくにCD8T 細胞)が女性で多いことを見出しました。T細胞活性化の低下は高齢者でも見出されており、感染の重症化に関与している可能性が示唆されます。また女性で重症化する患者では自然免疫系のサイトカイン上昇が見られることも明らかになりました。本論文はこういう感じの比較的シンプルな論文で、このような男女差が性ホルモンによって生じるのかなどは明らかにされていません。今後の解明が期待されます。