サフランの英語雑記帳

映画や本で出会った心に残るせりふ、旅先やおつきあいから拾った面白い言い回しなどを書き留めました。

マティスの人生と彼の言葉

2016年07月30日 | 

" Something like a good armchair which provides relaxation from physical fatigue"
~自分の作品は人の疲れを癒す肘掛け椅子のようなものでありたい~

マティスは昔から大好きな作家でした。本や映画などと同じように自分の人生のステージが変わると同じ作家のものでも好きな作品、ひきつけられる作品が違ってくるものですね。
今回はシャガールとマティスをそれぞれ一日ずつかけて見て回りました。二人ともニースにゆかりのある画家で彼らの家を訪ねるような美術館めぐりになりました。写真は後ほどアップします。

お母さんの影響大!

" My mother liked everything I did."
若いときは法律家を目指していたマティスでしたが、盲腸炎で病気療養中、お母さんが気晴らしのため、絵の具をあげました。それがきっかけで画家を志すようになりました。お父さんはがっかり!

" Why have I never bored? For more than fifty years I have never ceased to work."
"Work cures everything."

84才で死ぬまで、50年以上画家としての活動を続けたマティス。

" When I put a green,it is not grass. When I put a blue, it is not the sky."

線の単純化と色彩の純化を追及。

" I desire pleasure."
"You study, you learn, but you guard the original naivete. It has to be within you, as desire for drink is within the drunkard or love is within the love."
いくら学んでも自分の中にある純粋なものは守らなければならない、酒飲みのお酒に対する欲望、恋をしている者にとっての愛への思いのように~面白いたとえですね、でも本質を突いているたとえですね。

"Cutout is not an renunciation of painting and sculpture."



72才のときがんの診断を受けました。体力が弱っていくマティスは切り絵で制作をするようになります。84才で亡くなるまで"A second life"といって、"painting with scissors"と彼が呼ぶ作品作りを続けました。私が今回最もひきつけられた作品は海を描いたものです。たまたまその部屋に居合わせた人にタイトルのことで話しかけたら、マティスのことについてとてもお詳しい、、それもそのはずカリフォルニア大学の美術の先生でした。私はてっきりニースの海だと思っていたら昔滞在したタヒチの海を後から思い出して制作したということ、彼は海と空がここで融合してるといっていました。

絵を見た後に彼の人生、残した言葉を少し調べてみました。まだまだ感動した言葉がいくつもあるのですがもうひとつだけ書いておきます。

"The essential thing is to express the bolt of lightning one senses upon contact with a thing. The function of the artist is not to translate an observation but to express the shock of the object on his nature,,"

大切なことは感じた”稲妻”を表現すること。画家の役割は観察したものを正確に翻訳することではない、そのものに対する自分の驚きを伝えることだ、、


彼の作品をみると彼の残した言葉が確かに現れているとあらためて感じられました。1917年から晩年の1954年まで暮らしたニースのオリーブに囲まれた美術館に穏やかな雰囲気が漂っていました。






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