恥を知れ

サディスティック・サディーの生かさず殺さず日記

10/5

2009-10-05 17:18:12 | litera

わたしゾンビ
あかるい満月の夜
永い眠りからさめて
墓場を抜け出した
しめった闇の匂いに
熟れた花の香り
どこからか漂ってきて
不思議な心持ち
街はゴーストタウン
死に絶えたように寝静まり
人っ子ひとりいない
今夜は自由気まま
なんだか上機嫌
朽ちた布を引きずり
腐った肉を滴らせ
大通りをゆく
鼻歌うたいながら
足取りもはずみながら
向こうからやってきたのは
ひとりの美しい骸骨
広場の時計塔が0時の鐘を打った
白い骨の手に
爛れた肉の手を重ねて
満月のしたで踊る
石畳と骨が打ち鳴らす
軽快なリズム
夢中で駆けるステップ
朽ちた布をひるがえして
腐った肉をまきちらして
あら わたし
あなたと同じになれたわ
体が軋むほど抱きしめて
歯がぶつかるようなキス
こんな時に下手くそなんて
野暮は言いっこなしよ
いつのまにか集まってきた
黒猫 コウモリ お化けかぼちゃ
死神 魔女 吸血鬼
みんな手をつないで
輪になって踊りましょう
今夜はお祭り騒ぎ
あかるい満月のした

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