宇多田ヒカルは20年経っても少女のようだな
NHKの技術もあるのだろうけど
つるっとして
歌はあんなにフックだらけなのにね
日本語しゃべるのうまくなったなあ
こういうインタビューとか
2年前のSONGSはやっぱり復帰したてでちょっと硬かったね
しかし文学少女だったとは
歌詞の日本語の美しさを思えば納得なんだけど
素直に認めたくない気がするのは
じゃあなんでしゃべるとタメ口だったのとか
作曲も歌唱も才能あってそのうえ作詞もだなんてずるくないかとか
いやずるくないんだよな
神様はこのひとの歌を聴きたいがために
音楽と言葉の才能を与えて
孤独と喪失も置いていったんだろうか
まあ生意気だったよね
正直な第一印象は
7回目のベルとか
タバコのflavorとか
ハァ!?って思ったもん
15歳のくせに
こんなの書いて歌うかって
いきなりタモリにタメ口きいたりするくせに
歌詞はきれいだし妙に説得力あるし
曲もきれいだし声はいいし歌うまいし
めっちゃ売れるし
まあ嫉妬だったよね
もとより勝負する土俵にいないんだけど
それでもなぜか羨ましくて悔しかった
時代を反映しない
思うことはあるけど作品とは別
社会に向けて歌うことを想定していない
常に一対一
イメージは一人で部屋でヘッドホンで聴いてる誰か
この瞬間の
あるいは50年後の
あるいは50年前の
私とあなた
だから普遍的
話の通じる相手とわかっているからか
難しい言葉も文学の話もぽんぽん出てくるし
丁寧語も自然にできてる
歌う以外でも
しゃべることでもこんなに表出できるようになったんだなって
ちょっとびっくり
でも一番はやっぱり歌だよね
当たり前だけど
暗いんだよね
たしかに
私が知ってるだけでも
どの歌も多かれ少なかれ切なさが漂ってる
時々びっくりするほど暗い
本人が言うなら間違いないんだろう
外の世界に自由はなかった
幼少期の諦めと疎外感
小説や漫画を読んでいる間は自由だった
だから物語を作るように歌う
このひとは歌っている時が一番表出できている
と感じる理由が少しわかったような