恥を知れ

サディスティック・サディーの生かさず殺さず日記

10/3

2021-10-04 00:57:25 | litera

最近はQuizKnockの動画ばかり見ている
ナイスガイと山上くんが好き

銀河鉄道の夜は何度も読んだことあるのに
レールが7つだとか
アルビレオのところだけサファイアとトパースとがカタカナとか
まったく気付きもしなかったな

私もアルビレオのくだりが一番好きかもしれない
もう話自体はだいぶおぼろげなのに
サファイアとトパースが重なって緑いろになるところ
一番印象に残っていた
あすこはね
無意識に自分の中の最も美しい青と黄と緑をイメージして読むよね
それが文学のいいところ

韻律だけじゃない
表記の魔法もかけられてたんだなあ
そりゃそうだよね
推敲の鬼だったもの
意図がないわけないじゃないか

私が詩的表現として無意識にスルーしていたようなところも
読みづらいものは読みづらいと
ちゃんと言語化してくれて
それをいたずらにいじるのではなく
ちゃんと読み解いてくれて
こんなに深く熱く語ってくれたら賢さんもうれしかろう

繰り返し読んでいても気付かないことはたくさんある
一度きりでも深く読めば得るものはたくさんある
今まで興味のなかった作品だとしても
真剣に向き合うことで
自分だけの唯一無二の読書体験になる
それを鮮やかに示してくれた
ナイスガイの読み方は本当に素敵だと思った

詩を読んだらどんな感想を抱くのか聞いてみたいな
チャットで青森挽歌と書いてた方と握手したい
あと真空溶媒とか春と修羅とか
賢さんは理系の文学者だったから
というかオールマイティになりたかった人だけど
そもそも理系の知識がある人が読んだらどんな印象を持つのだろう
私には絶対体験できないことだから教えてほしい
雨ニモマケズとクラムボンだけの人じゃないんだよ
よだかの星もあるかな
童話としては雪渡りも完成度高いよね
意外と教科書載ってたな
永訣の朝もね
方言が面白いだけじゃないんだよ
蒼鉛はビスマスって知ってましたか
蒼といいつつ実際の色は赤っぽいと
雪が降る日の空は赤いことがあると知ってましたか
灰赤紫色の空から真っ白な雪が降ってくる光景を見たことがありますか
兜率の天の食はアイスクリームだったんですよ
川と鉄道の組み合わせは北上川と岩手軽便鉄道ですね
いろんな詩に登場しますよ
でもね賢さんの胸には
流れたり
みたいな川も流れていてね
宗教はね
賢さん自身は熱心な法華経の信徒だったけど
キリスト教も趣味で学んでいたよね
オツベルと象
サンタマリア
教科書によってはあれも載ってるかな
春と修羅の序文
堂々としてカッコイイよね
第二集のテンションの落差を知ったらどう思うかな
薤露青の美しさ
全部消しゴムで消されていたのを復元したエピソードも込みで
あすこの田はねえ
昔モチーフになったドラマ見たことあったな
あれもそこそこ有名なフレーズ
暁穹への嫉妬
破れし少年の歌へる
ただ好きなだけ
あとそうだ原体剣舞連
みんな大好き風の又三郎みがあるよ
一度こっちの書き出しをクイズにしてみませんか
ああ
語りたいことが溢れ出す元オタク

岩波文庫版っていまだにブルカニロ博士出てくるのか
地味に一番の衝撃だった
昔父の本棚から銀河鉄道の夜を引っ張り出して読んだこと
大学生になって自分で新潮文庫版を買って読んで違和感を覚えたこと
それがブルカニロ博士の一切出てこない第4稿であったこと
などを知った時もたいそうな衝撃だったが
昔は編集者によりいろんな稿がごちゃまぜになった本が流布していた
みたいなことを解説で天沢退二郎先生が書いておられたので
じゃあ父の本もそれだったのかな
それはそれである意味貴重だったかも
なんて思ってたのに
まさかのあえての第3稿だったのか
考えてみれば天下の岩波文庫様がそんないい加減な状態をいつまでも放置しておくわけがない
もしかしたら父の本と今出版されている本で若干構成が違うことはあるかもしれないが
須貝さんのお話を聞くと第3稿を出版し続ける意義は十分あると考えさせられる
もしブルカニロ博士にまったく出会わず最初から第4稿だけを読んでいたら
私も理解や印象が変わっていたのかな
この年齢になっていまだにこんなどえらい驚きや発見に遭うなんて
だから宮沢賢治はおもしろい
まあそれもこれも賢さんが同じ原稿用紙に書いては消して推敲しまくったせいなんだけどね
そのせいで後世の研究が大変なのほんとウケる
正直字もきたねえし書き間違いも多いし
でもそれでも研究したくなっちゃう魅力があるんだよね
ファンもそんなところを含めて愛している

頭の中で映像化しづらいというお話もされていたけど
片山愁さんの漫画を貸して差し上げたい
まだ実家にあるはず
思えば子供の頃に生誕100年があって
まだ元気だった近所の本屋でも大々的にフェアをやって
宮沢賢治関連のいろんな書籍が並んで
なんか絵が綺麗だし漫画だしと何気なく買ってみたらとてもよかった
今考えるとあの漫画のおかげで大分理解を助けられていたんだな
するっと読めちゃうからなかなか気付かないけど
実はものすごく原作に忠実なんだよね
のちのち読み比べてびっくりした
もちろん端折っているところもあったし
原作で曖昧なところは描写が難しかったことと思う
描き込みや演出がシンプルに感じた部分もあったけど
あとで原作を読み返したときに自分なりの解釈を邪魔しない
ちょうどいい塩梅だったなって
今思えば相当丁寧に考えられていたんではないか
なにより雰囲気がよかったなあ
銀河鉄道の夜に期待する美しさや悲しみが素直に満たされた
あの本屋ももうなくなっちゃったな

なんていう宮沢賢治にまつわる個人的な思い出がぶわっと蘇って
普段はQKの動画見て笑ってるだけなんだけど
あまりの懐かしさにリアルにちょっと泣いたので書き残したくなった


 

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