惠子が、倒れたァ!! くやしい! くそっ!

果たして、この先どうなるのか。そのドキュメント。

惠子の要介護認定は「4」。残りのポイントは話す機能のリハビリに使いたい。

2014-02-27 06:27:25 | 惠子、倒れる。

<font size="4">2月27日・木曜日

一昨日、惠子の要介護認定を早くしてほしいと区役所に電話した。
そうすると昨日ケア・マネジャー女史から、要介護認定が決まったそうです。
身内の方なら教えてくれます。そう連絡があった。
直ぐさま区役所に電話した。
要介護認定は「4」とのことである。

すでに介護用品をはじめデイサービスを利用しているが
申請時にさかのぼって適用されるとのことで、ひとまず安心した。

とはいうものの、要介護認定は「5」が最も重いわけで、その下の「4」。
惠子さんの場合はすぐに直りますから、介護の必要はありませんよ。
ウソでもいい。そういってもらったなら、どんなにうれしいことか。

今日は朝10時からさる大手企業と大切なビジネスの打ち合わせがある。
9時40分に池袋でT.Bと待ち合わせ。そためには9時前に家を出なくてはならない。
昨夕デイサービスセンターに事情を話し、その手配をした。

要は、一人車いすに乗って家の居間にいる惠子を迎えに来てもらうわけだが、
テレビ、空調、電気をなどをすべて切って言ってくれるか心配。
タオル、着替えを確認しながら惠子に何度も念を押す。
デイサービスセンターの方がしっかりしているので、大丈夫だろう。

要介護で使えるポイントはすべて話す訓練に当てようと惠子と確認し合う。

人は、実にいろんな人々に支えられて生きているものだと、改めて思う。
</font>


惠子は殺された。「医者に殺されない47の心得」を説く、あの近藤誠さんに殺された。

2014-02-20 11:04:33 | ケイ子、倒れる。

「医者に殺されない47の心得~ 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法」 (近藤誠著)。
皆さんこのベストセラーをとなった本、知っていますか。
これが惠子の愛読書だった。いや、バイブルだった。

葬式不要、戒名不要、墓不要が信条の惠子は
すっかりこのタイトルに共鳴していた。

4,5年前、軽い脳梗塞で1週間ほど入院した惠子。
半年ほどは通院して、血圧・血糖値のクスリを数多く飲んでいた。
そして、こんなに大量のクスリを飲んでいて良いわけがない。
突然、そう宣言。猛然とお医者さんに異議申し立てる。
実際、お医者さんも困ったと思う。

そのきっかけを作ったのが、まさに近藤誠さんである。
惠子の心情とこの本がピタッと合った。
以来、医者にかかるのをやめた。

当時脳内出血を起こし通院していた私にも読むことを進めた。
目次だけ見て読まなかった。
ただ、私の担当医に話して飲みクスリを半数にしてもらった。

「医者に殺されない47の心得~ 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法」。
私はこの本を憎む。近藤誠さんを怨む。憎む。
ある意味、近藤誠さんに殺された。

確かに惠子は医者には殺されなかった。しかし、病気には殺されたのである。
惠子はサブタイトルを勝手に書き換えた。「医療と薬を遠ざけて、後遺症と暮らす方法」と。
そして、まっしぐらにその路を歩んででしまったからである。




医者に殺されない47の心得
医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法

我が家では、禁書にすべきだった。

願わくは「病気に殺されない47の心得~医療とクスリを近づけて、
元気に、長生きする方法」を読ませておくべきだった。
そういう本があるならば…。

どなたか、そのような本、知りませんか。


点滴、はずれた。二歩前進か。

2014-02-17 05:56:01 | 惠子、倒れる。

1月22日・水曜日

ケイ子が入院してから一週間。
ここ毎日ビールを一缶飲んで、そのままベッドへ。着の身着のまま寝る。
下のジャージーだけをズボンに替え 、コートを羽織るだけで出かける。

さすがに今朝は風呂の水を替えた。
1週間ぶりに入浴。下着を取り替えた。

昨日の血圧180超え。
どこへ向かっているのだろうか。何をやっていいのか。仕事が手につかぬ。
写真を整理した。あい、さい、がかわいい。
ケイ子も若く、はつらつとして、きれい。

陵太郎も痩せていてりりしい。どうしてこうなったのか。涙がにじむ。


お昼に主治医から携帯あり。
25日土曜日、午後3時に息子と来てくれ。今後の治療を話したい。

きっとケイ子が出たいと、ここにいたくないとか行ったのだろ。

夜6時頃病院へ。

点滴がとれていた。二歩前進。


惠子、姉たちにSOSのメールを送信。人は話すこと書くことによって救われる。それを実感。

2014-02-16 10:39:25 | ケイ子、倒れる。

2月15日・土曜日

雪が残り、寒い。
午後1時に事務所で会う約束を二人に携帯し、キャンセルした。

昨日午後から本降りになった雪のため、交通機関が混乱。
帰宅したのが午後6時。
大丈夫行ってらっしゃいと言っていた惠子がベッドの下に横たわっていた。
車いすに乗る事に失敗。5時間ほど倒れたまま。動けずにいたのだ。
私の顔を見るなり、泣き出す。
遅い。遅い。5時には買えると言ったじゃない。何時だと思っているの。

先方の部長は、まさか家内が介護人のいる状態とは知らぬ。
同行したB氏との話が弾む。それに雪。あれこれ言い訳する。

ベッド脇に落ちていたのは、これで2度目。

仕事中の息子・陵太郎に携帯。
何時間も倒れていた。これでは出かけられない。仕事にならないなど、
悪いと思いながら彼に当たる。(ゴメン)


惠子の姉二人が埼玉にいる。滅多に交流がない。疎遠。
惠子脳梗塞で倒れ、大変なことになっている。そう知らせるべき。
助けてもらえることは助けてもらおう。
そう陵太郎と惠子に宣言する。


渋っていた惠子も、折れた。
自身でパソコンを立ち上げ、メールを打ち始める。

おぼつかない操作。手助けしなかった。
なんとか完成させ、決心したように送信ボタンを押した。


夜、姉の一人(8月で80歳)から携帯あり。
メールを見てびっくりした。どんな様子なの。まぁ、タイヘン。まぁ、タイヘン。何度も繰り返す。

義理の姉がビックリするほど、つらい事情と経過を話している私は高まる気持ちを必死に押さえ込む。
感情の込めない主治医のような話し方をまねた。

話している内に心が穏やかになる。
一人抱え込んで悩まずに、誰かに話すことで軽くなる。それは本当だと実感。


これはブログを書くのと共通しているようだ。
行き詰まっても、苦しんでいても、自分自身を客観視できる。一時、冷静になれる。
人に見せない読ませない日記とは違う。ブログは人に読んでもらいたいから、話したいから書く。
そうすると切羽詰まった気持ちが軽くなる。救われる。そんな感じがする。
これはブログを書く最大の理由。書いたからと言ってどうなるのでもない。逃避?  慰め? 

藤沢周平が小説を書くことによって、つらさから救われた。と述べていたが、分かる。



くやしくも、我が家はすでに崩壊。あなたのご意見お待ちしています。

2014-02-15 21:53:11 | ケイ子、倒れる。

2月13日・木曜日

長男陵太郎から、行方不明・音信不通の次女「さやか」と携帯がつながったと連絡があった。

脳梗塞で倒れようと何しようとお母さんは大嫌い。会いたくもない。
昔おかあさんから、あんたなんか知らないなどとひどいことを言われた。
そのがショックだった。以来、絶対嫌い。お母さんの顔を見たくもない。とのことである。

開いた口がふさがらぬ。これが工面して大学を出してあげた子の言う台詞なのだろうか。

私の父も母も優しかった。しかし、叱ったり、怒ったときは、
「あんたなんか知らない。そんなわがまま言うのなら私の子ではない。
大川の橋の下から拾ってきた。」そうトンデモナイコトを口にすることもあった。

売り言葉に買い言葉。
「じゃ、この家を出て行く。死んでやる。」などと怒鳴る。

一種のジャレアイ。お芝居。
お互い根も葉もない台詞やでたらめを叫んで、

お互い言うことをきかせるための大げさな脅し文句を並べる。
カタルシスを味わってきた。そうして大人になった。

どうして社会心理学とか社会ナントカ学を大学で学んだ
次女にはそれがわからないのだろう。
バカバカしくて、話にならぬ。

最終学歴、尋常小学校卒以下である。

ちなみに心優しい長男は2浪の末の高校卒。中国人と結婚。
長女はITの専門学校卒。長野安曇野で駆け落ち同然の結婚生活。
一人大卒の次女は、30過ぎの独身。東京近辺にいるらしい。
妻・惠子は国立一期卒。
私はそれなりの私立卒。4年間新聞配達をして卒業した。それが自慢。

次女を大学にやることはなかった。丁稚奉公に出すべきだった。

4年前に90歳で亡くなった札幌の父は、こまめに調べ先祖代々の家系図を作っていた。
しかしその長男の私の家庭は崩壊してしまった。
草葉の陰で「ぱかやろ!」と言っていることだろう。

近年、親子の断絶が多いと聞きます。あなたのご家庭はいかがですか?
それに対する人生観、感想を。
また怒り心頭に発している私に対するご意見をお聞かせ下さい。

本日は変な締めでごめんなさい。

 

 

 

 

 


介護経験を売りになさった桝添さん。介護の思いやりで、ぜひ、優しい都政をお願いします。

2014-02-15 17:30:29 | ケイ子、倒れる。

2月14日・金曜日

朝から雪が舞っている。
15時30分に五反田で打ち合わせあり。

12時頃には事務所に寄ってから行きたい。
惠子を4時間ほど一人にしなければならない。

金曜日はデイサービスの日ではない。今は寝ている惠子。
昼食を食べさせて、お昼のクスリを飲ませなければ出れない。

気が動転していて思い至らなかったが、惠子の姉が埼玉県に二人いる。
連絡を取るべきと思うが、きっと、惠子は知らせるなと言うだろう。

都知事に桝添氏が選ばれた。
私は彼にはなって欲しくなかった。
個人的に何となくスキになれない。それだ。

しかし、博多の母親の介護のため足繁く通っていたとか。
その一点だけは買える。感心する。

脳梗塞で倒れた惠子を介護している、いまはそう思う。
介護とは何だろう。自己犠牲だと思う。
私の食事より、まず、惠子の食事である。
その世話をしていると、腹のすいている感覚がなくなる。
惠子が倒れてから朝・昼、食事していない。
夜は惠子の残り物をつまみに缶ビール1本(時には2本)。
トイレに行きたいと言われたら、
何をしていても、すべてを放って連れていく。
寒くないか、暑すぎないかトイレに立つたびに見に行く。

自己犠牲と言ったが、果たしてそうなのか。
自己犠牲には、何だかこちら(介護する人間)が、
ソンするニュアンスがある。しっくりしない。

人に尽くし、その喜ぶのを見て、己の喜びとする。
そのような面もある。むしろこちらの気持ちの方が強く、大きい。

でも、なぜかあの桝添さんの容貌とは、
自己犠牲も、人の喜びを己の喜びとするフレーズとも、
真逆。ほど遠いような感じがします。

偏見だ! と怒鳴られそう。
はい、ごめんなさい。何の根拠もありません。

どうぞ介護感覚で
人に優しい、良い都政を運営して下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 


惠子、デイ・サービス初日。あまりうれしそうでない。やや憮然。

2014-02-14 08:23:26 | ケイ子、倒れる。

2月12日水曜日

惠子のデイ・サービス初日である。
バスタオル、フェースタオル、ハンドタオルの
タオルワンセットに着替え一式を持って
私も同行する。

お昼頃に携帯がなる。
下の血圧が100を超えているのでお風呂に入れるのを
見合わせているとのこと。

2週間ぶりのお風呂を楽しみにしていた惠子が可哀想。

5時頃に書類を届けるためにデイ・サービスセンターに行く。
担当医に聞いたら、もともと下の血圧が高い人なので、
入浴してもかまわないとの判断。
午後入浴しました。喜んでましたよ。

惠子もうれしそうに帰ってくるだろうと喜ぶ。
しかし、帰宅してもお風呂に入った話はしない。
聞くと頷くだけ。

かけずり回って、一刻も早くデイ・サービスを
受けられるようにしてあげたのに。
憮然たる思い。

便秘で体調悪いと訴える。


残酷な、結婚記念日。

2014-02-12 12:44:18 | ケイ子、倒れる。

2月11日・火曜日  休日 建国記念

今日は、結婚記念日である。33回目である。

シャンパンを空け、グラスをカチッと合わせ、
いつものように、今日もいい日でした。はい。カンパイ。
惠子と私は声を合わせ、そう祝うはずだった。

ところが、惠子は介護用ベットで眠るばかり。

目を覚ましたときに、
今日は11日、建国記念日で結婚記念日!!

そう告げた私の顔を、ベットに横たわりながら
ポカンと見つめていた。

やがて涙を浮かべる。顔がゆがむ。
声を忍んで、泣き出す。


どうして、どいして。惠子は壊れたのだ。
胸がかきむしられる。叫び出したくなる。

泣くな!泣くな!
惠子に怒りをぶつけている。

余りにも残酷な結婚記念日である。

あのパン屋のクロワッサンを食べたい。
そう言っていたのを思い出して、
バスに乗って買いに行った。

惠子のクロワッサンと私の缶ビールで
静かに乾杯した。

例によってミルクに浸して、何度かむせながら
惠子はクロワッサンを無言で二個食べた。
惠子のために作った残り物をつまみに
私も無言で缶ビールを2本飲んだ。

笑顔ひとつない、笑い声ひとつない
葬式のような結婚記念日だった。

明日からのデイサービスのために、
惠子の洋服ダンスを夜中まで引っかき回した。

 

 

 

 

 


母の事、嘆くんじゃなくて励ましてあげてください。長女からメールが来た。

2014-02-11 09:53:56 | ケイ子、倒れる。

2月10日・月曜日

長女「愛」からメールが来た。

以前介護の仕事をしていた旦那が言ってたけど年寄り
=哀れと思うと介護に向かないらしいです。

その人の身体、精神面を支えてあげるという気持ちを
強く持つことが大切。


母の事、嘆くんじゃなくて励ましてあげてください。


ハッとした。そう。確かに私は嘆いてばかりいる。
それをズバリと言われた。恥ずかし。

でも、励ませ。そういわれても…。
いま惠子を励ます言葉は、口にするほど、すべてむなしく響く。
がんばってという言葉ほど病人におざなりで、
残酷なものはないのでは…。
だからといって、他に言いようがないのだが。

など反発しつつ、ついつい、また嘆き節が始まった。悪い癖。

いま彼女は、長野県の風光明媚な街に住んでいる。
どこで知り合ったのか、気がついたら彼氏の田舎で同棲。
結婚式もなしで、籍を入れた。

親にお金がない。本人たちにも式に使うお金がない。
駆け落ち同然である。
あなたがそれでいいのなら、そうしなさい。
とだけ伝えておいた。
その彼女は「
し・あ・わ・せ」だという。

何もしてあげられなかったが、その一点だけでもうれしい。

惠子が英語を操りながらレンタカーを借りるなど
アテンドして娘二人をアメリカ旅行に連れて行ったときの写真が出てきた。

今や姓の変わった「愛」も、音信不通の次女「さやか」も、とてもかわいい。
そして倒れた惠子も若々しく、魅力的。
ニューヨークの街角で、三人がはじけるような笑顔で写っている。

こんな時代があったなんて、夢まぼろしのよう。

今日病院に現況報告とクスリの処方箋をもらいに行った。
血圧のクスリと便秘の薬が加わった。

12日水曜日からデーサービスに預けられるようになった。
新しい局面が始まる。

明日11日は二人の結婚記念日。




あなたの介護は下手だ。料理もおいしくない。そういう惠子。困った。

2014-02-09 14:36:33 | ケイ子、倒れる。

<font size="4"><strong>2月9日・日曜日</strong>

雪は早朝にやんだ。青空がぐんぐん広がってく。
朝日に輝く雪。まぶしく美しい。でも東京の雪は汚い。

惠子の寝ている部屋に陽の光がいっぱい。
いつもつけ放しのオイルヒーターもサーモスタットが働いて止まっている。

介護のしがいがないから、良くなってよ。惠子に軽口をたたく。
すると、あなたの介護は下手だ。回らぬ口でそう言う。
月並みなメロドラマのように,絶対に良くなるからね。
そういう台詞を期待していたのに。ビックリである。

私が望んでいることをしてくれていない。
料理もおいしくない。惠子はそうも言う。
いささかむっとするが、返す言葉もなし。

しばらく苦笑い。この場の対応策を考える。
よし、じゃあ、料理の仕方を教えて。
何か材料を買ってくる。何を食べたい?
彼女の指示で鶏肉、タマネギ、大根などを揃えた。

圧力鍋に入れて、まず5分ほど蒸せという。
そうしている間に惠子は寝てしまった。

次の指示は目が覚めてからか…。

寝ている間に都知事の選挙に行ってこよう。
惠子は棄権。</font>


子どもには親の面倒を見る義務はない。これはヘンじゃないか。

2014-02-09 11:45:25 | ケイ子、倒れる。

2月8日・土曜日

東京が吹雪。幼い頃の北海道の故郷のようである。20年ぶりに積雪20cmを超えたとか。
そんな天気もあって、一日中、惠子のそばにいた。
惠子は相変わらず暖房の効いた部屋で寝息を立てている。
デーサービスに預けられそうであるが、すぐにベッドに横になりたがり眠る惠子。
果たして、デーサービスに対応できるのか、やや不安になる。

昨日事務所から惠子のMACを持ってきた。それをセットした。
惠子がたまったメールを整理。何事にも意欲が持てないらしくほとんど消去している。
まぁ、完璧ではないが一応パソコンを操作できるので安心した。


携帯してもメールしても連絡を一切よこさない次女「さやか」。
もう4年以上会ってもいない。話してもいない。
役所で必要なので戸籍を取ったら彼女の移転先が明示されていた。

母親が倒れたというのに、なぜ会いに来ないのか。連絡してこないのか。
30歳過ぎで反抗期でもあるまい。情けない。
訪ねて行っても修羅場になるだけ。長男・陵太郎はそう言う。さて、どうしたものか…。


親には犠牲をはらっても子どもの面倒を見る義務がある。

しかし、子どもには親の面倒を見る義務はない。
釈然としない。

とくに次女に関しては何不自由なく育ててきたつもり。
お金をやりくりして、それなりの私立大学を卒業させている。

何が不満なのか。何を怒っているのか、さっぱり、わからない。
思うに、経済的援助や介護の手助けで、自分の生活が犠牲になるのがイヤなのだろ。
なんとも、嘆かわしい。


家族主義が崩壊し、個人主義がはびこった結果だろうか。
人の道のイロハさえ知らない人間が増えていく。
ばかばかしいが道徳教育が必要。
そして「く・や・し・い」。




動けない話せない惠子は、別次元の世界にいる。

2014-02-08 14:45:20 | ケイ子、倒れる。

2月7日・金曜日

一日も早く惠子を預かってもらうべく、近くのデー・サービスに直接頼みに行った。
5時間もベッドの下に横たわっていたとの話をしたら、まあ、可哀想に。と驚いていた。
私の所では今のところ空きがある。受け入れ可能です。担当のケア・マネージャーに相談しなさい。
すぐ対応してくれますよ。とのアドバイス。

ケア・マネージャーの若い女の子に電話。当たってみますから、夕刻まで時間を下さい。
5時頃に連絡あり。要介護度は3~4の認定はないかと思う。それなら介護保険でまかなえる。
月曜日にデイサービスの契約をします。そうするとすぐに預かってもらえます。
助かった。ここしばらく味わったことのない、喜びの感情がわき上がってきた。
ありがとう!!  思わず知らず、そう叫んでいた。

わずか3、4日間で,優秀で気位の高い惠子が壊れてしまた。
30歳ほど一気に機能が低下。老けた。残酷だ。

一体に人間って,何なんでしょうか。人生って,何なんでしょうか。
新たに生まれてくる赤ん坊にはまぶしいほどの意味があり、
老いさらばえ,朽ちて行く人は悪臭を漂わせる以外、何の意味もないように思える。


動けない、話せないと彼女は悲嘆にくれています。
これまでの世界とは違う、新しい世界に私は入った。
私はあなたたちとは、別次元の人間になった。
身振り手振りで、そう宣言。新しい世界はそれなりに魅力的なはずだ。
そう言って一瞬笑いかける。しかしすぐさま涙と共に表情はゆがむ。
顔覆って、泣く。いたたまれない。

年を取るということは、悲しく。「あ・わ・れ」なことなのでしょうか。

明日は東京も大雪とのこと。シンシンと降り積もれ。すべてを覆ってしまえ。


寝るのが仕事の惠子。眠れる森の老女。67歳。

2014-02-08 07:28:15 | ケイ子、倒れる。

2月6日・木曜日

一昨日、要介護認定の担当より電話あり。
介護保険が使えるのは3月1日からとのこと。
収入は年金だけですか。
いえ、保険料を払ってこなかったので年金をもらえません。
それでは大変じゃないですか。区の相談窓口に行かれたらどうですか。
そうアドバイスがあった。

午前中に近くの出張所へ行く。現状を話す。
都営住宅に応募しては、と書類を渡される。
高齢者世帯、車いす使用者世帯、低所得者世帯用の住宅がある。
しかし、競争率は高く、入居できる保証はない。当然である。


惠子は,実によく寝る。一日の大半、8割は寝ている。
寝ていると,咳き込まない。突然泣き出すこともない。ホッとする。
眠ることによって回復に向かっているのか、
奈落に向かっているのか、わからない。

眠れる森の美女。いや、もとへ。
眠れる森の老女。いつの間にか、年を取った。
67歳である。


私のこのブログ。暗い。面白くない。
なじまないのではと、忸怩たる思いあり。



突然泣き出す惠子。情緒不安定.慰める言葉もなし。

2014-02-07 22:47:31 | ケイ子、倒れる。

2月5日・水曜日

ここまで必死になって書いてきた。壊れた惠子のことを書くのはつらい。
しかし、何も言わないのは、もっとつらい。
すべてが折れそうになる。砕けそうになる。歯を食い縛って記してきた。
そして、今日の出来事を書くのはこれまで以上につらい。

でも、続ける。

惠子は私の太陽だった。そして、おんぶにだっこ、すべて彼女まかせだった。

二人での海外旅行。その手配もアテンドも惠子の仕事。

ビジネスでの切った張ったも惠子。

彼女は太陽。それを軌軸に、私たちの宇宙は動いていた。
その太陽が、突然、壊れた。沈んだ。
生活のひとつひとつが、すべが軌道を逸脱しはじめた。


突然、惠子が顔をゆがめ、
一人、声を押し殺して泣いていることが多くなった。

当初は知らぬ振りをしていた。

ポール・マッカートニーのコンサート見ていて、泣き出す。
どうした?
手を握って言う。私はもう歌えなくなった。
過去に伝説のロックのライブ・ステージを演じたことのある惠子。

唇をかみしめさめざめとなく

事務所で一人だと、三日前のコーヒーをわかして飲んでいるというと、
可哀想と泣く惠子。


話せない。歩けない。私は直るのだろうか。不安に襲われるのか、
突然涙を膨らませる。ぬぐおうともせずに一点を見つめている。
情緒不安定、この上なし。


こんな体で生きている価値があるのか。意義があるのか。などと言い出したら…。

私には説得する言葉がない。すべがない。

もうやめよう。はい、今日は、おわり。


5時間も倒れたまま。ジッとしていた惠子。

2014-02-06 07:44:52 | ケイ子、倒れる。
2月4日・火曜日

早く帰ると言いながら、遅くなった。
10時に出て17時に帰宅。予報通り雪が舞う。
スーパーで惠子の食べ物を買っていたからである。

はぁ~い。ただいま。帰ったよ。どうしている。

扉を開け、大声で声をかける。返事なし。テレビの音もない。
どうした? 高まる不安。不安。

彼女の部屋。ベッドに背を持たせ、足を投げ出し、
グッタリ床に座り込んでいる。
そばに空の車イス。
車いすに乗ろうとして失敗。床に倒れたままなのだ。

一人では立ち上がることも出来ない。倒れたままじっとしていたのだ。
なんと5時間ほども倒れていたとのこと。

飲まず食わず5時間。車イスが倒れ、下敷きになったら。
背筋が寒くなる。愕然とする。胸がふさがる。
アタマもどこも打っていないのが幸運。

絶対に一人にしておけないのだ!!わかっている。
しかし、明日も午前中には出かけなくてはならぬ。
胸がかきむしられる。

今日会った30年来知り合いの社長には
人を介して惠子が倒れたと伝えておいた。

話の途中でお見舞と記した熨斗袋をわたされた。
それをそのまま惠子に渡した。
なんと、1万円札が10枚入っていた。ビックリした。
ありがたかった。