スローライフ~子どもと楽しむスローな時間

4人の子ども達と楽しむ自然な暮らし。子供達は、自然の中で生きる力をつけています。
日々の暮らしの様子を夫婦で綴ります。

バッタリー村

2010-09-29 22:11:43 | スローライフ
開村25周年感謝祭をやるという連絡を友人からもらい、
5年ぶりにバッタリー村へ行ってきました。



バッタリー村とは、岩手県久慈市山形町にある戸数5戸の集落の通称。


昭和60年7月、
「この村は与えられた自然を生かし この村に住むことに誇りを持ち
一人一芸何かをつくり 都会の後を追い求めず 独自の生活文化伝統の中から創造し
集落の共同と和の精神で 生活を高めようとする村である」

というバッタリー憲章を制定し、開村しています。


バッタリーというのは、沢水を利用して木製の脱穀・製粉装置を動かす”鹿威し”のような
形の水車の一種です。これを復元し、村のシンボルとしています。


私達夫婦は、かれこれ18年前の学生時代から(当時はただの先輩後輩の間柄)
サークルの仲間とともに遊びに行くようになりました。


炭焼きや、豆腐・ほどもち等の郷土食づくり、木皮細工、草木染め等のモノづくり、
生活民具づくりなどの昔からの伝統技術を「体験プログラム」に変え、小中学校の
体験学習なども含め、多くの団体の受け入れもしています。

でも、プログラムの内容うんぬんよりも、バッタリー村という空間、ここでの生活、
人との交流、これが何よりも心地よいのです。


だから、全国各地からたくさんの人が訪れ、さらにはリピーターがすごく多いし、
中にはしばらく住み込んで居着いてしまう人なんかもいます。



村長の木藤古徳一郎さん。センス抜群のものすごいアイデアマン。
伝統文化を大切にしつつ、様々な新しい要素も取り入れながら、
次々にモノや企画を生み出します。

近頃は、数年に1度しか行かない私たちですが、いつでも暖かく
迎えてくれます。本当にうれしいです。



感謝祭に私たちが着いた頃には、「第6回全国縄ない選手権大会」が
行われていました。

初心者部門と経験者部門、団体戦があり、2分間でどれだけ長くきれい
になえるかを競います。

初心者部門は大体60~80cmくらいが多かったですが、


こちらは経験者部門。魔法のようにするすると手のひらから縄が生まれていきます。

一番長い人で、なんと4mを超えていました! 




なんとも野性味あふれる囲炉裏。タイトル「縄文の叫び」だそうです。



草木染めの作品。この木は、ツリーハウスになっています。



これは、豆腐づくりで大豆をつぶすのに使う石臼。
バッタリーといえば豆腐田楽。にんにくみそを塗って囲炉裏で焼いて・・・
最高においしいのです。
残念ながら、豆腐田楽の写真を撮るのを忘れました。



炭焼き小屋。
この辺は、昔から木炭生産が盛んな所でした。



茅葺きの民家を移設した「生き生き創作館」。宿泊する場合はここを使います。
裏には牧草地。かつては、日本短角牛が草をはんでいました。




そしてこれが名物の五右衛門風呂。前の池から水をひいて、山から薪をとってきて
炊いて、遊びに来れば必ず入りました。



村の入り口にあり、最初に目に入る建物。
10数年前、私たちが遊びに来たときに、木藤古さんから「木を使って
何かこの建物に飾りを作って欲しい」と言われ、顔を作りました。
これを見た木藤古さんは、大変喜び気に入ってくれて、その後、新しく
何かを作るとどれにもこの顔の模様を作るようになりました。



私達がよく遊びに行っていた時は、その時その時にやりたいことを見つけて
のんびりすごしていました。縄ないをやってみたり、豆しとぎを作ってみたり、
周囲の山や川を探検したり。
あとは、行くと大体、木藤古さんから、「こういうのを作ってくれないか」と
たのまれたりします。小屋を造ったり、山の中に遊歩道を整備したり、看板を
作ったり、沢に丸太橋をかけたり・・・。バッタリーの生活に必要なものを
私達をうまく利用して作ってしまうのです。

ちなみに、私がバッタリーで最初に行った作業は野外トイレ用の穴掘りでした・・・


そのようにして、私達だけでなく、たくさんの訪れた人達が、労力とアイデアを
村に残していくのです。

自分達が額に汗して作ったものが村に残っているので、また来たくなるわけです。


日帰りじゃなく、次は泊まってゆっくりすごしたいなあ。