不便なことが残されている幸せ

見えてきたDLNAの課題と今後 (PC Watch)

デジタル家電とPCの連携・融合なんて大昔から誰もが夢見てきたことですが、未だに十分に実現されているとは言えません。

望まない限り夢は実現されませんから、限りなく望みを大きく、高くもっていることが大切です。

CD-Rが１枚数十円になってコストを気にせずどんどん焼くことができたり、２時間の映像が１枚のディスクに収まってしまったり、映像のエンコード・デコードを個人が持っているPCで自由自在に扱えるようになったり、100GBを越えるハードディスクが実現したり、光ファイバーが数千円のコストで利用できるようになったり、想像を超える現実が我々の目の前にあります。

もちろんデジタル家電とPCの連携すらおぼつかない情けない状態からすれば、まだまだ夢見たことは現実になっていないわけですが、夢が現実になることの喜びは、発明者や関係者ではない一ユーザーにとってさえ大きな感動であり、忘れ得ぬ体験になります。

プリミティブな進歩であればあるほど感動は大きいでしょう。

それを思うと、これからの若者たちに残されている「進歩の感動の余地」は私のような20世紀末に思春期を過ごした私のようなおじさんに比べてずいぶん小さいのではないかと思うのです。

逆説的ですが、不便なことが残されているのは幸せなのではないかと思えてきます。