1つの理論体系に1つの原理が矛盾なく議論を構築できます。特殊相対性理論は、光速度不変の原理を研究しているうちに特殊相対性原理が考えられたのです。時系列的にも光速度不変の原理が先です。それなのに光速度不変の原理とそのより抽象的な特殊相対性原理が同格並列というのは理論に合わないと思われます。
しばらく中国に行ってきました。中断してしまいました。さて、ある理論体系における原理の位置決めのことですが、原理は軸足になり、その原理により展開されるいろいろな現象、特に予測できる事項や、今まで説明のできなかった事項の定性的かつ定量的照明がなされたときその仮説は承認されます。相対性理論で、原理が2つというのは軸足が2つということで、これでは軸足になりません。軸足が2つなら、次々と軸足を替えれば、どこへでも行ける代わりに、そのつど説明が変化しなければならず、標準が定まらず、他人が推測を効かせることが不能です。これは科学にはなりません。