ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

松本の建物とアートを巡る Ⅲ

2023-02-21 | ミュージアム

「マツモト建築芸術祭」は18会場で開催されていて、1日では回りきれなかったのでまた別の日に出かけました。この日最初に訪れたのは「かみかわ建築設計室」…大正14年に医院併用住宅として建てられた木造2階建ての看板建築です。周囲はステンドグラスもはめ込まれて洋風に仕上げてあります。

      

 

   

 

内部は和風と洋風が同居していました。

  

 

展示作品はアーティスト「МISSISSIPPI(ミシシッピ)」…京都在住の画家さんの作品は温かみのあるものでした。

  

 

ここは昔は医院、今は設計事務所…おもしろ看板や粋なデザインの建物のパネルも展示してあって注目でした。

  

 

もう一つ注目は入り口にあった看板…「まつもと水発見室」と書かれていて、ここの方に伺うと松本は良質の地下水が豊富なのでその地下水を利用しようというプロジェクトだそうです。この建物庭でも井戸掘りの工事をして水が出たところで、今後この会社ではこの井戸水を使っていくと話されていました。

  

 

この一つ西の通りは東町通り…善光寺街道の案内もある宿場町で古い家も残されていました。

  

 

  

 

善光寺街道沿いにある「レストランヒカリヤ」…明治20年に建てられた商家の蔵屋敷です。取り壊しが検討されていたこの建物、レストランとして再生されました。黒漆喰の壁に観音扉の付いた窓が印象的です。

     

 

こちらの建物から奥の蔵に向かいます。この内部はおしゃれな空間でした。

  

 

奥にあるレストランのある蔵座敷も奥の蔵も国の登録有形文化財に指定されています。

  

 

ここで展示されているのはアーティスト「後藤 宙」…主に糸を使った作品でその造形の美しさに惹かれました。

  

 

  

 

蔵の窓から見える風景や蔵の前の盛り塩にも注目して見てきました。蔵をおしゃれに変化させた空間も出来ていました。

  

 

  

 

次に訪れたのは「珈琲茶房かめのや」…明治期創業の老舗菓子店が喫茶を構えていた場所を受け継いでいるコーヒー専門店です。昭和レトロな喫茶店の構えはとても懐かしい雰囲気でした。

       

 

   

 

ここに展示されていたのはアーティスト「飯沢耕太郎」…写真やドローイングやコラージュなどと詩も発表されています。

  

 

ちょうどお昼時でしたので喫茶店のランチをいただきました。お勧めのビーフカレーとBLTホットサンドです。他にナポリタンなど懐かしの喫茶店メニューがありました。アート作品に囲まれて美味しくいただきました。

  

 

次は「かき船」…昭和8年に開業した牡蠣料理を提供する屋形船です。松本城総堀に浮かんでいます。

     

 

ここの展示はアーティスト「中島崇」…大規模な作品は光を捉えて輝いていました。この方の作品は松本市役所展望室にもありました。このお堀の向こうのビルは市役所です。

  

 

この付近ではかなりの年月大切に使われてきたであろう建物が見られました。

  

 

次に訪れたのは「上土シネマ」…大正時代から90年にわたって親しまれた映画館ですが、今は閉館しています。懐かしいポスターや薄暗い廊下、屋内の公衆電話のボックスなどが見られました。

   

 

  

 

ここの作品はアーティスト「河合政之」…ヴィデオ・アーティストとして様々な映像を発表している方です。変化する色の映像が流れていました。

  

 

和菓子屋さんで桜餅の看板の中の「大島桜」の葉を使用しているとの記載に注目し、小松パン店さんで予約した牛乳パンを購入したりして歩きました。大島桜の葉は娘が塩漬けにして送ってくれているので桜餅を作ろうと思ったことでした。

  

 

辰巳の御庭の湧き水とサザンカの花を見、繩手通りを横に見て女鳥羽川を渡り、「信毎メディアガーデン」へ行きました。

  

 

  

 

「信毎メディアガーデン」は下諏訪町出身の建築家「伊東豊雄」さんが手がけて2018年に出来た建物です。新聞社の社屋ですが一般に開放され、お店も入っています。

     

 

ここの展示はアーティスト「井村一登」…黒曜石を加工した作品が並んでいて、さまざまに変化した作品に注目でした。

  

 

  

 

「信毎メディアガーデン」の前の道は本町通り…この先、女鳥羽川を越えて大名町通りになって松本城に至ります。「メディアガーデン」の前から西に延びるパルコのある伊勢町通りは「野麦街道」に続いていて標識がありました。牛つなぎ石も街道の名残でしょうか。

  

 

本町通りから中町通りに入る方向を指さす「善光寺街道」の標識がありました。中町通りは蔵が多く、なまこ壁の街並みが続いています。小さな路地の両側も蔵造りです。

  

 

「善光寺街道」は中山道から善光寺に至る道で、塩尻市の洗馬で中山道と別れて松本を経由して北に向かっています。松本の街中の道はこの地図で印をつけてみました。中町通りの現在地の場所から東町通りを北へ向かっています。

      

 

この日は帰りに松本の知人宅を訪問しました。玄関に鉢植えの梅があって見事に花盛りでした。春を感じたひと時でしたがこの日は寒く、塩嶺峠の温度表示は午後3時で0℃の真冬日でした。

       

 

   

 

盛りだくさんの「マツモト建築芸術祭」…素敵な建物とアートを2日間かけてようやくほとんど見ることが出来ました。2日目のこの日歩いたのは7548歩でした… 

     

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする