【立川の花火大会にて】
「お母さん!今日のチーズチキンカツ、
コンビニみたいにおいしいよ~!」と息子が叫んだ。
鳥のもも肉に切り込みを入れて、とろけるチーズをはさんで
パン粉をまぶして揚げただけのシンプルなカツなのだが、
たしかにサクっと、カリっと上手にできあがったと思う。
でも・・・「それってほめ言葉なの?」と思わず聞き返した。
「超ほめ言葉だよ!」と元気に返事が返ってくる。
そうなんだ・・・。
彼にしてみれば最高の賛辞を送ってくれたのだ。
なんだか複雑な心境である。
コンビニ生活にどっぷりと浸っている子どもたちは、
コンビニおにぎりの味を基準としている。
「うちのおにぎりはビチャっとしているからイヤなんだよね~。
コンビニのおにぎりはもっとお米がしっかりとしているんだよ。
あんな風に作ってよ」などとリクエストされてしまう。
それは、どうやら我が家だけではないらしい。
「うちもコンビニの方がおいしいって言われちゃうわよ。」と
いろいろなところで耳にする。
「おふくろの味」という言葉はすっかり影をひそめ、
そのうち「なつかしのコンビニの味」シリーズなるものも
登場するのかもしれない。
時代の流れとはこういうことを言うのだと、肌身で実感してしまう。
****************************
そうそう、こんなこともあった。
私が撮る花の写真を友人が見て、
「うわ~、薫ちゃんの写す花ってなんだか
“色気”があるよね~」と感想を述べてくれた。
「ホント?嬉しいわ!」と私は素直に喜んだ。
そんな会話を60才過ぎた方に話したら、
「普通“色気”っていう言葉はそんな時に使ったりしないわよ。」
と彼女はすごく驚いていた。
その二文字から、ドロドロしたエロティックな
イメージが浮かんでしまったのだろうか?
うちの母も、肌を露出するのはやめなさい!とか
穴のあいたジーンズやGジャンは貧乏くさいからやめなさい。
恥ずかしくて人に紹介できないじゃないの。とよく言っている。
でも、私たち世代は「穴のあいた服=貧乏」という概念を
理解することできても、腑に落ちて納得するのは難しい。
むしろ、ここまでナチュラルに穴があいてるってコトは
高そうな服だな、ヴィンテージ?などと
直感的に思ったりしてしまう。
その溝を埋めるのはかなり困難だ。
****************************
先日の英会話のレッスンで、ニュージーランド人の先生との
会話の中で、「日本で生活するのは大変でしょう?
英語通じないことも多いから。先生、日本語はわかるの?」と聞いたら、
「みんな結構、英語はわかってくれるから問題ないよ。
それに、日本語もだいだい聞き取れるから大丈夫。」
といったあと、「でもね・・・。」と続いた。
「若い人の日本語は理解できるんだけど、
年配の日本語がぜんぜん聞き取れないんだ。
使っているボキャブラリーと、
イントネーションが違うんだよ。」と言うのだ。
たしかに、日本人でも方言は聞き取りにくかったりするが、
同じ地域に住んでいるのに、年齢差による言葉のギャップが
外国人にとっては大きな壁になっていることは知らなかった。
****************************
つまり、年齢層によって用いる言葉がかなり異なっていて、
そこに含まれる意味合いや伝えたい気持ちも
まったく違う、ということなのだ。
“ジェネレーションギャップ”という言葉どおり、
親子間の感情の行き違いなど、
あって当然だと思ったほうがいいし、
すべての人間関係においても同様だ。
年齢による違いだけでなく、同世代でも
育った環境や考え方によっても
概念やイメージは人それぞれなのだ。
だからこそ、丁寧に言葉を使っていく必要があるのだと思う。
****************************
ただひとつ、使う言葉や言語が違っていても共通することがある。
それは、表情や音の響きである。
語尾がやわらかく、笑顔だったら深い意味を考える前に
ひとまず嬉しくなってしまう。
きっと誉めてくれているんだろうな、とか喜んでくれているみたい。と
直感的に感じとることができる。
昨今、すっかりと生活の一部となった携帯メールでさえも、
絵文字を活用して、笑顔やマーク、
言葉の最後に上向きの矢印が
ついているだけで、思いが伝わるものだ。
話すのがニガテ、とかメールではうまく伝える自信がない、
という人も、プラスαを少し加えることで、
どんなギャップもコミュニケーションの溝も
縮まり始めてくれるだろう。
「お母さん!今日のチーズチキンカツ、
コンビニみたいにおいしいよ~!」と息子が叫んだ。
鳥のもも肉に切り込みを入れて、とろけるチーズをはさんで
パン粉をまぶして揚げただけのシンプルなカツなのだが、
たしかにサクっと、カリっと上手にできあがったと思う。
でも・・・「それってほめ言葉なの?」と思わず聞き返した。
「超ほめ言葉だよ!」と元気に返事が返ってくる。
そうなんだ・・・。
彼にしてみれば最高の賛辞を送ってくれたのだ。
なんだか複雑な心境である。
コンビニ生活にどっぷりと浸っている子どもたちは、
コンビニおにぎりの味を基準としている。
「うちのおにぎりはビチャっとしているからイヤなんだよね~。
コンビニのおにぎりはもっとお米がしっかりとしているんだよ。
あんな風に作ってよ」などとリクエストされてしまう。
それは、どうやら我が家だけではないらしい。
「うちもコンビニの方がおいしいって言われちゃうわよ。」と
いろいろなところで耳にする。
「おふくろの味」という言葉はすっかり影をひそめ、
そのうち「なつかしのコンビニの味」シリーズなるものも
登場するのかもしれない。
時代の流れとはこういうことを言うのだと、肌身で実感してしまう。
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そうそう、こんなこともあった。
私が撮る花の写真を友人が見て、
「うわ~、薫ちゃんの写す花ってなんだか
“色気”があるよね~」と感想を述べてくれた。
「ホント?嬉しいわ!」と私は素直に喜んだ。
そんな会話を60才過ぎた方に話したら、
「普通“色気”っていう言葉はそんな時に使ったりしないわよ。」
と彼女はすごく驚いていた。
その二文字から、ドロドロしたエロティックな
イメージが浮かんでしまったのだろうか?
うちの母も、肌を露出するのはやめなさい!とか
穴のあいたジーンズやGジャンは貧乏くさいからやめなさい。
恥ずかしくて人に紹介できないじゃないの。とよく言っている。
でも、私たち世代は「穴のあいた服=貧乏」という概念を
理解することできても、腑に落ちて納得するのは難しい。
むしろ、ここまでナチュラルに穴があいてるってコトは
高そうな服だな、ヴィンテージ?などと
直感的に思ったりしてしまう。
その溝を埋めるのはかなり困難だ。
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先日の英会話のレッスンで、ニュージーランド人の先生との
会話の中で、「日本で生活するのは大変でしょう?
英語通じないことも多いから。先生、日本語はわかるの?」と聞いたら、
「みんな結構、英語はわかってくれるから問題ないよ。
それに、日本語もだいだい聞き取れるから大丈夫。」
といったあと、「でもね・・・。」と続いた。
「若い人の日本語は理解できるんだけど、
年配の日本語がぜんぜん聞き取れないんだ。
使っているボキャブラリーと、
イントネーションが違うんだよ。」と言うのだ。
たしかに、日本人でも方言は聞き取りにくかったりするが、
同じ地域に住んでいるのに、年齢差による言葉のギャップが
外国人にとっては大きな壁になっていることは知らなかった。
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つまり、年齢層によって用いる言葉がかなり異なっていて、
そこに含まれる意味合いや伝えたい気持ちも
まったく違う、ということなのだ。
“ジェネレーションギャップ”という言葉どおり、
親子間の感情の行き違いなど、
あって当然だと思ったほうがいいし、
すべての人間関係においても同様だ。
年齢による違いだけでなく、同世代でも
育った環境や考え方によっても
概念やイメージは人それぞれなのだ。
だからこそ、丁寧に言葉を使っていく必要があるのだと思う。
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ただひとつ、使う言葉や言語が違っていても共通することがある。
それは、表情や音の響きである。
語尾がやわらかく、笑顔だったら深い意味を考える前に
ひとまず嬉しくなってしまう。
きっと誉めてくれているんだろうな、とか喜んでくれているみたい。と
直感的に感じとることができる。
昨今、すっかりと生活の一部となった携帯メールでさえも、
絵文字を活用して、笑顔やマーク、
言葉の最後に上向きの矢印が
ついているだけで、思いが伝わるものだ。
話すのがニガテ、とかメールではうまく伝える自信がない、
という人も、プラスαを少し加えることで、
どんなギャップもコミュニケーションの溝も
縮まり始めてくれるだろう。