十六夜の SORA から 夢が降ってくる

いつも全快で 愛と笑い 届けます
 ☆You'll never walk alone☆
~ RYO,IWAI ~

光射す方へ

2012-04-30 03:14:25 | SORAからの贈り物☆日記☆

個人的な話なんだけど・・・

私は日本一強い高校陸上部を 肉体と心のケアとして診て来た

男子100メートルで日本一位になった子もいた

壊れてしまった身体と 最後まで逃げないで戦った女子選手もいた

4×100リレーでは男女共 ぶっちぎりの優勝もした

何よりその陸上部監督の 陸上に対する姿勢が好きだった

そんな中で中学3年生から 現在大学2年生まで私が診ている選手がいる

“中澤まいこ”彼女は私の誇りであり夢である

初めて彼女を見た時 監督に私はこう告げた

『彼女は凄い選手になる』

それからずっと 彼女の栄光と闇を見て来た

誰にも物おじしない性格と 恵まれた筋肉の連なり

初めて彼女の 全身の骨格と筋を見た時鳥肌が立った

そして彼女は常に私との約束を 結果と言う形で表現してきた

高校女子トップクラスのタイムと リレーアンカーの独走する姿で・・・

全国から集まる大会 天気は曇りSORAからポツポツと雨が降りだした

そこで彼女は高校陸上女子100メートルでは大きな壁 11秒台を出すと言った
(高校生での11秒台は 数える程しか居ない)

私は大会前からその核心を持っていた

雨が降りだして風も・・・彼女は12秒フラットに近い好Timeを叩きだした

レースが終わり 私の下に翔けて来た彼女は

『すいません 約束を守れなかった』と言った

悪天候の中で出したTimeは 彼女の満足から遠かったのだろう

私は『一つだけ言えるのは 次の大会で11秒台が中澤の普通になるな』

下を向いて いつもの笑顔の無かった彼女は きょとんとした後に“はい”と言った

今も忘れない 彼女は私の宣言通り次の大会で11秒9を叩きだした

あの日 中澤に在った物は日本一位になる自分の行き着くべき未来

ところがその後 彼女は練習中に足を痛めてしまう

そこから彼女の心の闇との戦いが始まった


大学に入っても彼女と私の夢とゴールにブレはない

怪我から壊れた心と走り方を修正し 何度も私から叱咤されながら彼女は前を向いた

四日前 彼女から“力を下さい”と連絡があった

私はこの四日間に出来る全てを彼女に指導したが 最期は彼女自信の心でしかないと伝えた

そして彼女は今日の大会での記録を約束し まさにその約束を守った



闇に射す光の話を 何度も何度も彼女にして来た4年間

彼女は自分自身に勝ち 次への光を求める階段を一歩昇った


なんだか物語調になってしまったけど 私の知っているスーパーアスリート

彼女の事を書きたかったんだよね

『中澤!!次は日本女子の記録を塗り替える事だぞ』

そんな事を笑って言ってやれる程 今日の彼女はたくましく感じました