
古内東子はもちろん初めてですね。「もちろん」というのは、もちろん失礼な気もしますが、彼女の歌詞の世界、声、トータルなイメージから見て、ランニングには全然合いそうもない。だからご本人も、そんなふうに言われたとて何の不満もないだろうと思います。

都会暮らしの若い女性の心情やスタイルをわかりやすく歌にして、同世代の女性に--たぶん--人気があった古内東子。わたしは彼女のセンス(歌について、です)は嫌いじゃないです。声のイメージはちょっと強気のOL風ですけど、それもまたほかにあんまりない声で、わたしは彼女の作る歌の世界のイメージに合ってる気がします。

この曲なんかもシャレたメロディとちょっとひねったつくりで聴いていて楽しい。夜突然呼び出されて化粧もそこそこに出かけていく女。ありがちなシチュエーションですが、彼女がランナーなら化粧なんてしなくてもいいし、スタイルは変わっても、恋する女ごころ--男心も--大して変りはないでしょう。

歌詞を追うよりもこじゃれた曲を楽しんでほしいと思います。皇居ランなんかするおしゃれな女性ランナーなんかには特にピッタリな気がします。

1997年リリースのアルバム「恋」に収録されています。なかなかいいアルバムだと思いますけど。
 | 恋 |
古内東子,小松秀行 |
ソニーレコード |
※残念ながらYouTubeへのアップはありませんでした。