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Infinity

アメリカ留学、RN免許取得、アメリカ移民ビザ取得、アメリカでの手続き、アメリカでのナースの仕事等についてのブログ

植物

2016-07-10 | アメリカでの仕事
私は、今まで植物を育てるということをほとんどしたことがなくって、家庭菜園ももってのほか。

オレゴンに引っ越して、持ち家をもってからは、観葉植物や、簡単な家庭菜園をすごく楽しむようになってきた。植物に水をあげたり、お手入れをしていると、心が落ち着く。元気に育ってくれている姿をみると、とってもうれしくなる。枯れてきてしまうととっても悲しくなる。

去年のクリスマス前後。一人の患者さんがクリニックのスタッフに、大きくて立派なポインセチアの鉢をプレゼントしてくれた。
その直後、彼女の病気が進行してることが分かって、そのとき行っていた治療は中断。患者さん本人はもちろん、スタッフもとってもショックだった。

それから、彼女も主治医もあきらめずに、新しい抗がん剤治療と、放射線療法と、色々手を打ったものの、彼女のがんは進行してしまった。

春には家族でハワイ旅行に行ったけれど、それも彼女の体力を奪ってしまった。

一週間に一回はクリニックにきて、補液や電解質の補正を行った。彼女の足は浮腫み、体はやせ細り、痛みと戦い、みるごとに体が弱ってきていることが目にみえて分かってしまうほど。それでも、家族のために、あきらめずに戦っていた。

しかし、体が限界になってしまった頃、主治医から、積極的な治療はせずに、ホスピスに移行する決断がくだされた。

そして、それから数日後、彼女は亡くなった。

ポインセチアをくれたクリスマスから、約半年後のことだった。

それから数日後、休憩室で昼ご飯を食べている時に、ふと、窓際に並べられた植物たちに目をやって、ポインセチアの鉢が残っていることに気がついた。彼女にもらった時のまま、大きな鉢にゴールドのラッピングがされていた。赤い葉っぱは全て散ってしまっていたけど、また緑の新しい葉っぱが元気に出はじめていた。

彼女の命は終わってしまったけれど、彼女がくれたポインセチアはまた新しい葉をだし、新しいサイクルを始めていた。

心を込めて水やりをして、大切に育てたいと思った。

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