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撫臺街洋樓「台北の古い上海の記憶」特別展

2010年04月23日 22時19分42秒 | 台湾観光旅行

撫臺街洋樓は、昨年4月から一般公開された新しい観光スポットです。
といっても、建物は1910年に日本の土木業者によって建てられた100年前のもので、一世紀の記憶を伝える歴史的建造物です。

 

撫臺街洋樓がある場所は、台北駅の西側。駅前の大通り、忠孝西路を西に進むと、北門があります。
この北門は、昔台北が城壁に囲まれていた時代、街の中への入り口になっていました。
そのため、当時この周辺は目抜き通りとなっており、撫臺街洋樓もこの北門のすぐそばにあります。
今はちょっと寂れた場所ですが、100年前は最も栄えた一等地でした。

 

撫臺街洋樓では落成100周年を記念して、4月17日から「台北の古い上海の記憶」特別展を開催中です。
この特別展は撫臺街洋樓と台北市文化局との合同主催で、17日のオープニングセレモニーには郝龍斌・台北市長も出席。
美しいチャイナドレスに身を包んだ女子学生が色を添えました。

 

上海は昔からモダンな都市で、ファッションや映画など、様々な文化が台北にも影響を与えています。
今回の展覧会は、「台北に残る上海」がテーマ。
今はチャイナドレスの主流となっている半袖のデザインは、元々は上海発のものなのだとか。
館内の展示を解説してくれる女性も、みんなチャイナドレス着用です。

 

上海との往来は日本統治時代からありましたが、戦後中国大陸から多数の人が台湾に移り住み、上海出身の人たちも台北に住むようになって、影響がより強く、多元的になりました。
中国オペラもそのひとつです。
中国オペラというと「京劇」がまず浮かびますが、北京の劇である「京劇」の他にも、多数の地方劇があります。
上海からは、「崑曲」「越劇」と呼ばれる劇が伝えられました。 

 

戦後は、上海の映画も多数上映されるようになりました。
展覧会では、3本の映画のダイジェスト版が常時放映されています。

 

古い上海のモダンな生活を伝える骨董家具。

 

蓄音機もあり、スタッフに希望すればレコードもかけてもらえます。
蓄音機から流れる音楽は意外に音質がよくてびっくり。
音楽が終わった後の針の音が、またなんともいえません。

 

手刺繍のチャイナドレスの展示もあり、その美しさにうっとりしてしまいます。
こちらは伝統的なタイプのデザインですが、袖が短く、ウエストを絞ったモダンなデザインも。

 

家に浴室がないのが普通だった上海には、男性用の共同浴場(浴室)があったそうです。
その上海式共同浴場は台北にも何軒も作られましたが、時代の波で、最後の一軒が今年初めに閉店したそうです。
最後の一軒はその名も「大上海浴室」。
知られざる台北の一面です。

 

上海のものとしては、上海料理も有名。
何を隠そう、今や台湾の代表的グルメとなっている「小籠包」も元々は上海の料理でした。
これは、「上海」を名前に冠したお店のマッチのコレクション。
デザインはもちろんのこと、マッチ自体にもすでに郷愁を感じますね。

 

1階入り口横には、小さなミュージアムショップがあります。
特別展にちなんだ、レトロな可愛い小物がいっぱい!
台湾名産のお茶などもあります。
また、ショップでは台湾のお茶と伝統的なお菓子をセルフサービスでいただける喫茶コーナーもありますので、ぜひ歴史を感じながらティータイムをどうぞ。 (尾)

 

撫臺街洋樓「台北的老上海記憶」特展
http://blog.roodo.com/futai
2010年4月17日―7月18日
10:00-17:00(月曜定休)
入館料 20元
台北市延平南路26号(台北駅西側の北門そば)

※2010年4月23日の番組「文化の台湾」では、撫臺街洋樓「台北の古い上海の記憶」特別展をご紹介しています。

番組を聴くには、上のバナーをクリック→4月23日をクリック→「文化の台湾」横のアイコンをクリックしてください。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (???)
2010-04-27 08:29:46
「大上海浴室」の浴室を見たいです。写真は無いのですか?
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残念ながら ()
2010-04-30 20:08:48
展示は入り口の写真、看板の一部、住所が書いてある郵便ポストのみで、内部の写真はありません。
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