交通部観光局が行っていた、台湾十大夜市ネット投票が15日に終了し、なんと、南部・高雄市内の六合観光夜市が、全ての項目で一位となりました!
(関係過去記事)
台湾の誇る庶民文化の代表、「夜市・ナイトマーケット」の魅力をより多くの人に知ってもらおうというこの企画、台湾中の夜市の中から専門家などの評価によって選ばれた10の夜市について、「フレンドリーさ」「味」「ショッピング面」「魅力」「エコ」という5項目で一般のネット投票を受け付け。
また、これら5項目とは別に、「ネット人気大賞」を設け、一般市民の人気を競うというものでした。
投票開始段階では、各夜市とも競り合いの状態でしたが、締め切り近くになると、ほぼ全ての項目で、台北を代表する「士林観光夜市」と、高雄市内きっての観光夜市として知られている「六合観光夜市」の南北対決になりました。
締め切り前日までの段階で、「味」以外の全ての項目で六合が士林をリードという状態になり、投票終了2時間前に、「味」部門でも六合がトップに立ち、見事全部門制覇となりました。
六合夜市の名物のひとつ、「ファイヤー・ホットドッグ」
特製ソーセージをいぶしてから焼くのがポイント
全部門制覇にニッコリ!
一番上の写真は、六合夜市の入口ですが、巨大な士林夜市に比べるとミニチュア感は否めません。
ですが、すでに60年以上の歴史を持つ六合夜市は、「高雄の不夜城」として、南部のシンボル的存在を誇ってきました。
高雄市内を環状に走る大通りのひとつ、「六合路」という通りの一部が、夕方から朝方にかけて夜市へと変身するこの六合夜市は、古い住宅街と新しいオフィスビルが入り混じる賑やかな地域のど真ん中に位置していて、南部ならではの雑然とした活気が特徴的です。
入口(一番上の写真)の反対側はこうなっている
一本のストリートがマーケット化した基本スタイル
日中は車両通行も可能
海外からの観光客も多い
珍しい「エリンギ焼き」に歓声をあげる日本の旅行客
日本からのお客さんに一番人気なのがこちら、カラスミ
庶民価格なのでダンゼンお買い得
ここでちょっと切ってもらってビールで一杯、なんてのもOK!
地元客にはこんなフツーの屋台が人気
通りの両脇には様々な路面店が立ち並ぶ
屋台めぐりに疲れたらマッサージ
台北ではありえない激安価格!
台湾中がアツく燃えたこの十大夜市ネット投票ですが、残念ながら一部からはブーイングも出ています。
まず、5部門+ネット人気大賞全てを一つの夜市が制覇するという少々不自然な結果に表れているように、これは一人で何回も投票可能な方式でしたので、商店街の組合などによる「投票運動」が発生。
そうなれば、都会の大規模夜市の方が有利ですし、最後の方は文字通り「投票合戦」状態でした。
5部門およびネット人気大賞いずれも、1位六合、2位士林、3位は宜蘭県・羅東夜市という全く同じ順番になっていて、つまるところ動員力の勝負だったという事が見て取れます。
台北と高雄ではそれぞれ、市長が夜市に赴き投票を呼びかけましたが、一部報道では「11月の市長選挙をにらみ、市長のメンツをかけて動員にハッパをかけた」とも伝えられています。
また、この十大夜市コンテストのルールは実は、グルメ評論家らによって「十大夜市」に選ばれた最初の審査点が20%、ネット投票での得点が20%、60%は覆面調査員による実地審査で、5項目それぞれのトップが決まる、というものです。
ネット人気大賞はあくまでも「別枠」で、また各夜市は2項目にまでしかエントリーできず、例えば六合夜市は「フレンドリーさ」と「魅力」という項目でエントリーしています。
つまり、その他の項目で稼いだ得点は、最終判定には全く生かされない訳なのです。
し・か・し!!!
ウェブ上ではこうしたルールがきちんと説明されておらず(プレスリリースでもこのような説明はありませんでした)、夜市などの組合側でもほとんど理解できていないまま、多くの市民は「わが町を一位に!」とムダに投票に励んでしまったという事です。
観光局ではこうした批判に対して、「今回のコンテストの主要目的は、夜市について、外国人にもっと知ってもらうため。『どの夜市にはどんな特色がある』と宣伝する時に、今回のコンテストが生きてくる」と説明しています。
う~ん・・・それならば尚の事、もっと目的に沿った手法や広報があったのではないかなぁ。。と思う「外国人」の方は少なくないのではないでしょうか??
とは言うものの、何はともあれ、この数週間の間、台湾の多くの人たちが、「わが町の誇り」をかけて頑張った事にはとても大きな価値があると思います。
台湾の庶民文化・夜市のパワーの秘訣は、地域に密着した人情あふれるこうしたところにあるのかも知れません。
総合判定の結果は、8月末に観光局の公式HP上で発表されます。今回の投票に参加してくださった皆さま、ありがとうございました!
上からの官製キャンペーンという事で少々突っ込みどころはあったようですが、そもそも夜市の魅力とは、下からの「自然発生的に成立した庶民文化」です。
今回の十大夜市はもちろんのこと、台湾各地にある大小さまざまな夜市にはそれぞれ異なる特別な魅力があります。
皆さま、機会があったらぜひ、台湾の夜市を楽しんで、台湾の真髄に触れてみてください!(華)
こんな屋台もある、子供にはたまらない!
家族と、友人と、恋人と、そして一人でも楽しめるのが台湾の夜市!
>ファイヤー・ホットドッグ
>エリンギ焼き
これは是非とも食べてみたいです。
すごく、美味しそうです。
>すでに60年以上の歴史を持つ士林夜市は、「高雄の不夜城」として、南部のシンボル的存在を誇ってきました。
文脈からみて、「六合夜市」?
>一人で何回も投票可能な方式
サーバが落ちなくて何よりです。
暑い夜のそぞろ歩き、台湾は安全で皆さん好印象でしたよ。
これは他の国には無い良いところです。
まず本屋に行き、日本語と下手な英語で地図を買いそれから散策に出かけました。
次回は高雄の夜市にも行ってみたいです。
では
高雄に住んでいますが、全然、この投票の仕組みをわかっていませんでした。
なんかやってるなとは思ってましたが、まさか一位になるとは。
高雄の夜市、色々ありますが鳳山の青年路夜市なんかもいいですよ。たぶん、味では六合より上ではないかと… あ、六合も美味しいです。