欧州連合（ＥＵ）のユーロ圏１７カ国の首脳会議が２３日にブリュッセルで開かれ、欧州の政府債務（借金）問題を解決するため、欧州金融安定化基金（ＥＦＳＦ）の再拡充策の具体策作りを急ぐことで一致した。２６日にもう一度、ユーロ圏の首脳会議を開き、最終的に決める方針だ。
ＥＵのファンロンパイ首脳会議常任議長は会合後の記者会見で、「（再拡充策は）二つのモデルがあり、具体化に向け詳細を検証している」と明らかにした。
ＥＦＳＦは、財政不安に苦しむ国や資本不足になった銀行を支援するための仕組み。これまでの協議では投資家が買った国債に損失が出た場合、その一部をＥＦＳＦが保証する案が有力になっている。損失の一部を保証することで投資家に国債の購入を促す狙いだ。
これに加えて、国際通貨基金（ＩＭＦ）から資金を受ける方法で、ＥＦＳＦの規模を大きくする方法も検討されているとみられる。ファンロンパイ議長は「二つの案を組み合わせる可能性もありうる」とも述べ、より効果を大きくするための道を探っているとした。
ユーロ圏各国は２３日にＥＦＳＦの機能の再拡充で大筋合意しており、具体策作りが課題になっている。（ブリュッセル＝寺西和男）
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