イタリアの風に吹かれて ~con te partiro~

前世(かこ)から未来(いま)へと紡がれし時の記憶
あなたと交わした約束の欠片を辿る遥かなる愛しき旅

15年前の今日か明日に産まれたミーシャを偲んで

2015年07月30日 00時00分00秒 | しっぽのついた可愛い大切な家族




15年前の秋、生後3ヵ月の雄猫を家族に迎える為

知人からご紹介頂いた鎌倉に住むあるご夫妻を訪ねました。
音の響きや彼の雰囲気から名前はミーシャと名付けました。
ご夫妻によると2000年7月30日か31日に生れたということでした。
このお宅で産まれた飼い猫にも関わらず、誕生日が微妙なのは
このお宅は多頭飼のお宅ということもありました(笑)

初めましての時、3兄弟はくっついてケージの中で眠っていましたが
茶トラ白の仔猫だけがおもむろに私の所に駈け寄ってきてくれました。
この仔がミーシヤです。
元飼い主さんから希望を聞かれた時、茶トラ柄でしっぽの長い仔が
と、お伝えしたのですがミーシャは当に思い描いていた通りの仔でした。
他の2匹の仔は黒縁に白や雉トラでミーシャとは全く違う柄の仔でした。

ミーシャは人生で初めて一緒に暮らした猫でした。

ミーシャは気品があって、賢くてとても優しい穏やかな仔でした。

彼から数え切れないほど多くのことを学び癒されました。

種が異なり 血も繋がっていませんが
無条件に愛するということを教わりました。
大切な存在でした。
大切にしていました。

12歳と4ヵ月の猫生・・・

ご縁を頂いた時からミーシャは20歳以上
生きるものと思いこんでいました。

亡くなる当日の朝、何となくだるそうな様子で
少しよろけながらも自力でトイレに入り用をたし、
そのあとは、大好きだったお風呂場に向かい
ジャンプして蓋の上に座り、箱座りをしじっとしていました。
呼吸の様子、その音が昨日と違うな・・・と思ってから6時間後、
私の腕の中で息を引き取りました。

亡くなる数十分は呼吸が乱れ苦しそうでしたが幸いだったのは
5時間あまりは 呼吸を整えようとじっとしていましたが
窓から大好きな庭を眺めたり、数十分の間 穏やかに眠ったりして、
見るに堪えない・・・ということもなく
穏やかに最後のひと時を過ごせたように思います。
彼のこの世での最終日は祝福されたような美しい晴れた日でした。

冬でなければお風呂場にいさせてあげるのも
よかったのかもしれませんが、1時間程私もお風呂場に入り
椅子に座り彼を見守っていたのですが
やはりとても寒いので 抱っこをして日の当たる布団を敷いた、
彼が居る事が多かった掘り炬燵のある畳の部屋に連れてきました。
時間が経つにつれ息がハァハァし辛そうでしたが、
撫でながら声をかけることしか出来ませんでした。
涙がとめどなく溢れました。

最後と思われる時、引きつけのような呼吸を
何十回とするミーシャの様子がいたたまれず、泣きながら
天井を見て神様に何度も「この子を神様の元におかえしします」と言い
頑張り続けるミーシャにも「ミーシャ、もういいよ、どうも有難う・・・」と
何度も声をかけましたが それでも彼は呼吸をし続けました。
最後の一呼吸まで 生きることを諦めませんでした。
実に立派な猫生でした。

私は20歳以上生きると思いこんでいました。

昨日までとは異なる様子にもしかしたら・・・がよぎったこの日、
彼の生き様を残しておこうと思いました。

亡くなる瞬間までの6時間、ハンディカムを三脚に設置し
彼の最後の数時間を録画しました。

息を引き取った瞬間身体からスッと力が抜け首がクタッと垂れました。
お別れはすごく哀しかっけれど、命の灯が消えるその瞬間に
立ち会わせて貰えたことを本当に本当に有難く思います。
命とは あたたかです。

ミーシャと出逢う数年前にいたジャンガリアンハムスターの
アヴィニオンもやはり私の手の中で亡くなりました。

ミーシャが元気な頃からぼんやりと思っていたことがあります。
それは、いつか別れが来たら私はきっと
ペットロスになってしまうだろう・・・ということでした。
自分でも意外でしたがペットロスにはなりませんでした。
1年間 闘病生活を送り 抗癌剤を飲んでいましたが、
お骨は崩れることもなく それはキレイで
不謹慎な書き方かもしれませんが、
しっぽまで全て綺麗に残ったお骨を見て私は感動しました。

15年前の今日か明日 彼が生れた日です。
毎年、命日同様、彼の産まれた日もまた思い出すのですが
今日は日付が変る前から気になっていました。

ミーシャが亡くなってから2年半が経ちますが、
最近 ミーシャに一目でもいいから逢いたいなぁ~と
思い 涙がホロリとこぼれることがあります。

ミーシャ亡きあと 半年も経たない中、思いがけず
新たな仔のお話しを頂きました。数時間色々なことを考え
迎えることを決めたその仔はお話しを頂いてから僅か2日後に
わが家にやってきました。
ジャンガリアンハムスターのアヴイちゃんの柄に どことなく似ている
その仔の名前はイタリア語で光を意味するルーチェと名付けました。

ルーチェと出逢う何年も前、私は女の子が猫と心通わし
元気になっていく、という物語を書いたのですが、
今年、クローゼット内を片づけている時 
懐かしいその作品が出て来たので読み返すと
あらっ!!と 驚きました。
なんと、その猫の名前は光だったからでした。

ルーチェは私の心を和ませ 多くの希望を抱かせてくれる
当に光そのものです。


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