

皆様、こんにちは。
寒い日が続きますが、日差しは徐々に暖かくなってきた様な気がしますね。
今回のラボ便りでは、受精卵(胚)の培養についてお話します。

体外受精・顕微受精を行った後の受精卵(胚)は、
ディッシュという小さなお皿の中に培養液の中に入れ、
インキュベーター(培養器)内で3~5日間育てます。
培養液は、女性の卵管液の成分と等しくなっております。

主な成分は、
無機塩類や、ピルビン酸・乳酸、グルコース、アミノ酸等です。
胚は、成長時期によって必要とする栄養素が変わります。
分割期(受精してから0~3日目)の胚はピルビン酸と乳酸を必要とし、
胚盤胞へと成長が進むとグルコースを必要とします。
胚は、発育段階に応じた適切な栄養素を培養液から取り入れ、成長します。

また、インキュベーターは、
酸素・二酸化炭素・窒素・温度の状態が女性の卵管・子宮と同じ環境になるよう、
常に保たれています。

また、ディッシュを入れる場所は、
患者さんお一人お一人で分けられるようになっており、
胚は個別管理されております。
胚は、インキュベーター内のガス環境変化や、光によってストレスを感じます。
培養室では、胚にとって最適な環境が保たれるよう、
インキュベーターの管理に細心の注意を払っております。
皆様が胚を子宮に迎え入れる日まで、大切にお預かりさせて頂きます。
何かご不明な点がごさいましたら、スタッフまでご相談下さい。