rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

選挙率の低迷に思うこと

2012-12-19 12:07:26 | 随想たち
今回の衆議院選挙の投票率は、最終的に戦後最低の59.32%となった。
前回にも増して、大切な選挙であったのにもかかわらずのこの結果に、ただの無関心では済まされない深い失望感をみたと思う。

自民党の腐敗があらわになってきた約20年前、連立政権が誕生した。
それからというもの、選挙が終わってすぐさま、野党のみならず与党側でさえ、首相や大臣などの粗探しに足の引っ張り合い、政権交代を叫び始める。
自分たちの本来の使命などそっちのけで、次の就活に余念がない。
国益と国民のために、議論を戦わせ、より良い妥協点の模索などしていないように、我々の眼に映る。
マスコミも、視聴率稼ぎと、自分たちが世論をリードしていくとばかりに、自分たちの都合が良いように政治家たちの言動を切り取って垂れ流しているにしても、ひどすぎる有様だ。

かつて若かった頃、政治家の汚職などで選挙で投票すべき政治家はいない、または、一党独裁の長期政権に不信感を募らせ、選挙に行ったことがなかった。
しかし、次の未来を担う子供を得たときから、もう一度選挙について考え、義務と責任をむざむざ放棄するのは罪と思い直し、選挙に行って投票するようになった。
ほとんどの場合、自分の一票は無駄死にとなる。
でも、断固たる意思表示なのだ。
もし、政治家などに幻滅していて投票に行かない人が、死票とわかっていてもその一票を投じることによって、いや、だからこそ、未来を変える力を発揮すると思うのだ。
自分がマイノリティーと自覚しているから、どうせ投票しても無駄と思っているはず。
今回、あと20%の人たちが投票していれば、また違った結果になっていたかもしれない。
どんなに信用できない政治家であっても、国民がきちんと選挙に行って権利を行使しているとわかれば、少しは襟を正す可能性だってある。
常に関心を持ってみられている、これが腐敗への予防法だと考える。
結果を性急に求めてはいけない、5年、10年は忍耐強く眼を開いて監視していくのだ。
我々一人一人が変わらなくて、どうこの世の中を変えていけるのだろう。