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育児日記、たまに音楽話 、2010年に空に還った娘18トリソミーの娘について

火葬場

2010-07-20 14:25:09 | Weblog
火葬場に到着すると、棺ごと機械にのせて最後のお別れの部屋に入った。

順番にお焼香をして、みんなお別れをした。ここで三つのお人形のうち一つを棺にいれ、二つは手元に残した。詩ちゃんがいつも触っていて、鼻水とかもついてて染みになってて、おまけになんだか詩ちゃんに似てて… 私の勝手でとっておきたかった。


次の部屋に行くのは通常一人らしいが、お子さんなので二人いいですよと言われた。

奥に火葬炉があり、パパと二人でかかえてのせた。

係の人に「もう一度開けていいですか?」と聞いてみたら、いいですよと言われたので、一生懸命爪先立ちして顔に顔をつけて「大丈夫だからね。こわくないからね。」と言った。
冷たいおでこの感触を自分の中に刻み込んだ。忘れたくない、二度と触れることのないこの愛おしい肌…

エレベーターのような扉が閉まり、旅立っていった。

待機する部屋へ歩き出したら、喪服が白く汚れているのに気付いた。私が台にへばりついていたから…


待っている間はお菓子をつまんだりした。


呼び出しのアナウンスがあり、みんなでお骨をひろって壷におさめた。お兄ちゃんが大きな骨を拾いたがった。


小さくなったうたちゃんを家に連れて帰ってきた。ベビーベッドをたたんで祭壇を置いて、詩ちゃんの居場所を作った。


なんか、そこにいるみたい… ていうか、きっと いるね。

葬儀

2010-07-20 13:41:29 | 18トリソミー
6月30日

無情にも朝がきた。 親や兄弟が来て葬儀の前に「おとき」を食べた。

葬儀が始まると本当にお別れが来たなとまた悲しくなった。 途中でお兄ちゃんがたまらず泣き出した。「うたちゃんに生きててほしかったー!」と言って泣いた。今までで一番しゃくり上げるくらい泣いた。

本当にそうだね。 生きててほしかったね。
さりげなーく止まったメリーを回してくれたり、妹を思ってくれたもんね。

最後に参列して下さった皆さんにパパがお礼の挨拶をした。 最後に涙がにじんできたらお兄ちゃんが私のハンカチを取ってパパに差し出した。優しいね。


最後に皆さんがお花を入れてくれた。詩ちゃんがお花に囲まれて嬉しそうだった。
詩乃の大好きなメリーも金属の部品以外をいれた。誕生日に家族で撮った写真も年賀状に使った着物の写真も入れた。病院の保育士の先生と看護師さん達が作ってくれた七夕飾りも入れた。幼稚園のお友達や病院で友達になったママさんからたくさんのお手紙も…詩乃に指輪をはめてくれた女の子もいた。

 三つ編みの毛先のクルンとしたところをはさみで切って紙に包んだ。爪も切りたかったけど短かったから諦めた。

出棺… 霊柩車はやめていつものパパの車にのせた。火葬場に向かう車の中でも蓋をあけて話していた。

いつまでも、よしよし…って撫でていたかった。
窓から大学病院が見えたから詩ちゃんに話しかけた。「さようならだね。がんばったね。」