♪りなりり日記♪

莉夏ちん(6歳)と莉々ちゃん(4歳)の成長記録と家族の日記

フォンタン評価心カテ

2009-11-02 | 心臓カテーテル検査
10月28日(水)から30日(木)まで、心臓カテーテル検査の為、S県立こども病院へ行ってきました。

病棟の看護師さんより、「今回は大部屋が満床の為、差額ベッド代なしで有料個室(シャワー・トイレ完備)へ入っていただくことになるんですが、お母さんも一緒に泊ってもらえますか?」と言われ、2泊3日、私も莉々ちゃんと同じ病室に寝泊まりすることになりました(パパは仮泊室泊)。
いや~、これは本当に助かった!
だって私、風邪で鼻水ブーブーだったから(ないしょ)
大部屋でブーブー鼻かんでたら病棟追い出されちゃうもんね。

個室入室後、莉々ちゃんは明日の為のルート確保、また採血やCTなどの検査に行き、私達は担当医から明日行うカテーテルの方法やリスクについてのお話を聞くことに。
担当医からの話はすぐに終了したのですが、外来が混んでいるとかでなかなか検査が始まらず、気が付いたら3人で個室のソファーでお昼寝してました~。
トイレの為にいちいち病棟を出ないで済むし、ゴロ~ンと横になれるソファーもあるし、なんだか個室っていいなぁ・・

 
18時前。やっと検査が終わり、大好きなお絵描きをして遊ぶ。
何を書いてるのかな?「パパと~、ママと~、りなちゃんと~、りり!」だって。


この日の夕食はちらし寿司~!


慣れない場所なので、夜はなかなか寝付けないで愚図るかな?と心配したのですが、私がシャワーを浴びている間もおとなしくひとりで遊んでくれていたし、寝るときもいつも通り「おやすみ~」と言って電気を真っ暗に消したと思ったら、すぐにグーグーと寝息が聞こえてきたのでホッと一安心。
看護師さんが処置をしてる間も、「どうにでもしてくれ」みたいに大の字になっておとなしくしててくれるし、今回の入院では本当に莉々ちゃんの成長をしみじみ感じることができました。


29日(木)カテ当日


朝8時。「はよー!」よく眠れたようでご機嫌


8:45 検査へ出発
12:00 終了→担当医より説明

右肺動脈になぜかカテーテルがうまく入らなかった為、右動脈圧の計測が今回できなかったそう。
静脈圧は13~14でOK(16以上は×)。
その他、気になる血管(造影剤が入っていかない血管)が一部あったが、特に心配するようなものではなさそうだとのこと。
念の為、他の先生にも意見を聞いてみるそう。
全体的には問題なしで、うまくフォンタン循環が成立していると評価をいただきました。

こちらの病院では、こういった状態の良い子でも、最低5年を目安に再度カテーテル検査を実施しているとのこと。
理由はもちろん、「実績がほとんどない為」。
日本で一番の症例数を誇るこの病院でも、莉々ちゃんのようにパッチと人工血管の併用という術式を採用した子は3人しかいないし、それもごく最近のことなので、数年後、数十年後にどうなるかというのは誰にもわからない。
やはり、定期的な検査は必要なのです。

この後莉々ちゃんは6時間の絶対安静の為、手足をベッドに拘束され、30分毎の検温&血圧測定。
大変なのは、実はこれからだったりするのです。。

 
カテ終了すぐ。体温が低いとのことで、毛布などで保温中。手足はベッドにガッチリ固定。


13:00 目が覚める。


少し泣いたが、麻酔が残っていたようですぐに眠った。

その後も目が覚めて、泣いて、寝る・・を何度か繰り返す。
泣きが激しい時にお茶をあげたが、「いらない!!ママ抱っこちて~!!!」と怒りまくり
当たり前だけど、ベッドに拘束されているのが相当嫌な様子。

お腹が動いているのを確認する為に、目が覚めたらまずはお茶をあげ、30分様子を見て嘔吐が無ければ次はゼリーをもらえるんだけど。。

その後、泣き疲れて眠り、数時間後に起きた時、なんとか水を飲んでくれた莉々ちゃん。


17:20 ゼリーをもらえて笑顔~♪「おいちー!」


と思ったら、ゼリーがなくなった途端にご立腹!「ママ抱っこちてーーー


18:00 6時間の拘束が解け、ホッと一息の莉々ちゃん。お着替えタイム


ゼリーも吐かなかったので、その後はいつも通り夕食を食べ、21時に就寝。
ママも一緒に早寝。。


30日(金)、無事退院!

とにかく、術後の経過が順調で良かったです。
次回の外来で今回受けた検査の詳細を聞き、その後は東京の病院に転院することになります。
東京のS病院の担当医師、あまり良い印象がないんだけど大丈夫かなぁ・・?

最後の受診になるであろう次回外来は、11月20日(金)。
いいお天気になるといいなぁ

フォンタン前評価心カテ・退院

2008-09-28 | 心臓カテーテル検査
9/26(金)退院日


10:00 病棟へ入ると、プレイルームに見覚えのあるベビーカーが。
行ってみると、いました莉々ちゃん。
看護師さんと保育士さんに遊んでもらってました。「さっきまで太鼓叩いたりしてたんですよ!」だって。
担当の看護師さんも「熱もなく、朝ごはんも全部食べましたよ。」と。少し元気になったのかな?

会計も済ませたので帰ろうと準備していたら、
看護師さん「今、先生カテ中なんですけど、終わるまで待っててもらってもいいですか?」と。
こちらも、先生からもらい忘れていた書類があったので、莉々ちゃんをプレイルームで遊ばせながら、待つことに・・しようと思ったら、莉々ちゃんが”ひっつき虫”に!?
遊んでおいで~と立たせようとしたら、ひしっとママにしがみついて離れない!!
中腰でママの胸に顔をうずめてそのままフリーズ!!
・・相当不安だったんだろうなぁ。。一人ぼっちの入院、ほんとによく頑張ったよ、莉々ちゃん
なんか、その必死にしがみついている姿を見て、切なくなっちゃいました。


ひっつき虫からこうやってひとりで遊ばせるまでに、かなりの時間を要しましたもう置いてかないから大丈夫だよ~。


そのうち12時になり、莉々ちゃん用の昼食もあるというので食べさせながら待っていましたが、結局先生は現れず・・(その後、院内の食堂で偶然会えました)。
もらい忘れていた書類を受取り、看護師さんにお見送りしてもらって、いざ東京へ。
帰りの高速は極めて順調!だったようで(私は寝てました~)、16時には実家に無事到着。


ただ、その後莉々ちゃんに異変が
夕飯を食べさせる為にイスに座らせようと抱き上げた瞬間、「あ、熱い!」。
熱を測ると38度!
すぐに病院に電話しましたが、本人を直接診察しないことにはどうにも判断できないらしく・・。
今はとりあえず様子を見て、熱が下がらないようなら近くの掛かりつけ医に診てもらい、コイル詰めした影響で熱が出ているのか、はたまた風邪をひいてしまったのかを見極めてもらうよう言われました。

莉々ちゃんはずっとグッタリ・・。
心配な日々は続きます。


次回外来は10月31日(金)。
循環器科の診察と、心臓血管外科より手術説明があります。


フォンタン前評価心カテ・当日

2008-09-28 | 心臓カテーテル検査
9/25(木)心カテ当日


9:30 病室へ。
朝4時が最後のミルクで、7時前にお茶を少しもらい、以降絶飲食とのこと。
水分と栄養補給の為、点滴が始まっていた。
莉々ちゃんのご機嫌は最悪泣いて泣いて泣いて泣いて・・・。あやすこっちも大変。。
抱っこしたり、ベビーカーでプレイルームに連れて行ったりと試行錯誤するが、もちろんそんなんでお腹がふくれる訳はなく・・

しかも、10時の予定が1番の子のカテが遅れているらしく(莉々ちゃんは2番目)、いつになっても迎えが来ず。。
もう空腹限界!!補給した水分が全部涙に変わるので、おしっこも出ません。
その後、やっと12時半から検査開始との連絡あり。


検査待ち中。極度の空腹で泣いて泣いて泣いて泣いて・・とにかくかわいそうだった時間。


12:15 おしりからウトウトする薬を入れる。前回はこれですぐに眠気が来ていたが、今回は全く効かず、泣きっぱなしのまま検査へ。
15:00 検査終了。主治医より説明。


昨日も書いた通り、フォンタンへ進むために重要な肺の圧。莉々ちゃんは12ということで、まあまあの値だそう。
やっぱり内胸動脈に異常血管が生えていた為(しかも結構太い血管が生えていた)、3ヶ所コイルを詰めたとのこと。
プラチナでできているコイルだけど、本当に小さな物なので飛行機に乗る時に反応したりすることはないそう。
グレン手術のときに一緒に行った総肺静脈還流異常症の手術で、肺静脈の狭窄が心配されていたが、狭窄はみられなかったとのこと。よかった。

問題点としては、下大静脈の位置。
通常心臓の左側を通っている下大静脈が、莉々ちゃんの場合大きく右に曲り、さらに心臓の裏側に繋がっている。
フォンタン手術では人工血管で下大静脈と肺動脈を繋ぐのですが、なにせ心臓の裏につながっているため、そこをどうやって繋げるか・・。
場合によっては心臓の中に人工血管を通すこともあるそうなのですが、そうした場合、人工血管の外側(=心臓の中)に血の塊ができやすく、最悪それが身体のあちこちに飛んでしまい、例えば脳に飛んでしまったら脳梗塞になる・・などの危険があるのだそう。
どういう方針にするかは、今後心臓血管外科の先生と検討するとのこと。

そして気になっている体重のこと。
フォンタン手術を受けるには、体重8kgがギリギリセーフのライン。
大人になっても対応できる太い人工血管を入れる為には(でないと大人になってから人工血管のサイズが合わなくなり、再度手術する必要性がでてくる為)、体重が増えるまで少し待つという選択肢も。
ただ、今回も異常血管が生えていたし、また手術を延期している間に生える可能性は十分考えられるので、できるだけ身体を大きくしてからがいいのか、それとも風邪が流行る時期も考慮し、速やかに手術してしまうのがいいのか、その見極めも重要だとのこと。


検査後の莉々ちゃん。これから21時頃まで手足はベッドに拘束される為、なるべく麻酔から覚める時間が遅いように祈る。


15:10 全身麻酔で挿管していた為か、突然激しく咳込み、麻酔から覚める。
しばらく食事はもらえないから、できるだけ長く眠ってて欲しかったのに~。

16:00 お茶をもらえた。あっという間に飲み干し、足りないと激怒!
あまりに機嫌が悪いので、看護師さんが「気が紛れるかな?」と、気を遣ってテレビを持ってきてくれた。感謝


至れり尽くせりの、お姫様扱い。


16:30 お茶で吐かなかったので、ゼリーをもらう。これを食べて問題なければ食事の許可が出る。
いないいないばぁっ!のビデオを観ながら、ゆっくりと食べる。少しでも長い時間持たせるために、本当にゆっくり、チビチビと。


ゼリーつるんと飲み込むと、すぐに口が開く。


食べ終わっちゃったギャン泣き中。


17:00 やっとやっと食事OKに!ただし、半量のみ。なのでこれもゆ~っくり、チビチビと。




18:00 半量だけど満足してくれたらしく、すぅ~っと眠りに就く。長い1日が終わった・・。




身体に異物(コイル)が入った為、今夜は発熱に注意して、発熱すれば退院は延期、問題なければ明日予定通り退院となります。


フォンタン前評価心カテ・前日

2008-09-28 | 心臓カテーテル検査
今回の心臓カテーテル検査は、次に行うフォンタン手術が行えるかどうかを評価するための検査。

フォンタン手術とは、莉々ちゃんの病気がわかってからずっと目標にしてきた手術で、根治手術となる。
根治手術・・とは言っても、心臓を私達と同じ形状(二心室・二心房)にするということではなくて、莉々ちゃんがこれから先も元気に生きていけるように、言ってみれば莉々ちゃん用に”改造”する手術。

正常な心臓は、酸素を全身に運び酸欠になった青い血が右心房に集まり、右心室のポンプの力によって肺に流れ、肺で酸素をいっぱいもらった赤い血が、今度は左心房に還流し、左心室のポンプの力によって、また全身へと流れていく。
だけど莉々ちゃんは単心室のため、心臓の中で青い血と赤い血が混ざり合い、その酸欠の血が全身に送られてしまい、比較的軽度ではあるがチアノーゼを引き起こしている。

その為、3月に行ったグレン手術にて、まずは上半身からの血が戻ってくる血管(上大静脈)をつなぎ替え、心臓を介さないで直接肺に流れるように改造。
そして次に行うフォンタン手術にて、今度は下半身から血が戻ってくる血管(下大静脈)をつなぎ替え、同じく心臓を介さないで直接肺に流れるように改造する。
そうすると、肺で酸素をいっぱいもらった赤い血のみが心臓に還ることになり、心臓内で青い血と赤い血が混ざり合うということが起こらなくなる=チアノーゼも無くなるということなのだ。


。。。。。。。。。。。。。。。。

9/24(水)入院日


9:30 病院到着。受付を済ませ、病棟内に病気を持ち込まないよう、感染予防の診察をしてから病棟へ上がる。
11:00 身体測定をして、病衣に着替え。いつもと様子が違うということを察したのか、何をするにも号泣。

身長:70.2cm  体重:7940g
体重・・、昼間にミルクを飲んでいないためか、測る度に減っている・・


検査前の莉々ちゃん。お絵描きをして、自画自賛の拍手~


その後、点滴のルート確保と採血をするため、泣きながら看護師さんに連れられて行く。
トリクロを飲み、レントゲン、心電図、心エコーなどの検査へ。
私達は、主治医から検査説明を受ける。


・フォンタンへ進む為に最も重要なのは、肺動脈の血圧(15以下が望ましい)。
前回は足の付け根からカテーテルを挿入したが、肺の評価をする為、今回は足の他に首からも挿入する。

・チアノーゼのある子は、血管が酸素を求めて勝手に新しい血管をニョキニョキと作ってしまうのだそう(側副血行路)。今回のカテで異常血管が見つかったら、そこにコイルを詰めて塞ぐ血管塞栓術を行う場合も有。

・全身麻酔にて検査。生命の危険性は1/3000。

・検査時間は2~3時間。コイル詰めをする場合は多少時間が掛かることも。

・検査後、6時間の拘束(動くと出血するので、手足をベッドに縛り付ける)。

・食事(ミルク)は明日の朝4時が最後。検査開始4時間前までならお茶は飲める。



14:00 病室に戻ってきた莉々ちゃん。よく寝ている。



14:45 眠りから覚める。すぐに起き上がってベッドの上を歩きだすが、まだ薬が残っているためか、フラフラの千鳥足。酔っ払いベイビー
その後、最初はオモチャでなんとかご機嫌を取っていたものの、手には変なの(点滴のルート)付いてるし、眠いし、お腹空いたし、暇だし・・で、かなりイライラモード


これ、ジャマなんですけど


ベッドでのご機嫌取りに限界を感じ、パパがベビーカーで病棟内のお散歩に連れて行く。やっと寝る。・・が、ちょうど寝た時間が運悪く夕食タイム。
検査で昼食抜きだった為、看護師さんが「食べさせた方が・・」と。
「えぇ~(絶対起きないよ~)」と思いながらも仕方なく食堂へ連れて行き、おかゆのスプーンを唇に当ててトライしてみたけど、もうグデングデンに深い眠りに落ちていたので、案の定やっぱり無理。諦めて病室へ戻り、ベッドへ寝かせる。

夕食が下げられてしまう18:00になっても起きなさそうだったので、特別に売店で買った食べ物の持ち込みが許可される(売店が閉まる前に急いでヨーグルトを買いに走る)。

18:30 自宅から持ってきてたスティックパン、ヨーグルト、たまたま持っていたレトルト離乳食にて夕飯を済ませる。やっとご機嫌も治り、ホッ


食後の莉々ちゃん。やっと落ち着きました。


明日の検査、莉々ちゃんは2番目のため、10時前に病室へ行く予定。
ちなみに仮泊室、空室ありました!よかった


心臓カテーテル検査

2007-12-06 | 心臓カテーテル検査
12月3日(月) 入院日

<処置> 身体計測、採血

<検査> 胸部X線、心電図、心エコー 他

<家族への説明> 病状説明、検査説明




左腕は点滴、右手の指には酸素飽和度を測るモニター(パルスオキシメーター)が着いています。




パルスオキシメーター


10時、予定通り入院。莉々ちゃんはすぐに検査へ。

私達は、先生達から明日の検査についての説明(伴うリスクについてなどの説明)を受けました。

・全身麻酔をし、呼吸を止めて検査をする。
・カテーテルが血管を突き破る恐れがある。
・不整脈を起こす危険性がある。
・検査後は傷口からの出血を防ぐため、動かないようにヒモや板などでベッドに固定する。
・造影剤を使用して血管の様子を見る etc・・


驚いたのは、全身麻酔をして「呼吸を止めて」検査をすると聞いたこと。

「呼吸を止める」なんて、そんなことをするんだ。。なんだか怖い・・。


あとはとにかく、血管を突き破って出血するなんてことのないように!!と祈る私。。




12月4日(火) 手術日

<治療・薬剤> 前投薬、輸液

<検査> 心臓カテーテル検査、CTスキャン

<安静度> 検査後床上安静6時間

<食事> 検査前絶飲食

<家族への説明> 簡単な検査結果説明




12時、面会に行った時の莉々ちゃん。新たに足にも点滴が。




絶食のため、朝6時が最後のミルクだったにもかかわらず、10時に白湯をもらったそうで、結構ご機嫌でした




「抱っこしてもいいですよ~」と言われたので、早速パパが抱っこ。結構首がしっかりしてきました。



前の検査が押して、13時半の開始予定が1時間程ずれる。

14時20分 カテーテル検査へ出発。パパとママはエレベーターまでお見送り。

17時30分 検査終了。検査結果の説明を受ける。


●上大静脈を心臓を経由しないで直接肺動脈につなぐ手術を「グレン手術」、同じく下大静脈を直接肺動脈につなぐ手術を「フォンタン型手術」と言うが、莉々ちゃんにはこの≪下大静脈≫がほとんど痕跡程度にしかないことが判明(下大静脈欠損)。

その代りに≪奇静脈≫という血管が主に通っているが、この血管は心臓に還っているのではなく、上大静脈につながっていることがわかった(奇静脈接合)。

また、奇静脈は途中で枝分かれしており、その細い血管が心臓に繋がっていたり、肝臓から出ている静脈(肝静脈)も心臓に繋がっているので、その血管達をどうするかも要検討(今は細い血管でも将来的に太く成長する血管なので、残しておくことはしないらしい)。

ちなみに、この下大静脈欠損という症状は特に多脾症候群に多くみられる症状らしく、莉々ちゃんのこの場合のように、無脾症候群と多脾症候群の両方に位置する中間型のケースは「心房内臓錯位症候群」と称されるそうで、非常に稀な例とのこと。


●肺静脈の還り方も特殊。肺で酸素をもらった赤い血液は、通常(単)心房へ戻り、(単)心室へ流れ、心室のポンプの力で全身に送り出されるが、莉々ちゃんの肺静脈は上大静脈に繋がっていて、そこから(単)心房→(単)心室→全身へという流れになっていた(総肺静脈環流異常症)。


●肺動脈の血圧も平均より若干高め。血管が傷みやすい。



とにかく、この検査により思っていたよりも非常に複雑な心臓なのだということがわかった。

奇静脈が上大静脈に繋がっていることにより、一気にフォンタンのような手術になるかもしれない。ということは、通常はグレン手術をやって血液の流れが大丈夫かをよく見た上で、大丈夫ならフォンタンに・・というように、状態を見ながら1つ1つ次に進んでいくことができるが、一気に上大・下大(奇静脈)の両方をやらなければならないのは、それだけやはり血管の状態やタイミング的に難しい手術になるらしい。

また、枝分かれして心臓に繋がっている血管や肝静脈をどうするか(塞ぐ?)という問題もある。今は本当に絶妙のバランスで良い状態を保っているので、このまま様子をみるのか、早い段階で手術に踏み切るのかなど、先生方で手術のタイミングと手術方法を検討するとのこと。




検査後の莉々ちゃん。小さい子は検査後、麻酔から覚めずに朝まで・・ってことも多いそうだが、莉々ちゃんはもう目覚めていました。
とは言ってもまだウトウト状態なので、泣き声も弱々しく。。




針を刺した右脚が板で固定され、さらにベッドにヒモで縛られています。同様に、腕もヒモで固定。
あまりのかわいそうな姿に、見てて涙が出てきてしまいました




18時15分 「ふぇぇぇ~(喉が渇いたよ~)」と泣くので、白湯30ccをもらいました。これで吐かなければ30分後にミルクがもらえます。
しかしこの白湯で一気に火が付き、「腹へったー!!」と号泣!!・・するも、すぐに寝てしまいました。




19時30分 ミルクもらえました。150ccを完飲!


本当に、本当に、よくがんばりました!!




12月5日(水) 退院日

<食事> ミルク

<清潔> 傷口の消毒

<家族への説明> 退院後の指導


10時半にお迎えに行ったら、ミルクをもらったばかりだったようでご機嫌

特に異常や発熱もなく、無事退院決定!ママは自宅での消毒の仕方などを習う。

その後いつものお洋服に着替えたら、看護師さんが「かわいいからみんなに見せに行こう!」と、ナースステーションでお披露目会開催

莉々ちゃんは、看護師さん達みなさんにとてもかわいがられていたそうです





次回外来は来年1月初旬。

今回の詳しい検査結果と、手術方法の説明を聞きに行ってきます。