ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)とグラナダ・ホームズを語る
グラナダ(NHK)版ホームズの鑑賞日記とホームズ役ジェレミー・ブレットに関する情報を発信していきます
 



今日も引き続き、ジェレミーが亡くなった翌年に行われた「偲ぶ会」についてご紹介します。

出展は、雑誌「Sherlock Holmes Gazette」の1996年Issue15からです。
タイトルは、「Cheers, Jeremy!」

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乾杯が終わると、ゲストのスピーチへと移った。残念なことに、二代目ワトスンのエドワード・ハードウィックは、出席を熱望していたのだが、その日は仕事が入ってしまった。その代わり、彼が録音したメッセージを、テープで聞くことになった。

ハードウィックは、TV界でジェレミーの演技が全面的に認められていなかったと、冒頭で語った。1993年10月のインディペンデント紙の「Underrated:The case of Jeremy Brett's Sherlock Holmes」という記事を紹介した。多くの記事がジェレミーへの讃辞を書いている中、記事はこう書いている。「ジェレミーは、コナン・ドイルの原作を正当化したにすぎない。しかし、とても上手にホームズ役を自分の物として演じ、文学のホームズに取って代わり、ホームズという神話を解き放ったのだ。著者の言葉を用いて、著者自身ですらビジュアルできなかった方法で、それに光を当てていく。私は今や、これが出来るかどうかで、素晴らしい演技か見分けている。」

次にハードウィックは、ジェレミーとの友情について語った。ナショナル・シアターで出会ってから、二人の関係は、30年以上にもなる。そしてジェレミーが、グラナダのセットでは、お茶くみの少年から上役に至るまで、すべての人に優しかったと語った。そして最後に、ジェレミーの洋服のセンスについて話した。

ジェレミーのお気に入りの洋服といえば、黒のカシミアのセーターと白のコットンのズボン、このスタイルで大抵の人は、彼だと分かった。ハードウィックがこう言った。
「ある日、スタジオに着くと、ちょうどジェレミーがタクシーから降りてきたところだった。タクシーの運転手にお金を払おうと、前に屈んだら、折り目がきちんとなったズボンのウエストバンドが、なんと足をするりと抜けて、地面に落ちたじゃないか。それから、衣装部屋までなんとかたどり着いたが、ジェレミーの笑い声は、リバプールまで聞こえそうだったよ。ジェレミーを思い出すとき、僕はいつも笑っている彼を思い出す。これ以上の讃辞は、見当たらないよ。」

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今日は、エドワード・ハードウィックが語るジェレミーでしたね。
本当は本会に出席したかったけど、出れなかったハードウィック。
テープにインタビューを入れてまで、参加してくれたんですね。
ジェレミーに対する想いが、溢れています。

冒頭で、ジェレミーはTV界に全面的に支持されていなかったとありますが、
それは、何度か言われています。
例えば、グラナダのホームズ役の演技では、何の賞ももらっていないのです。
それが良い証拠ですよね。
私は、これを人気が出すぎて、ジェレミーの演技を正当に評価できなかったのではないかと考えています。
というか、あれだけ素晴らしい物を世に出したジェレミーに、何の賞も贈らないとは、イギリスのTV界はおかしいです。
まぁ、何の賞もなくったって、いまだに世界ではこうしてホームズ=ジェレミーとなっているのですから、
別に賞にこだわらなくてもいいのですが。

それにしても、ジェレミーに対してマイナスな記事なのかと思いきや、全然評価されてますね。(もしかして、私の訳が違うのでしょうか)
ジェレミーの演技って、ドイルの原作をそのまま映像化したことなんですが、
誰も原作通りには、作ったことがありませんでした。
それって、ホームズを正しく理解できる人がいなかったんですよね。
ホームズというある種、神話のような存在を、ジェレミーは正しく理解し、自分の物にし、見事にビジュアル化しました。
本当に偉業だと思います。

最後に、お茶目な話が載っていましたね!
まぁ、ズボンがずり落ちてしまったのね、ジェレミー(笑)
なんて、かわいいんでしょう♪♪
このエピソードは、時々ハードウィックが語ってくれていますが、
二人で大笑いする姿が目に浮かびます

ハードウィックには、笑顔のジェレミーがいつも思い浮かんでるんですね。
病気で辛いことも沢山ありましたが、笑顔の溢れていた人生だったんだなぁ、と読んでいて嬉しくなりますね。

次は、デビット・バークです。次回も読みに来て下さいね。


昨日は、更新できずにすいませーん。
昨日は、体調悪い中、旦那の仕事関係でバーベキュー・パーティに出席し、気疲れして帰ってきたら、息子と一緒に気づいたら朝まで爆睡・・・。
すいませんでした。

次は、木曜日に更新予定です♪

素敵なコメントを沢山有り難うございます!
皆さんと一緒にこの「偲ぶ会」に出席している様です!有り難うございます!!

りえ(rie_002@goo.jp)


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コメント
 
 
 
心配してました (bonchan)
2008-09-17 08:23:40
もう、体調の方は大丈夫ですか?
ジェレミーは、何の賞ももらえなかったとありましたが、没後13年たっても忘れられるどころか、新しくファンになる人もまだまだいると思う(現にワタシ)
それって、すごいことだなっと思っています。ジェレミーの輝きは、決して失われることなくこれからもずっと、輝き続けるんだろうな。っと思っています。
イギリスのTV界が、ジェレミーに賞を与えなかったのなら、私が、ちょっと?大分?遅いけど、出逢えたことに感謝する賞をあげたいくらいです。
 
 
 
>bonchanさんへ (りえ)
2008-09-19 01:04:51
連続コメント有り難うございます!
更新遅れて、ご心配おかけしました。すいません。
もう体調は大丈夫です。
それに、今週はジェレミー追悼の大事な週間なので、休むわけにはいきません♪

本当にジェレミーが賞をもらえなかったのは、間違いだと思います。
それと、所詮、賞なんてそんなものか、とも思います。
出来レースのようなところがあって、きっと正当には評価してもらえないのかなぁと思います。
だって、ジェレミーがホームズで賞をもらえないなんて、不思議すぎますもの!

bonchanさん仰るように、大事なのは、賞より、私たち視聴者がどう思うか、ですよ!
おそらくジェレミーのホームズは、最高のホームズとして、この先も鑑賞し続けられるし、
みんなのビジュアル・イメージはジェレミーで決定的です。
これからも、ジェレミーは輝き続けますものね♪
 
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