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ものの見方

2005-04-04 | 日本と世界
戦前の民主主義の見方には2通りある

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A.
明治以来、日本人が作り上げた議会制民主主義は大正時代には大正デモクラシーとして花開いていて、その民主主義は現在の私たちの民主主義と、そんなに大きく違わないものです。
民主主義ですから、言論の自由があって、人々が自分たちの代表を選挙で選んで、いろんな課題を議論して、法律に作って、政策を実行していました。
成年男性の普通選挙も達成して、次に成年女性の選挙権も議題に上がっている状況でした。女性に選挙権がないのは、戦争に行かない人々=守られるべき人々だからで、国を守る義務のある男性には等しく選挙権を与える、というものでした。
この考え方は、スイスなんかも同じでした。兵役のある者に選挙権を持たせるのは。
ですから、各地で政策についての弁論集会が持たれて、話の内容や説得力があるかどうか、テレビもない時代ですから、話し合いは活発だったそうですよ。政権の交代も武力ではなく議論を戦わせて、優劣を決めていたわけで、民主主義が草の根レベルで浸透していたと思われます。


B.
明治憲法には「平等」という観念がありませんでした。
25歳以上の男性は、1925年にようやく普通選挙権を獲得しましたが、帝国議会には衆議院のほか、国民が選べない「貴族院」が存在。女性は法的に「無能カ者」とされ、選挙権もありませんでした。


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上記2サンプルは実際にネット上で見つけたものである
日本での女性への参政権の情報を探していたときに
ほぼ同時に見つけたもので興味深かったのでサンプリングしてみた

どちらも同じ事象を書いている

しかしながら、同一事象からの文章のはずなのに、AとBだけを一読したときの印象は全く異なる
つまりこれは
事実に対し、恣意的な表現が、いかにイメージを作り上げるかの見本である

まず「悪の糾弾」ありきでとある事象を考えた場合
人はその背景を探求しようとはしないものなのであろうか
このような手法が教育に使用されたとき生徒は被害者であり加害者にもなりうる

http://www.geocities.co.jp/NeverLand/5533/kunitati-index.htm

偏向教育、バイアスのかかったものの見方は害である