空の色

Ricaの気まま日記と詩の世界

『恋文日和』:レビュー(バレ無)

2005-01-09 00:00:31 | ドラマ・映画(ネタバレ有もあり)
『恋文日和』
   ~全4話オムニバス形式~
■あたしをしらないキミへ
 脚本・監督:大森美香
 出演:村川絵梨、弓削智久
■雪に咲く花
 監督:須賀大観
 脚本:佐藤善木
 出演:小松彩夏、田中圭
■イカルスの恋人たち
 監督:永田琴恵
 脚本:松田裕子
 出演:玉山鉄二、塚本高史、當山奈央
■便せん日和
 監督:高成麻畝子
 脚本:岡本貴也
 出演:中越典子、大倉孝二

『恋文日和』公式サイト

[あらすじ]
・『あたしをしらないキミへ』
ある日、文子(村川絵梨)は学校の屋上で一通のラブレターを拾う。
ラブレターの差出人は構内で不良生徒で有名な増村保志(弓削智久)。
増村は同校のOG理乃(真木よう子)に一目ぼれし、手紙を書いたのだ。
全身にタトゥーを入れた厳つい見た目とは違って増村の手紙は
純粋で、真っ直ぐな想いがしたためられていた。
文子はそんな増村に思わず返事を書く。
そして二人の不思議な文通が始まるのだった…。

・『雪に咲く花』
とある新潟の奥深い高校。
神代陽司(田中圭)は差出人不明の意味深な手紙をもらう。
手紙には「消えちゃうけど、覚えていて」と書かれている。
陽司はその手紙を書いたのは学校で浮いた存在だった美少女、
宮下千雪(小松彩夏)だと気がついた。
千雪には良くない噂が絶えず、外で野宿しているとも…。
そんな千雪の心を溶かそうと陽司は千雪に返事を書くが…。

・『イカルスの恋人たち』
兄、康一(玉山鉄二)の葬儀が終わって遺品を整理していた健二(塚本高史)は
デジカメのケースの底に手紙とビデオテープがあるのを見つける。
手紙にはビデオテープを恋人に渡すよう、書かれていた。
自由奔放に生きる健二に対し、堅実な人生を歩む堅物な兄。
そんな二人は対立し、健二は兄をよく思ってはいなかった。
しかし、健二は康一の遺言どおりビデオテープを届ける。
そして恋人の玉音:ユーイン(當山奈央)に会った健二は
康一の意外な一面を知ることに…。

・『便せん日和』
表参道の手紙専門店、「てがみ屋」に勤める永野美子(中越典子)は
店の主任、鈴森一成(大倉孝二)に恋をしていた。
しかし、鈴森は毎週金曜日の夕方にやってくる、客、
杉原万里子(森ほさち)に恋をしていた。
美子は万里子に声さえかけられない鈴森に思いを伝えるようけしかける。
しかし、美子の想いは秘められたまま。
そして少しずつ思いを伝えようとする鈴森の姿を、
美子は複雑な思いを抱えながらも見守るが…。
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[レビュー]
本日、『恋文日和』を観てきました!!
とてもじんとする、素敵な映画です。

本編は4話オムニバスで、『便せん日和』をベースにその他の3つの
物語が繰り広げられます。
どれも恋する気持ちと手紙がリンクしています。
メールや電話が普及する中、こうして手紙があるのは、
手紙でしが表現できないものがあるから。
劇中で鈴森(『便せん日和』より)がそういいます。
そうなのかもしれません。
手紙でしか伝えられないぬくもりみたいなものが
表現されている映画だと思いました。

個人的に『イカルスの恋人たち』が一番大好きです。
これはとても切ないストーリーです。
堅物兄の康一の玉音への直向な想いがとても感動しました。
その康一が亡くなった事を知った玉音がビデオを見て
素直に康一の愛に応えるシーンは鳥肌物です!!
スゴイ、素敵!! 感動します(^-^)
そしてそんな康一の恋人にだけ見せる意外な一面を知った、
健二の心の変化も見所です。
劇中で聞ける玉音(當山さん)の歌声がとても切なくて
とてもマッチしています。必見シーンです!!
人を愛するって言うことは素敵なことなんだな、
大切な人がいるって言うことは幸せなことなんだなって。
そう、素直に思える作品です。
#蛇足ですが、玉山鉄二さんがとてもカッコよかったです(^-^)
 スーツ姿の堅物サラリーマン…その姿がとても素敵です♪
 そんな人が全身を使って愛を表現する、シビレマス(^-^;

次の『あたしをしらないキミへ』は、学生時代の甘酸っぱい、
新鮮な恋の気持ちを表現していて、
爽やかでとても清々しいストーリーでした。
思わず、学生時代に恋をしていた事を思い出しました。
不器用だけれど、純粋で素直に恋という物を手探りで探す、
そういう二人が表現されていました。
そんな気持ちはずぅっと忘れていたような気がします。
恋はこんなもの、なんて型にはめて、型に合わないとわからなくなる。
#でも、自分が知ってる「恋の型」なんてたかが知れてます(^^;
迷って、グルグルに絡まった糸がほぐれ出すような、
見ていて、とても新鮮な気持ちになれる作品です。

この映画のベースとなる『便せん日和』はまさに今の気持ちでした。
なので、とても共感できました。
美子はスゴク鈴森が大好きなのに、想いは伝えられないでいる。
そして、鈴森の恋の応援さえしてしまう…。
素直になれないまま複雑な思いを抱える美子。
鈴森も美子もとても見ていてもどかしい感じです。
片思いっていつだってそんなですよね。
まさにそのもどかしさが表現されています。
劇中、美子が「想いは見えないから伝えなければ意味が無い」と言います。
でも、鈴森は言葉にして、手紙を書いても出す方が難しいと言います。
伝えればいい、なんて言ってもなかなか難しいものですよね。
でも、もしも何もしないまま終わってしまったら…。
きっと後悔しますよね。
そんな風に迷っている人の背中を押してくれる作品です。

そして『雪に咲く花』、これはちょっと私には良くわかりませんでした(^^;
何だろう…、って思ってる間にストーリーが展開し、
何もつかめないまま終わってしまいました(^^;
すみません…(T-T)
どのあたりが「恋文」だったのだろう…。
誰かの詳しい解説を頂きたいです…(T-T)
でも、千雪から届いた手紙の中に花びらが入っていて、
その手紙を読んだ陽司が嬉しそうに走り出す姿が印象的でした。

片思いをしている人、大切な人がいる人、
そんな人にオススメしたい一本…。
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2 コメント

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コメントどうもでした~ (さくさく)
2006-04-30 23:31:44
手紙のよさを再認識させられる映画でした

好きな人がいれば手紙出せるのになぁ・・・・

では~
返信する
淡い気持ちになれました(^^; (Rica)
2006-05-03 01:40:36
★さくさく さん

こんばんは☆彡

気持ちを伝えるのに手紙って遠まわしのようで、たくさん正直に伝えられる強い見方のようで。

改めて気持ちを伝えるっていうこと自体の大切さを感じました。

手紙はいまやメールに取って代わられていますが、手紙の温かみを感じられましたよね(^-^)



コメントありがとうございます☆彡
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