光すら届かない
暗い海の底に沈んでた
何にも無いとこで
見えるはずなんてない
水面を見つめて
苦しみと悲しみに囲まれて
たたずんでいた
「自分で作った闇から出ようとしなければ
結局 どこにも行けないんだよ」
そんなことも知らずに
絞り出した悲痛な小さな声に
反応した誰かの鼓動にふれたら
気が付いたんだ
ひとりで戦ってるわけじゃないってこと
側に誰かがいてくれること
声を出して叫べば
誰 . . . 本文を読む
壊れてしまってもまた
最初から作り出せばイイ
この世界に永遠に
変わらないものなんて
ないんだから
小さな緑色のブローチ
二人が笑った写真
青い石のついたペアリング
大切に守り続けてきたその両腕は
いつしか傷ついてしまったけれど
キミはそんなに悲しまなくていいんだよ
新しい命はどこからともなく
生まれ行くものなんだから
この世界が砂粒が溢れるように
朽ち果ててしまう前に
何度も壊れて作っ . . . 本文を読む
大きな夢は諦めて
小さな夢をたくさん叶えて
僕は僕が"イキテイルコト"を
確かめたかった
ダルメシアンが飼いたいとか
2LDKの部屋に住みたいとか
時が小さく刻むように
そんな風に夢を積み重ねて
僕には大きなことなんて
何にも出来ないから
「ちっぽけでもいいからさ」
なんて自分で自分を励ました
僕は大した人間じゃないんだ
それでもこんな僕が癒せる人が
この世界にいるのなら
ココにいるのも悪 . . . 本文を読む
完全無欠なものなんてない
完全に綺麗なものなんてないんだ
キレイなものもあれば
汚れたものだって
あちこち転がってるさ
僕の生きてきた世界にも
キレイなものは隠れていて
いつだって汚れたものの影にあった
汚くったてかまないよ
キラキラした物がそこにあるのなら
そうさ、宝探しにはちょうどいい
振り返った時に思い出すのが
いつも汚れたものばかりで
全てに悲観したとしても
ほら、そこにキミは . . . 本文を読む
僕はここで待ってるんだ
温かい雨
暖かい風
眩しい光を
この時期になるといつも
キミは教えてくれるね
そして ゆっくりと背伸びして
僕は空を見上げる
ほら、もう直ぐそこに
春の足音が聞こえる
僕にもキミにも
今年も新しい春が訪れる
. . . 本文を読む
逃げてしまいたい
この世界から
全ての繋がりを持つ
この場所から
いつも丁寧に、用心深く
糸を紡いできたつもりだったけど
それはいつの間にか絡まって
もう、元には戻らなくなってたんだ
それでも、なんとか進むために
私は結び目を切って、
新しく繋ぎ直して
忘れられない何かを
ここへ置いて行く
大事なものだったかもしれない
そうでなかったかもしれない
けれど、それは今はわからないまま
私はこの . . . 本文を読む
何もかもを真っ白にして
世界が静寂に戻った時
誰かがそっとささやく…
「白は終わりを意味する」と
そして「それは別の何かが
始まるときでもあるのだ」と。
全てが生まれ変わるその瞬間は
きっと 私にも訪れて
何かを捨てて
別の何かを手にするのだろう
そして、迎えるべき
新しい出発の日には
私も真っ白な羽根に包まれて
遠い空の向こうへ
飛んでいきたいと願う
. . . 本文を読む
真っ青で何も無い
澄んだ空気の先は
手が届きそうで
届かない世界
いつもより乾いてて
何よりも純粋で
どんなものも
許されるような広い心
何も無いからこそ
その青の世界に
溶け込んでしまいたいと
私は爪先立ちに
なるのかもしれない
. . . 本文を読む
新しい扉を開いて
新しい世界に飛び出て
私は新しい旅に出る
始まりは小さな部屋
真っ白で何も無い
小さな部屋
全てがそこから始まった
私だけの小さな隠れ家
飛び立つツバサを温めてくれる
私だけの安息の地
そして 今
この小さな隠れ家を飛び立って
全く新しい世界へと
私は旅立とうとしている
これからは違う
もう一人じゃない
必ず誰かがいてくれる
けれど、忘れない
隠れ家だけにあった安ら . . . 本文を読む
いつも側にいるんだって
なんとなく思ってた
けれど、そんな幸せは
長くは続かない運命
彼女は今朝、
眠るように逝ってしまった
私よりも小さな身体で、
私よりも短い命で。
それでも
私と同じように喜び、
無邪気に走り回って、
大きな世界で伸びをして、
側で生きてきてくれた
それだけで
私は幸せだったよ
あなたはどうだった?
私と共に暮らして
幸せだった?
近すぎて、
彼女を失うことを
彼女 . . . 本文を読む
明日の自分が見えなくて
自分自身の価値を問う
私は何のために走り
誰のために生きているのか
誰もが思い悩む
永遠の課題
答えはいつも見えなくて
そのたびに
時間が過ぎていくのが
怖くて訪れる夜に震えた
走りすぎる人々を見ては
いつか答えが見つかるの?
みんなはどうやって
見つけてるの?と、尋ねるけど
そんなの誰も
教えてくれなかった
ある人は言う
答えは既にキミの中にあるのだと
そして . . . 本文を読む
「信じるものは裏切られる」
なんて 信じた神を捨て
ひとりで生きていくしかないんだと
全てのものを捨て去って
たどり着いたのは暗い谷の底
何かを疑い、何かに怯える
一体 何に嫉妬してるのか
あたしは一体 何を求めてるのか
得体の知れない
奥深い闇のその先に
そこで光る緑の瞳
その瞳は何を見てるのか
逃げたい
全てのものから
飛びたい
繋ぎとめるこの大地から
叫びたい
心のそこに沈んだ澱 . . . 本文を読む
大切なものを得るためには
別の大切なものを
失わなくてはならない
生きているんだから
そんなの普通だなんて
割り切って
いつも私はこの手で
選んで来たつもりだったけど
本当の喪失感なんて
わかってなかったのかもしれない
喜びよりも深い悲しみの谷底を
覗いたことは
なかったのかもしれない
だから 今
こんなにも空洞が
埋まらなくて苦しいのかな
「何かを得るってことは
何かを失うこと」なんて . . . 本文を読む
足早に通り過ぎてそれは
決して振り向くことも無く
僕を置いてゆく
それはただ無情にも規則正しい。
気がついた時には独り
真っ暗な部屋に座り込み
一体、明日は何があるんだ?
なんて考えてた
わかった振りして
わかってない僕自身。
なんで君が泣いてたのかなんて
そんなことはとっくの昔に
わかってるべきだったのに
この部屋に何も無くなってから
隅っこで泣いた。
なんで、そんなこと…
僕はなんで . . . 本文を読む
時計の針が重なって
0時になったその時に
あたしは本当のあたしになる
着飾ったドレスも
ガラスの靴も
脱ぎ捨てて
本当のあたしに戻れた時
ありのままの
あたしを迎えに来て
キレイになんか
飾らなくたっていい
そんな魔法なんていらない
あなたが来た時
ガラスの靴なんて無くて
キレイなドレスでもなくて
何も無い、素のままのあたし
でもね
飾らなくたっていいの
眩くなんてなくていいの
そこ . . . 本文を読む