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Ribaco Collectionオーナーのブログ

関西の旅その1 ユキ・パリスミュージアム

2016年04月11日 | 日記・エッセイ・コラム

雑誌『ミセス』の企画「ユキ・パリスさんの”見る目、選ぶ目教室”」に幸運にも当選して、桜の季節の京都に行ってきました。
ユキさんは、結婚を機にデンマークに住まわれ、北欧を中心に様々な展覧会の企画、監修を手がけていらっしゃいます。2002年に、30年来蒐集したヨーロッパの針仕事を紹介するプライベートミュージアムとアンティークショップを併設したユキ・パリスコレクションを京都にオープンされました。
レクチャーが行われた銀閣寺の近くにあるユキ・パリスミュージアムは、ユキさんのご実家を一部改装された物。当日は生憎春の嵐の雨模様でしたが、良く手入れされたお庭の緑も美しく、中に入ると陰翳礼讃の世界。明かりを抑えた館内には、ユキさんが蒐められた美しい品々が並べられていました。




まずは、一階のショップでユキさんからのご挨拶。普段から晴耕雨読の生活をなさってるそうで、今日の天気はお勉強にふさわしい日ですねと。
生活していく上で誰しもが物を選んで行きますが、美しいもの、いいものを見る目を養い、選ぶ目を持つにはどうしたらいいかお話を伺いました。
美術館に行って自分一人の目でじっくり美術品を眺めたり、美術書で物の背景を学んだり、自然の中にある石や野の花、草の中から特別な物を見つけ出したりして、美の基準を学んで行く。いいものはどうしていいのか観察してみると、いい素材を使い、これ見よがしでない心が込もったいい仕事をしている。優れた物には機能美がある。すると高価な物でなくてもいい物は見つかりますよと。なるほど。
ショップには、時代や国もバラバラな美術品や焼き物、金工、ガラス器、染織品、アクセサリーなどが並んでいますが、クオリティの調和が一つの世界を作り出し違和感なく美しく引き立てあっていました。
日本は、本来素晴らしい文化を持つ国ですが、他の国に比べて醜さに慣れて鈍感になっているとユキさんが仰っていましたが同感です。美しい物を見る事は心の栄養です。
何が醜いかを学び、当たり前に美しい物に目を向ける生活をして、豊かな気持ちで日々を過ごしたいですね。

二階には、ユキさんが蒐められたヨーロッパの素晴らしい手仕事のコレクションが展示されています。間近に拝見しながら説明を受け、ゆったりと時間が流れていた時代にしばし想いを馳せてきました。

ユキ・パリスコレクション http://www.yuki-pallis.com



『ミセス』の連載がまとめられた文化出版局「ずっともの探し」
ユキさんのコレクションの他に、京都とコペンハーゲンのご自宅での生活や素敵な装いなどが、美しい写真と共に紹介されています。


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