私のパリ訪問も、今回で10数回目になります。はじめて訪れたのは、学生時代。まだその時の私にはパリの良さがわかりませんでした。そして、たくさんの時がすぎ再び仕事で立ち寄った時も又馴染めず、あまり好きな場所ではありませんでした。その1ヶ月後に再び仕事を兼ねて訪れたパリの街は、季節も春のはじまりで、あちらこちらに花が咲き、鶯が鳴き、きらきらとした光は、街だけでなく私の心まで照らしだし、それからはこの街が大好きになってしまいました。そう、パリに恋してしまいました。パリの街の美しさはもちろんですが、何回か通っているうちに、なじみになったレストランのオーナーや、ブティックのマダム、食料品店のご夫妻や、アンティークギャラリーのオーナーなど。言葉はうまくなくても、こちらが気に入ったものを心からつたえれば、親切にいろいろ教えてくれます。こうした会話を楽しんだり、美しいものを眺めたり。そんな楽しさを私の店でもあじわっていただこうと思い、10月11日からParis,Je t'aimeと題しフェアをいたします。タイトルは、昨年見たパリに恋してしまった人々の映画から拝借いたしました。