10日、ワシントンの米連邦議会で上院民主党トップのシューマー院内総務㊧と歩くウクライナの
ゼレンスキー大統領㊥=AP
【ワシントン=辻隆史】
北大西洋条約機構(NATO)は10日、2025年に少なくとも400億ユーロ(約7兆円)の資金をウクライナに供与する方針で合意した。
首脳宣言には、ウクライナがNATO加盟への「不可逆の道」を歩むことを支援すると明記した。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)にNATOの上級代表を置き、ロシアへの反攻を後押しする。
当初は複数年で1000億ドル(約16兆円)規模の支援をする案を検討したが調整がつかなかった。
NATOの根幹である北大西洋条約第5条は、1つの加盟国への攻撃をNATO全体への攻撃とみなす。加盟国は攻撃された国の防衛義務を負う。
激しい戦闘が続くウクライナの即時加盟を認めれば、NATO全体がロシアと戦うリスクが高まる。
「加盟はあくまでも戦闘終結後」(NATO高官)だが、今回の宣言でウクライナとの結束を内外に誇示した。
NATOのストルテンベルグ事務総長は10日の記者会見で「ウクライナの加盟を本当に望んでおり、そのために協力するという強いメッセージだ」と強調した。
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日経記事2024.07.11より引用