
1日、米ウィスコンシン州の最高裁判事選で勝利が報じられたリベラル派のクロフォード郡判事(中央)=ロイター
【ワシントン=芦塚智子】
米メディアは1日、中西部ウィスコンシン州の最高裁判事を選ぶ選挙で、野党・民主党が推すリベラル派のスーザン・クロフォード郡判事の勝利が確実になったと報じた。
与党・共和党のトランプ政権で政府効率化省(DOGE)を率いる起業家のイーロン・マスク氏が、対抗馬の保守派候補の支援に多額の資金を投入していた。
同選挙はトランプ政権とマスク氏の影響力に対する有権者の評価を図る最初の指標として注目されていた。民主は選挙戦でマスク氏への批判を展開した。同氏への反発が浮かび上がり、政権内での影響力低下につながる可能性がある。
同州の最高裁は判事7人で構成し、リベラル派が4人、保守派が3人となっている。リベラル派判事の引退に伴う今回の選挙でリベラル派が勝利したため、構成は変わらない。同最高裁は同州での人工妊娠中絶の権利や連邦議会下院の選挙区割りなど、党派で世論が分かれる問題に判断を下す。
マスク氏は、保守派のブラッド・シメル郡判事を支援するために3月下旬、同州の共和党委員会に200万ドル(約3億円)を献金。
さらに米シンクタンクのブレナン・センターによると、自身の政治活動委員会「アメリカPAC」を通じてテレビ広告や戸別訪問などの選挙活動に約1200万ドルを支出した。

ウィスコンシン州で有権者に100万ドルの小切手を渡すマスク氏(3月30日)=ロイター
同州でシメル氏を応援する集会を開き、同州の有権者2人にそれぞれ100万ドルの「賞金」を渡すなど、選挙活動に大きく関与した。 ← 賄賂だろうが!!
ブレナン・センターの統計では、クロフォード陣営と合わせた選挙の支出総額は1日時点で1億ドル近くに達し、判事の選挙では過去最高となった。シメル陣営が約5300万ドルとクロフォード陣営の約4500万ドルを上回った。
ウィスコンシン州は民主、共和両党の勢力が拮抗する大統領選の激戦州の一つだ。トランプ氏は2024年の大統領選で0.8ポイントの僅差で勝利した。20年は0.7ポイント差で敗北した。
連邦制の米国では連邦法を扱う連邦裁判所に加え、州ごとに法律と裁判所がある。州レベルの最終審となる州最高裁の判事は、知事が指名する州と有権者や州議会が選ぶ州がある。
2025年1月20日(現地時間)にドナルド・トランプ氏が再びアメリカ大統領に就任。政権の行方など最新ニュースや解説を掲載します。
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日経記事2025.4.2より引用
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