Renaissancejapan

哲学と宗教、財閥、国際政治、金融、科学技術、心霊現象など幅広いジャンルについて投稿しています

米ブラックストーンCEO、経済減速は「新たな投資機会」 2023.04.22

2023-04-25 02:57:42 | 日本経済・金融・給料・年金制度


米ブラックストンCEO、経済減速は「新たな投資機会」  日経2023.04.22
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB273UQ0X20C23A3000000/

***ブラックロックブラックストーンの出資を受けて誕生した会社であるため、設立当初の社名は「ブラックストーン・ファイナンシャル・マネジメント」という社名だった。

米大手投資ファンド、ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)は米地銀破綻に関して「預金残高が伸び、似た状況の銀行は多い。今後も何か起こる恐れはある」と述べ、金融不安は終わっていないとの認識を示した。米利上げで米経済が減速するとした上で「新たな投資機会が出てくる」とも語った。

(聞き手は和田大蔵)

――米シリコンバレーバンク(SVB)の破綻や欧州金融大手クレディ・スイスの経営危機など、金融システム不安が高まっています。今後、2008年のリーマン・ショックのような金融危機が起きる可能性はありますか。

「答えはノーだ。まずクレディ・スイスはもともと長年にわたり、不祥事や訴訟などの問題を抱えていた。株価は厳しく、従業員のつなぎ留めにも苦労していた。経営不安がささやかれていたところ、筆頭株主であるサウジアラビアの銀行の発言がセンセーショナルに報じられ、不安が一気に高まった。これは特殊な状況だ」

「SVBや他のいくつかの銀行の経営問題は多額の預金を抱えていたことに起因する。これらの銀行にはパンデミック(世界的流行)の際、大量の預金が流れ込んだ。ただ融資の需要が少なかったため、米国債などの有価証券に振り向けた。その後インフレに伴う利上げで債券の価値が下がり、大きな含み損を抱えることになった」

 

――何がSVBの経営破綻の引き金となったのでしょうか。

「テクノロジーが原因だといえる。SVBの場合、ソーシャルメディアで経営不安がささやかれ、たった1日で400億ドル(5兆円)もの預金が引き出された。信じがたい話だ。こうした問題は不良債権とは関係がない。だから従来の意味での銀行危機ではない。08年の世界金融危機のとき、ソーシャルメディアの存在感は小さく、オンライン送金も一部の大手金融機関に限られていた。ただ現在はほとんど全ての預金者が利用している」

「世界金融危機のとき、当局が預金を保護することで対処した。預けたお金が返ってくるなら、預金者は銀行の経営を心配しなくて済む。今回は大手銀行が経営不安の高まった中堅銀行に資金を預けることで不安を鎮めようとしている」

 

――ではSVBやクレディ・スイスに続く銀行はないのでしょうか。

「そこまでは言っていない。預金残高が伸び、似たような状況の銀行は多い。今後も何か起こる恐れはあるが、(銀行の)数は限られる」

 

――金融市場の変動にブラックストーンはどう備えていますか。

「ブラックストーンは非常に保守的な会社だ。投資を検討する際は常にダウンサイドリスクを見極める方針を持っている。リスクが無視できるものであれば、投資を進めることができる。どのような環境においても興味深いものがある」

 

――足元ではどのような分野への投資に関心がありますか。

「たとえば企業への直接融資だ。変動金利のため、利上げ局面でも損失を受けるリスクが小さい。半面、株式のような収益を上げることもでき、リスク・リターンの観点では非常に興味深い。エネルギー転換の分野も興味深い。巨大な脱炭素の動きに対し、資本はまだ少なく、高いリターンが見込める。インフラは収益の変動が小さく、場合によってはインフレ耐性もある」

「もちろんプライベートエクイティ(PE=未公開株)投資も興味深い分野だ。22年には米大手電機メーカーの空調・冷蔵冷房事業を140億ドルで買収すると決めた。市場シェアが高く、継続的な収入が見込めるうえ、地球温暖化で空調の需要はますます増える。世界でPE投資をしていると、どこかで必ず投資の機会がある」

 

――インフレはしばらく続く見通しでしょうか。

「インフレは利上げと消費者の貯蓄の取り崩しに伴い、徐々に収束すると思う。経済全体も減速するだろう。そのような事態になった場合、また新たな投資機会が出てくる」

 

――日本での今後の事業方針は。

「これまで不動産投資に積極的に取り組み、大きな成功をおさめた。PEの分野でも複数社に投資している。日本の個人投資家向けに、不動産とクレジットの両方で商品を導入した。日本での事業拡大に伴い、社員は過去5年間で3倍に増やした」

 

――日本政府は資産所得倍増プランを掲げています。世界的な投資家として、アドバイスはありますか。

「日本は保守的で、リスクを回避するあまり、経済成長は多くの主要国を下回ってきた。国民にはリーダーシップのもと、これまでと異なるメッセージを送る必要があるだろう。日本でトップダウン型がどの程度機能するかは分からない。ただ物理学者ニュートンの言葉通り、力を加えなければ止まっているものは止まり続ける」

 

――日本市場の変化をどう評価していますか。

「私は1980年代から日本を訪れている。バブル経済も、その崩壊も見ていて、大変な時代だった。それから時間がたって2012年に安倍晋三元首相が再び就任したころ、もう何年も会っていなかった人が日本から訪ねてくるようになり、日本が変わりつつあると言った。それ以降、私は日本が変化に対応するのを見てきた。さらなる変化に必要なのはリーダーシップだ。行動しなければ良い結果は出せない」


Stephen Schwarzman 米リーマン・ブラザーズ勤務などを経て1985年にブラックストーンを創業。運用資産で1兆ドルに迫る世界最大規模のオルタナティブ(代替)投資会社に育てた。企業買収から不動産投資まで幅広く手掛ける。米政界や中国要人との密接な関係でも知られる。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
哲学・宗教・思想 ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7da98797504886d8b9eaa2e5936655e6
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロスチャイルド財閥 今まで投稿してきた記事リスト (1/3)

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/1f87a836a42cfdcf5bc18c8a5e212fe5
ロスチャイルド財閥 今まで投稿してきた記事リスト (2/3)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/40a30f12de3651f13810a90405370238
ロスチャイルド財閥 今まで投稿してきた記事リスト (3/3)
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/47e334f8ba710639aefdcc8d7824f9fa

ロスチャイルド財閥-163  ロスチャイルド財閥について今まで投稿してきた記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/fedeabe97fbe342e880f7195d00dabec
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界の財閥 ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14d30c37bfae00d834c78d49da070029
日本の財閥 ここまでの投稿記事リスト 
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/6958fc72746302160416dd6dad039f68

ゴールドマン・サックス ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/0b4c5b8ba383a38e0af1df7b1a477ea3
Black Rock ここまでの投稿記事リスト
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/93ef8de49c1ff9039ce7446f1f3fb0e8
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。