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OKI系、新潟・上越で最先端半導体向け基板 4割増産

2024-06-19 11:10:54 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


エッチングラインを新設し、生産能力を向上(新潟県上越市)

 

 

OKI子会社でプリント配線板製造のOKIサーキットテクノロジー(山形県鶴岡市)は、半導体検査装置用基板の生産体制を増強した。

新潟県上越市の工場を2割増床し、高多層・高精細な基板を安定生産できる体制を整えた。5Gや人工知能(AI)市場の拡大で半導体が高性能化するなか、チップの信頼性確保に欠かせない検査装置の進化を支える。

 

直江津駅(上越市)から車で約10分。かつて三菱化成(現三菱ケミカル)のアルミ精錬工場だった上越テクノセンターに、OKIサーキットテクノロジーの上越事業所はある。本社の鶴岡では主に人工衛星や航空・防衛機器向け基板を、上越では半導体検査装置用の基板を生産している。

上越では隣接地の空きスペース3300平方メートルを新たに借り上げ、2018年から生産増強に取り組んできた。工場内に点在していた「前処理ラミネート」「露光」「エッチング」「AOI(自動光学検査)」の工程を増床スペースに集約し、最新の生産設備も導入。総投資額は約20億円で、5月から本格稼働した。

 

表面を加工するエッチングは、内層ラインの処理能力が従来比4割増の日産5500枚に向上した。基板の自動搬送など省人化も進め、約40メートルのラインはほぼ無人で稼働する。前処理ラミネートや露光装置への基板材料の投入も自動化を進め、人手不足にも対応する。

背景にあるのが、半導体の小型化や高性能化だ。半導体の端子ピッチは狭くなり、データを大量に処理するため端子のピン数も増加している。このため、半導体検査装置に使うプリント基板も高多層・高精細化が求められている。

 

上越で生産するプリント基板のうち、30層以上の高多層基板は18年度の26%から、23年度は42%にまで増えた。

5GやAI、あらゆるモノがネットにつながるIoTの広がりで半導体の性能は今後も向上していく見通しだ。上越事業所統括責任者の小池清氏は、「生産体制の増強で30層以上の生産に注力し、生産割合を早期に50%まで引き上げたい」としている。

 

上越事業所では今後も年10億円のペースで設備投資を続けていく。

今回一部工程を集約したことで、露光やエッチングを手がけていたエリアが現在は空いている。建屋の整備や老朽設備の撤去などを進め、新たな設備の新設や移設を続ける。

 

22年ごろから調整局面が続いていた半導体市況は、回復基調にある。検査装置は半導体の品質を支える要だ。

OKIサーキットテクノロジーでは半導体の高性能化にも対応した生産体制を整え営業攻勢をかけることで、25年3月期は過去最高だった23年3月期と同水準となる売上高204億円を見込む。

(斉藤美保)

 

 

日経記事2024.06.18より引用

 

 

 


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