F16の近くを歩くウクライナのゼレンスキー大統領(4日)=ロイター
【キーウ=共同】
ウクライナ政府は4日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が供与した米国製F16戦闘機がウクライナに到着したと初めて公表した。
ウクライナ国内でF16を報道陣に公開し、デモ飛行を実施した。ゼレンスキー大統領は「ウクライナの航空戦力強化は新たな段階に入った」と強調した。
ゼレンスキー氏は、デンマークが供与した2機のF16の前で演説し、供与国への謝意を表明した。演説後、記者団に「F16による作戦の詳細は話せないが、結果が明らかになるだろう。F16を活用できるのは素晴らしいことだ」と述べた。
ウクライナ当局はF16に対するロシア軍の攻撃を回避するため、公開場所を明かさない条件で報道陣の取材を許可した。
ウクライナは航空戦力でロシアに圧倒的な差をつけられており、前線の広い範囲で制空権を奪われてきた。
待望の新戦力の投入により、防空態勢の強化を期待する。ただ現時点で機数は少なく、戦況を一気に好転させるのは困難とみられる。
欧米の報道によると、これまでにオランダ、デンマーク、ベルギー、ノルウェーが計約80機の供与を約束した。英誌エコノミストは4日、7月末に10機が到着したと報じた。
年末までに約20機が配備の見通し。ゼレンスキー氏は「少なくとも128機が必要」と訴えている。
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2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
日経記事2024.08.04より引用