南北に細長く広がる大和平野、そのほぼ中央、若干南東寄りに唐古・鍵遺跡はある。唐古も鍵も遺跡・遺構の広がる土地の名だ。
発掘された弥生時代の最大の村落だ。
環濠をめぐらした村内から大規模建物の柱穴、楼閣が線刻された土器、遠い土地との交流を示す物品など様々なものが見つかっている。
どれも興味深いものだが、広い遺跡公園、木陰を拾うようにぶらぶら歩くのもいい。
東側に見える山並みは伊賀・伊勢へと続いていく山だ。その山裾を山の辺の道が南北に走る。そこには巨大古墳がいくつもあるが、この唐古・鍵の集落が栄えた時代より後のことだ。最盛期はずれるだろうが、巻向や布留の集落と並行していた時期もあったはずだ。隣村の感覚だろうか。敵対したこともあったのだろうか。
田原本町の地図
この図では集落を環濠が何重にも囲んでいるようだ
唐古・鍵遺跡を象徴する高楼だが、元ネタが土器の線刻というのは少し弱いかも。楼閣はともかく渦巻の軒端飾りはいったい何のため?
姫川のヒスイの勾玉はともかくこの入れ物は他に例があるのだろうか