円山川は但馬の東部をほぼ南北に流れる。その円山川に西から合流してくる川の一つが八木川だ。八木川の北を沿うように9号線が走る。八鹿(ようか)但馬蔵という道の駅から10キロ程西へ行くと、関神社という物がある。この辺りの地名を関宮というが、関神社からきているのだろう。山田風太郎がここの出身で、山田風太郎記念館がある。忍者小説が有名だが、ぶっ飛びすぎて、今では読むに堪えないところがある。しかし明治時代に取材した小説群は素晴らしい魅力を今も放つ。
関神社の前で9号線は北西へ向かっていくが、そちらではなく、八木川に沿って更に西へ行くと中瀬鉱山跡になる。
この鉱山は自然金が出る金山だ。八木川で砂金が見つかり、それが鉱山開発の端緒となったようだ。生野銀山と並ぶ但馬のお宝山だったが、昭和40年代、不採算により閉山、現在はアンチモンの精製のみを行っているそうだ。
資料館があり、そばに鉱山で使用していたバッテリーで動いたトロッコや案内板もある。
資料館前に石臼のようなものがある。鉱石を砕くのに使ったそうだ。中瀬の鉱石は比較的柔らかく、このような石臼の手作業で砕いたそうだ。
資料館の人がなかなか親切に解説してくださる。
江戸時代の文書なども集めてあった