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治療中の心身の変化

2004-12-02 07:41:59 | 鍼灸の治療法について
 当治療室での、運氣論を使った経絡治療での患者さんの心身に起こる変化の例を書いてみます。
 鍼は、大変細いものを使っていますので、患者さんによっては、1㎝くらい刺していても、気付かない人もいます。ただ、神経過敏になっている患者さんであれば、鍼の先が皮膚に触れただけで、痛みを感じるという場合もあります。痛みの感じ方は、患者さんの心身の健康状態にもよるので一概には言えないのが本当ですが、健康な方で、精神的に落ち着いた状態であれば、ほとんど痛みは感じません。
 鍼を刺している最中の患者さんの感覚については、「氣」に敏感な患者さんでは、経絡の走行部位に沿って「氣」が流れていくのを感じる方もいます。また、足が暖かくなってきた、古傷がむずむずしてきた、眠くなってきた、などと感じる方もいます。呼吸が深くなってきたり、心拍数が落ち着いてきたり、視界が明るくなってきた、などと感じる方もいます。胃腸が動き出し、お腹の音がグルグルと鳴り出す方もいます。
 身体がほぐれて緩んだために、身長が伸びて、うつぶせで治療中に額に当てていた枕の位置が変わると言っていた患者さんもいます。突き指や捻挫などで腫れたところの腫れがひいてきたり、むくみがとれてきたりすることもあります。
 時々、今まで痛くなかったところが鍼をしている最中にだんだん痛くなり(古傷のある部位や、頭痛などが多いです)、さらに鍼をしている間にその痛みが消えていく、という場合があります。また、目の奥が動かされている感じでグワングワンとする、などと感じる方もいます。
 こういった変化は、治療中の変化として書きましたが、治療後、しばらくしてから心身の変化を感じる人もいます。治療後尿がたくさん出たり、便意をもよおすこともあります。汗をかく場合もあります。気の流れは、約30分で全身をひとめぐりしますので、30分後に変化が現れる場合も多いのです。
 また、運氣論を使った経絡治療は、自然治癒力を正常に働くようにするものですので、徐々に治療の効果が大きくなり、治療後5日後くらいになってから、「そういえば肩凝りになってない」などと感じる方もいます。
 治療後の身体の変化で、よく聞かれるのは、「身体が軽くなった、スッキリした」という言葉です。微妙な変化を、このように表現する方は多いです。
 一般に、急性の病は、効果もすぐに現れやすく、慢性の病は効果はゆっくり現れます。
 例えば、若くて元気のある方ですが一回の治療で肩が痛くて挙がらなかったのが挙がるようにまった、腰が痛くて曲げられなかったのが治った、などというのは、身体全体の抵抗力があって自然治癒力が旺盛なために、症状は大きく出ていても、すぐに治ってしまうのです。風邪なども、治療後にすぐ熱が上がり発汗したり尿が出たりすれば、すぐ治ってしまいます。
 慢性の症状の患者さんの場合は、よっぽど弱っていれば鍼の効果は逆にすぐに現れるのですが、大体はすぐに効果を実感するのは何度か治療していくうちに、いつのまにか調子がよくなる、というパターンが多いです。長年あった首のしこりが、気が付いたらなくなっていた、ということもあります。

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