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昨年12月、仕事の前に、私はデリに立ち寄り、クリーム・チーズのたっぷり塗られたベーグルを注文しました。 それはトーストされたばかりで温かく、食べ始めるのが待ちきれない思いでした。けれど私が店を出た時、バス停に座っていた貧し気な老人に気づきました。 おそらくその日彼の唯一の温かい食事であろうと私は考えて、彼にそのベーグルを渡しました。 ところが、私がそのために「失った」とは言えませんでした。デリから出てきた一人の婦人客が、私に彼女のベーグルの半分をくれたのです。 私はとても嬉しく思いました、何故ならば、何らかの形で、私達は皆すべてお互いに世話をするものだからです。
ーアリゾナ州フェニックスのリリアナ・フィゲロアさんのお話。
注記:この記事タイトルの「パンを裂く」(Breaking bread)という言い方には、文字通りパンを裂く、ということ以外に、新約聖書の使徒行伝第2章にあるように、聖餐式で裂いたパンを食すことや、食事を分け合うという意味もある。
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先日「刺青のあるホームレス」の後記に、夫に起こったことを書いたが、それで話は終わりになったわけではなかった。その同じ週の土曜日に、サンディエゴに越した末娘が、教えてくれた。それはその週のある夜、仕事も学校も終えた末娘夫婦二人が、近くの専門店へジェラトを買いに歩いて行った時のことである。途中セブンイレブンの付近で、一人のホームレスの男性が近づいてきて、空腹なので、なにか食べ物をめぐんでくれませんか、と二人に尋ねた。娘の夫は、すぐさまその男に、ついてきてくださいと、言った。普段キャッシュを持ち歩かない娘とその夫は、セブンイレブンへその男と行き、そこで温かい食事と飲み物を買って、その男に渡した、と言う。娘は、その経験が、彼女の夫を好きな理由の63,715,358番目になった、と言った。