RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

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必要なのは、全ての人にとってフラットであること

2009-12-21 03:21:09 | 未分類
性暴力被害、というのは、一見特定の人だけの問題と思われがちかもしれない。
性暴力、レイプ、その言葉の特異性というのは、「一般人」からみたら嫌悪でもって迎えられ、よって被害にあった人が言葉に出すことを留まらせてしまう。
誰にでも起こり得る問題。いつ、自分自身に降りかかってもおかしくないことなのに、だ。
実際、「あの人ハデだから」「あんなミニばっかりはいて」「いかにも男を誘ってそうなのよ」なんて言われる人ばかりが被害にあっているわけではないし、老若男女、全ての人に、その危険性はある。

しかし、日本の法律は強姦罪に男性被害者を含んでいないし、子どもが被害にあったら「いたずらされた」なんて言ったりもする。老人が被害にあうことなんて、まるで想定外のような顔をしている。
でもやっぱり、全ての人が被害にあう可能性を持っている。

別に脅かしてるわけでもなんでもなくて、それは、どんな事でも同じなんだと思う。一歩外に出れば、いつ酔っぱらいが運転する車に轢かれるかも知れないし、ひったくりにあうかもしれない。インフルエンザをうつされることだってあるだろうし、事故で電車が止まって会社に遅刻、なんてことだってよくあることだ。

言いたいのは、被害にあったその人も、同じこの星に生きてる、普通の人間ということだ。
あたりまえに。


男性サバイバーから、「被害にあってもどこに行けばいいかわからない」と相談を受けたことがある。
確かに・・・
そういう話はよく聞く。
性暴力は、性欲によってのみならず、支配欲から行われることが多い。「性」というツールは、命そのものであり、愛を深めたりもするし、その一方で、その人の心に直結しているが故に、使い方が間違っていれば、自尊心そのものすら脆く崩し去ってしまい、奪うことすらも出来る。
そこに男女は関係ない。

「男」「女」「セクシャルマイノリティー」とくくられる人々、全てに関係する。

だからこそ、全てに対してフラットであるべきなのだと思う。
男だから、女だから、ゲイだから、レズだから、バイだから、トランスだから ~~~~関係ない。
単純に、一人の人間として、その人のことを尊重し、自分のことを大切にし、関わり合って生きていればいいのであって、
全ての人に対応するサポートというのが、必要なんだと思う。

そんなことを、さっきインターネットをブラブラしながら見ていた10月の読売新聞の記事を見て思ったのでした。
全国女性シェルターネットワークのホットラインに関する記事です。


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性暴力ホットライン開設、外国語にも対応
(2009年10月2日 読売新聞)

「多くの人に知ってもらいたい」と、自治体や女性センターなどにチラシを送る全国女性シェルターネットのメンバー(東京都内で) DV(配偶者や恋人からの暴力)、ストーカー、レイプなど、性暴力被害を受けた人が無料で相談できる「性暴力被害ホットライン」(0120・37・7867)が、2日から開設される。初めての試みとして、英語、タイ語、タガログ語での相談を受ける日も設けた。
 ホットラインを始めるのは、DV被害者の支援に取り組むNPO法人「全国女性シェルターネット」(事務局・東京)。来年1月31日まで、毎週月・金・日曜の午後3時から午後9時まで開設する。
 これまでDVやセクハラなど個別の電話相談はあったが、外国人女性からの相談を含めた性暴力全般についてのホットラインは初めて。第3・第4金曜に英語とタイ語、第1・第2日曜にタガログ語の相談を受ける。人身売買やDV被害にあった外国人女性の支援に取り組む「女性の家 HELP」(東京)運営委員の大津恵子さん、タイ人、フィリピン人の女性らが相談に応じる。
 大津さんは「外国人女性は相談先が分からず、泣き寝入りすることが多い。ホットラインを支援のきっかけにしたい」と期待する。相談内容に応じて、各地の支援団体や施設を紹介するほか、具体的な対処法なども助言する。
 このほか毎週月曜日には、性同一性障害などの性的マイノリティーの当事者団体が、性暴力被害について相談に応じる。
 ホットラインの開設日や対応言語などの情報は、「全国女性シェルターネット」のホームページ(http://nwsnet.or.jp/)や、インターネットラジオ「ラジオパープル」(http://radiopurple.org/)でも確認することができる。
 同法人共同代表の近藤恵子さんは「性暴力被害は表にあらわれにくいが、早期発見と早期支援が何より大切。ホットラインに相談してほしい」と話す。
(2009年10月2日 読売新聞)

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