Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

憲法9条2項がなければ、日本はアフガン・イラク・湾岸・ベトナム・朝鮮戦争に本格的に参戦していた。

2016年03月03日 | 日本国憲法の先進性

 

 いま、日本国憲法9条2項が邪魔だとして、2項を「改正」して国防軍と規定するとか(自民党憲法改正草案)、自衛隊の存在を明記するとか(安倍政権、新9条論)、削除する(井上達夫東大教授)というような議論が盛んです。

 どの人も9条1項は邪魔にならないというわけですが、2項があるからこそ日本の憲法は世界でも特に平和憲法と呼ばれ、日本国憲法の三大原理は国民主権、基本的人権の尊重、平和主義といわれているわけです。

 9条2項がなくなったり、変えられてしまっては、それはもうごく普通のどこにでもある憲法だし、もはや日本国憲法が特に平和主義だと言われることもなくなります。

第二章 戦争の放棄

 第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。






 去年、2015年9月に集団的自衛権の行使を容認してアメリカ軍の戦争に参戦したり、「後方支援」したりする安保法案を成立させるのに、安倍政権が最も苦労したのが、9条2項の存在でした。
 
 9条2項の条文上、自衛隊は戦力であり保持が禁止されると考えるのがふつうであるところ、戦争直後に警察予備隊を作りそれが自衛隊に発展する中で、専守防衛のための必要最小限度の実力部隊は「戦力」にはあたらないと苦しい解釈をしてきました。
 
 それを今度は専守防衛の枠を外して、日本が攻められていなくてもアメリカの戦争に参戦すると言い出したのですから、憲法学会から厳しく批判され、国民の中でも大きな反対運動が起き、今も安保法制廃棄の意見が根強いのは当然です。
 
 憲法が権力の手を縛って窮屈にさせ、もって国民の人権を侵害させないという立憲主義が最もよく機能したのが、この安保法案をめぐる9条2項の働きでした。
 
 
 
 
 
 
 ところで、アメリカは第二次大戦後、切れ目なく戦争・紛争を起こし、クーデターで他国の政権を倒すなどの武力行使を続けています(第二次大戦後、アメリカの関わった主な「戦争・紛争」)。
 
 その中で、表題の5つの戦争は、アメリカが地上軍を送るまでした大規模な戦争ですが、すべてアジアで起こされています。
 
 古いもの順に並べると朝鮮戦争(1950~53)、ベトナム戦争(1960~1975)、湾岸戦争(1991)、アフガン戦争(2001~現在に至る)、イラク戦争(2003~2011)となりますが、朝鮮戦争は法的にはまだ休戦中で、終了とは言えませんし、湾岸戦争・イラク戦争で蹂躙されたイラクはそのまま内戦が続いていますし、アフガン戦争はまさに戦争が続行中です。
 
 このようにアメリカがのべつ幕なしに戦争をするのは、戦争がないと経済が回らない「戦争中毒」の状態にあるからなのですが、日本も朝鮮特需、ベトナム戦争特需と言って、戦後の経済復興をアメリカの戦争のための注文で達成させてもらいました。
 
 日本は憲法9条、特に2項の交戦権の否認があったがため、戦争に参加することなく、経済的に需要を賄うだけですむという、軽武装経済成長主義と言われる「美味しいとこどり」の外交・平和政策で来ることができました。
 
 
 
 
 警察予備隊が作られたのも、朝鮮戦争や冷戦がきっかけでしたから、もし9条2項で手を縛られていなければ、日本はアメリカからすぐさま大っぴらに再軍備を進めるよう求められ、目の前で起こっている朝鮮戦争に参戦したでしょう。
 
 また、ベトナム戦争には韓国軍が参戦しているのですから、当然日本も参戦したでしょう。
 
 湾岸戦争以降はアメリカからの戦争への参加要請が厳しくなりましたから、9条2項がなければもちろん参戦したでしょう。
 
 日本はイラク派兵差し止め訴訟でその「人道復興支援」が実質的には参戦だとして違憲判決が出たように、建前と実態が違っている面はありますが、それでもアメリカの戦争への参加は抑制的にせざるを得ませんでした。
 
 これらはすべて憲法9条効果なのです。
 
 
 

日本会議のフロント組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表の桜井よしこ氏(左から2番目)が理事長、日本会議会長の田久保忠衛氏(右から2番目)が副理事長を務める国家基本問題研究所のHPから、同研究所代表団が2009年4月に訪米したときの写真。

真ん中のアメリカ人がご存知、イラク戦争を開始したブッシュ政権時代の国務副長官リチャード・リー・アーミテージ氏。

 
 
 
 もし、憲法9条2項を改変してしまえば、もうアメリカからの要請を断る歯止めがなくなります。特にイラク戦争のようにフランスやドイツが戦争に反対するような、国際的に支持を受けにくい戦争ほど、日本の参加が強く求められることでしょう。
 
 というわけで、憲法9条、特に2項のおかげで、日本はアメリカの戦争に巻き込まれずに、一人の外国人も戦争で殺さず、また戦闘で殺されないで来たのです。
 
 9条は戦争に行こうとする日本を平和に引き戻す歯止め。
 
 日本国憲法9条にだけは手を出させてはなりません。
 
 
 
関連記事

 

9条があれば日本が守れるというものではないが、9条がなかったらどんどん戦争に参加しているところだったという話なんですが、この理屈がわかってもらえるだろうか。

さあ、また保守派の方の物議をかもしそうですが、彼らは憲法9条がなくても戦争には巻き込まれなかったと強弁するのでしょうか。

それとも、戦争に巻き込まれてもむしろ良かったと開き直るのでしょうか。

よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!

人気ブログランキングへ人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へほんブログ村

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

Amazon タイムセール商品


日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)
リチャード・L・アーミテージ (著), ジョセフ・S・ナイJr (著), 春原 剛  (著)
文藝春秋

尖閣事件をはじめ、膨張し続ける中国、金正恩新体制を打ち出したものの依然として不穏な北朝鮮、核武装した二つの隣国にどう対峙するか。米共和党・民主党を代表する知日派二大巨頭が岐路に立つ日米同盟の実力と限界を論じ合う。


ジャパン・ハンドラーズ―日本を操るアメリカの政治家・官僚・知識人たち
中田 安彦  (著)
日本文芸社

なぜ日本はアメリカに逆らえないのか? アメリカ政財界の意向を受けて日本政府の方針に介入し、日本の政治家・財界人を意のままに動かす「ジャパン・ハンドラーズ」の全貌を完全網羅し、その「操りの手口」を徹底解説する。


日本再占領 ―「消えた統治能力」と「第三の敗戦」―
中田安彦 著
成甲書房

ウィキリークス流出公電を分析しアメリカに再占領された属国・日本の姿を暴く、これぞ最新の政治研究だ。

 

民主主義ってなんだ?
高橋源一郎、SEALDs 著
河出書房新社

『ぼくらの民主主義なんだぜ』がベストセラーとなっている作家・高橋源一郎と、安保関連法案に反対する国会前抗議を毎週金曜日に主催し、テレビ、新聞、雑誌他あらゆるメディアで大注目を集める学生団体SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)が、2日間・計8時間に渡って、「自由」と「民主主義」を考えた対談、緊急出版! 

 

SEALDs 民主主義ってこれだ!
SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動) (編集)
大月書店

写真:メンバー自身の撮影によるデモや抗議行動、日常風景など 。アートワーク:SEALDsの特徴である洗練されたデザインのフライヤーや映像 。スピーチ:一人ひとりの言葉で語られたスピーチを厳選して収録 。メンバー証言:それぞれの来歴や参加のきっかけ、SEALDsへの思いなど 。メンバー座談会:初期メンバーが前身であるSASPLの誕生から現在までを振り返る 。

対談:高橋源一郎(作家)と中心メンバー奥田愛基が語る「民主主義とは?」 。著名人・識者からの応援メッセージ:茂木健一郎、高畑勲、後藤正文、小林節 ほか

 

集団的自衛権はなぜ違憲なのか (犀の教室)
木村草太 著
晶文社

最新刊。80年代生まれの若き憲法学者がその専門知をもとに、安倍政権が進めようとしている安保法制、集団的自衛権行使に対して行う根源的な批判の書。

 

検証・安保法案 -- どこが憲法違反か
長谷部恭男 編
有斐閣

安保関連法案のどこが憲法違反にあたるのかを読み解く。衆院憲法審査会で「憲法違反」の見解を示した長谷部恭男教授を編者に、元内閣法制局長官、元内閣官房副長官補、新進気鋭の憲法学者が、法案の問題点を指摘しつつ立憲主義のあるべき姿を追い求める。 


安保関連法総批判――憲法学からの「平和安全」法制分析 (別冊法学セミナー 新・総合特集シリーズ7)
森英樹 編
日本評論社

5/15に国会上程され、現在審議中の安保関連法案の内容を、憲法学者が解説して問題点を指摘する緊急出版!

 

砂川判決と戦争法案 最高裁は集団的自衛権を合憲と言ったの! ?
内藤功(元砂川事件弁護団) (著), 新井章(元砂川事件弁護団) (著)
旬報社

あの砂川事件最高裁判決が、集団的自衛権の行使を憲法違反ではないという論拠になるはずがない。
安倍政権の戦争法案に関する合憲性の主張は明らかに間違っている。
こんな無茶なゴリ押しには弁護士として黙っていられない。

 

すぐにわかる 戦争法=安保法制ってなに?
戦争をさせない1000人委員会 (編集)
七つ森書館

国会論戦がつづく「戦争法」(いわゆる安保法制ともいう)の分かりやすい解説と、それに反対する著名人の声を一冊にまとめる。また、第一次安倍内閣からの改憲策動、教育基本法改悪、秘密保護法、武器輸出三原則、国家安全保障戦略(NSS)などを踏まえて、戦争法=「安全保障法制」の理解を深める。

 

「安全保障」法制と改憲を問う
山内敏弘 著
法律文化社

新たな「安全保障」法制によって、日本は「戦争をする国」へと変わるのか?!“解釈改憲”による違憲な法整備を検討するとともに、立憲平和主義の根幹を揺るがすこととなる“明文改憲”についても批判的に考察。歴史的岐路に立つ私たちへの著者渾身の警鐘。

 
憲法と平和を問いなおす (ちくま新書)
長谷部恭男 著
筑摩書房
 
日本国憲法第九条を改正すべきか否か、私たち一人ひとりが決断を迫られる時代が近づきつつある。だが、これまでの改正論議では、改憲・護憲派ともども、致命的に見落としてきた視点があった。立憲主義、つまり、そもそも何のための憲法かを問う視点である。本書は、立憲主義の核心にある問い―さまざまな価値観を抱く人々が平和に共存するための枠組みをどう築くか―にたちかえり、憲法と平和の関係を根底からとらえなおす試みだ。情緒論に陥りがちなこの難問を冷静に考え抜くための手がかりを鮮やかに示す。

 

よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!

人気ブログランキングへ人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へほんブログ村

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

Amazon タイムセール商品



コメント (65)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本より貧弱な武装のネパー... | トップ | 「やる気にさせます!」北海... »
最新の画像もっと見る

65 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2016-03-03 17:36:02
9条2項は、弱虫が強がって立派な憲法だ。と、言ってるだけという事ですね。 
やせ我慢してでも、毅然と誇りを持って、戦う時は戦う。その方が、自然で人類普遍の原理だろう。
返信する
当ブログへのコメントには素敵な固定ハンドルネームの使用をお願いしています (raymiyatake)
2016-03-03 18:30:27
当ブログへのコメント注意書きから

あまりお答えできませんがコメントを歓迎しています。
記事に批判的でも一向にかまいませんが、必ず記事を読んでからコメントしてください(笑)。

名誉毀損・プライバシー侵害・わいせつなど違法なもの、人を不愉快にする・品が悪いもの、感情的なもののみ承認しません(URLがある場合、そのリンク先を含む)。  

コメントにはお一人お一つ必ず固定ハンドルネームをつけてください(このブログ限りの物でも結構です)。  
「通行人」とか「通りすがり」とか「名無し」とか「匿名希望」などの無個性なものではなく、必ず個性的な素敵なのをお願いします。  
以上のようなハンドルネームのないコメントは原則として承認いたしませんので、よろしくお願いいたします。  

とはいえ、堅苦しいことは言いませんので、どんどんコメントをお願いいたします!
返信する
押し付けじゃなかった! (リベラ・メ(本物の))
2016-03-03 19:17:10
最近になって、9条は「押し付けじゃなかった」事が判明しました(拍手)!発案者は(当時の)首相、幣原喜重郎氏だと云う事です。押し付けじゃない事が証明されて、清々しました(笑)。
返信する
中国脅威論を叫ぶ人たちの本音 (Q太郎)
2016-03-03 20:35:21
【また保守派の方の物議をかもしそうですが、彼らは憲法9条がなくても戦争には巻き込まれなかったと強弁するのでしょうか。】

【それとも、戦争に巻き込まれてもむしろ良かったと開き直るのでしょうか。】

「戦争に巻き込まれてもむしろ良かった」の方だと思います。

自称保守派の右翼たちは、日本にもう一度戦争してほしいのです。敗戦国コンプレックスを解消すべく、今度こそ勝ちたいというのが彼らの本音です。

良識ある日本人には、「中国脅威論」なんてまやかしに騙されないでほしい。
返信する
史実認識として間違っています (宇宙戦士バルディオス)
2016-03-03 22:14:44
>目の前で起こっている朝鮮戦争に参戦したでしょう。
 警察予備隊を作るまでもなく、日本政府は25隻からなる海上保安庁特別掃海隊を朝鮮近海に派遣し、国連軍の上陸作戦を支援、また海上連絡線の保護に当たらせています。
 参考までに↓
http://www.nids.go.jp/publication/mh_tokushu/index.html
 日本は、紛れもない朝鮮戦争の参戦国です。
 そして、その活動の途中で触雷・沈没した掃海艇があり、1名の戦死者を出しています。
 であるので、
>憲法9条、特に2項のおかげで、日本はアメリカの戦争に巻き込まれずに、一人の外国人も戦争で殺さず、また戦闘で殺されないで来たのです。
 既に戦死者を出していますので、上記の記述は完全な誤りです。史実を直視しましょう。

>また、ベトナム戦争には韓国軍が参戦しているのですから、当然日本も参戦したでしょう。
 当時の韓国は、李承晩政権の無能のため、経済的に完全に破綻し、国家再建のため外貨を喉から手が出るほど欲していました。一方、日本にはまずそんな動機はなく、次に安全保障上の最大の関心事は、ソ連相手の北海道防衛でした。ベトナムより先に、北海道が心配でした。加えて、当時の自衛隊の装備は、特に陸上は大部分が第2次大戦で使われた米軍のお古の供与品で、到底米軍と共に戦う実力はありませんでした。
 以上のように、日本がベトナム戦争に参戦することは考えられませんでした。

>湾岸戦争以降はアメリカからの戦争への参加要請が厳しくなりましたから、9条2項がなければもちろん参戦したでしょう。
 参戦したくても、現地に部隊を輸送できませんでした。米軍みたいに戦車師団を丸ごと輸送できるだけの大型輸送機部隊を持っているわけでもなく、海上輸送力も不十分で、到底実戦ができるだけの部隊を、中東まで輸送できませんでした。

 それにしても、
>古いもの順に並べると朝鮮戦争(1950~53)、ベトナム戦争(1960~1975)、湾岸戦争(1991)、アフガン戦争(2001~現在に至る)、イラク戦争(2003~2011)となりますが、(中略)
>このようにアメリカがのべつ幕なしに戦争をする
 何か間違ってませんか?この中でアメリカが起こした戦争は、ベトナム戦争とイラク戦争だけです。
 朝鮮戦争を起こしたのは、中国とソ連に援助された北朝鮮だし、湾岸戦争を起こしたのも、サダム・フセイン率いるイラク。アフガン戦争を起こしたのは、同時多発テロを起こしたアルカイダです。アメリカにとっては売られた戦争であり、正義の戦争です。アメリカが戦ってくれたお蔭で、日本が助かった戦争でもあります。
 アメリカを戦争狂国家、悪の帝国に仕立て上げるのは、史実の歪曲というものでしょう。
返信する
それならば (Unknown)
2016-03-03 22:24:55
「やせ我慢してでも、毅然と誇りを持って、戦う時は戦う。その方が、自然で人類普遍の原理だろう。」


戦いたい奴等、戦争させたい奴等だけで勝手にやれば!
どんだけの奴等が戦争させたいのか知らないが、
少なくとも俺は戦争なんかに巻き込まれるのは御免だね!
返信する
だからこそ (大阪浪人)
2016-03-03 23:21:54
このハゲ...もとい, アーミテージ氏の主張が正しいとすれば, つまり, 9条2項が邪魔なのだとすれば, なおのこと, 1項は2項があってこそ意味があるということになりますね. 実際に行われた武力の行使が "国権の発動たる戦争" (=侵略戦争) であるかどうかの判断は, 日本国政府がするのですから, 戦力不保持と交戦権の放棄がなければ, 1項はあらかた有名無実に帰してしまいます. 結論: 9条には指一本触れさせてはならない!

リベラ・メさん:
そのことは私以降の世代(現在40歳以下)で大学や司法試験予備校の(論証カード丸暗記主義でない)講座で憲法を学んだ者からすれば半ば常識のはずなんですよ. 事実上の国定教科書である芦部「憲法」の最初の方にバッチリと9条の成立の経緯が書いてありますからね.

宇宙戦士バルディオスさん:
なんとも懐かしいHNですこと. とはいえ, 私は当時幼すぎてよく覚えてはいません. 主人公の人相の悪さが妙に記憶に残っています(笑). さて, "アメリカが起こした戦争は、ベトナム戦争とイラク戦争だけ" のくだりですが, それは評価の問題でしょう. 別の見方をすれば, ヴェトナムもイラクも, 当時の国際情勢からして, 戦争しか解決の途がなかったとすればですが, アメリカが介入せざるを得なかった, と言うこともできるのですから, アメリカが起こしたとは断言できますまい. 逆に, 朝鮮戦争等について, 正反対の見方をすることも可能です. つまり, 放っときゃいいのにわざわざ首を突っ込んだ, と. その意味で, あなたの言うこともまた, 史実に対して歪みのない視点ということはできないでしょう. ついでにもうひとつ. こんなことを言うと, あなたは "感情的だ" と言うでしょうが, "正義の戦争"だとか, 軽々しく言うのはおよしなさい. もし, あなたが政府高官であるとか軍需業界の幹部であればともかく, あなただって, 誰かから見れば "正義の" 戦争の中で手足を失い首がもげ又は内臓ブチ撒けて死ぬ可能性だってあるのですから. "自分は戦争で死ぬ覚悟はできているッ!" というのもダメです. あなたの命はあなただけのものではありません. あなたが戦争で死んだりすれば, あなた自身と国に対してはともかく, あなたの家族や友人たちに対しての責任を放棄したことになってしまいます. 戦争を正義だ悪だと論うのは, 戦争の犠牲になって死んでいく無辜の人々やその家族友人たちに対する想像力が足りなさすぎます.
返信する
気になるハンドルネーム (バードストライク)
2016-03-04 00:29:45
本題とは関係なくて申し訳ないが、
「宇宙戦士バルディオス」
最近ご登場の御仁。
弁護士先生が
お好きみたい。
この名前が覚えられない。
懐かしい、とおっしゃる方もいるけど、わしは知らんぞな。
このまま棺桶に入るのも癪だから、だれかこの名が何なのか、教えてプリーズ!
返信する
家族や友人があればこそ (宇宙戦士バルディオス)
2016-03-04 00:30:19
 戦わねばならない戦争は、戦って勝たねばならない。そして、そういう決断を時に果断に下さなければならないことを、私は歴史を学んで知りました。
 戦争の中には、確かに「正義の戦争」と読んでいい戦争はあるのです。
返信する
はくしゅ! (バードストライク)
2016-03-04 01:31:01
わーい!
わしらの管理人さまが、きょうもまたヒットだぞう!
連日、気力充実しておいでです。
うれしいです。

ベトナム戦争、少し記憶があります。毎日、「米、北爆」みたいな記事が新聞の一面に載っていました。
テレビでも、週刊誌でも、扱っていた、ベトナムの民衆の上に雨あられと落ちる爆弾、ギラリ光る閃光と爆音、泣き叫び逃げ惑う人々、破壊され、焼かれる街・・・。

ベトコンの処刑も、テレビで映していました。ほんの少年にしか見えない、そう、ベトナム人は日本人より少し小さく、痩せている人が多いのですが、彼も衣服から出た手足はひょろっと細く小柄で、中学生ぐらいにしか見えない。そのこめかみに米兵が銃を突き付け、引鉄をひいた。たちまちその瞳は虚ろになり、力を失って、どうと倒れました。
むごい・・・。
17歳だったそうだ。
それでも新婚の妻のお腹に、赤ちゃんがいたという。

無数の、倒れて腐って溶けていく死体。
折り重なるしゃれこうべ。肋骨。大腿骨。

米軍はジャーナリストを戦争に同行させ、自軍の正義と戦果を世界中に広報するつもりが、思惑と逆に、国内外にアメリカ批判や反米思想、反戦運動が拡がってしまい、以降、情報統制した。

日本がアメリカに協調してベトナム戦争に参加したりせず、本当によかった。
さきの大戦で、すでに東南アジア各国を侵略し、殺害、徴用、略奪など行っている。知らなかったが、フィリピンでは日米の戦闘に巻き込まれ、100万人以上の人が死んだという。もう胸がいっぱいになる。
みんな命はひとつしかないんだよ。


ここは「愛」を大切にする、管理人さまのブログだ。
いくら承認が緩いからって、毎回毎回懲りもせず戦争礼賛、参戦歓迎みたいな書き込みをしに来るな!!!!
自分のブログ作って、そこに書けばいいだろうが。
正反対の考えのブログに来て、アンチの書き込みをするのが、そんなに楽しいのかよ!
いい加減、うざいんだよ。
所詮、招かれざる客!!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本国憲法の先進性」カテゴリの最新記事